ワード:「就業規則」
労働時間を就業規則以外で特定することはできますか。
労働時間は,できる限り就業規則で特定すべきとされていますが,シフト制など業務の実態から月ごとに勤務割表を作成する必要がある場合には,就業規則において各勤務日の始業・終業時刻及び各勤務の組み合わせの考え方,勤務割表の作成手順や周知方法等を定め,各日の勤務割はそれに従って,変形期間開始前までに具体的に特定しておけば足りるとされています(昭和63年3月14日基発150号)。
弁護士法人四谷麹町法律事……
1か月単位の変形労働時間制では、どのように労働時間を定めればいいですか。
労働時間の総枠
変形労働時間制は、変形期間中の週平均労働時間が法定労働時間の範囲内である必要がありますので、変形労働時間制が一か月の場合、その1か月が30日の月は171.4時間(≒160時間+(40時間×2日÷7日))、31日の月は177.1時間(≒160時間+(40時間×3日÷7日))になります(小数第2位以下四捨五入)。
上記総枠を超えた時間労働させる内容の変形労働時間制を……
上記総枠を超えた時間労働させる内容の変形労働時間制を……
変形労働時間制とはどのような制度ですか?
変形労働時間制は、交替制労働を採用したり、業務に繁閑の波があるような業種において、必要に応じて労働時間の長さを調整できるようにすることで、使用者による労働時間の調整を容易にするだけでなく、週の平均労働時間を法定労働時間以下に抑えることで、労働者の総実労働時間の短縮を図る制度です。
変形労働時間制に関する現在の労基法は、1か月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制、1週単位……
変形労働時間制に関する現在の労基法は、1か月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制、1週単位……
台風等の不可抗力の事態により社員が遅刻した場合、残業代にはどのように影響しますか?
台風等の不可抗力の事態により社員が遅刻した場合、現実に1日8時間又は1週40時間(特例措置対象事業場は44時間)を超える労働をさせていない限り、割増賃金(残業代)の支払義務は生じません。
例えば、台風により社員が2時間遅刻し、所定終業時刻後に2時間労働させたとしても、就業規則等で定めたりしていない限り、割増賃金(残業代)の支払義務は生じません。これは、夕刻の台風に備えて労働時間を……
例えば、台風により社員が2時間遅刻し、所定終業時刻後に2時間労働させたとしても、就業規則等で定めたりしていない限り、割増賃金(残業代)の支払義務は生じません。これは、夕刻の台風に備えて労働時間を……
社員が遅刻した場合、残業代にはどのように影響しますか?
時間外割増賃金(残業代)は、原則1日8時間又は1週40時間(特例措置対象事業場は44時間)を超えた労働に対して支払われるべきものですから、就業規則等で定めていない限り、現実に1日8時間又は1週40時間を超える労働をしていない場合には、割増賃金の支払義務は生じません。
例えば、社員が30分遅刻し、その分、所定終業時刻後に30分労働した場合、1日の労働時間は8時間を超えていませんので……
例えば、社員が30分遅刻し、その分、所定終業時刻後に30分労働した場合、1日の労働時間は8時間を超えていませんので……
所定労働時間を1日8時間又は週40時間を超える時間にすることはできますか?
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法定労働時間の制限
労働基準法32条では、1日の労働時間を8時間、1週間の労働時間を40時間に制限しており、法令により例外とされた場合でない限り、1日の所定労働時間が8時間、1週間の所定労働時間が40時間を超える就業規則、労使協定等は、その効力が認められず、1日の所定労働時間の上限は8時間、1週間の所定労働時間の上限は40時間となります。
「法令により例外とされた場合」とは
……
労働契約上の所定労働時間はどのように決めればいいですか?
労働基準法は、原則的な最長労働時間として規制の基準となる法定労働時間を定めています。そして、法定労働時間の制限の中で、実際に労務提供を行うことが求められる時間である所定労働時間については、労働契約で合意するのが通常ですが、例外的に、就業規則や労働協約によって定めることもあります。労働契約、労働協約及び就業規則における優劣関係は、労働契約の内容が労働基準法の定める基準に達しない労働条件の部分は無効……
「休日」に関する概念にはどのようなものがありますか?
休日とは、労働者が労働契約において労働義務を負わない日をいいます。
休日は、毎週1日を付与することとされており、週休に関する最低限の規制が設けられています(労働基準法35条)。この毎週1日の休日を「法定休日」といいます。「毎週」とは、暦週ではなく、7日の期間毎ということであり、その始点が就業規則で定められている場合にはそれによることになり、定めがない場合には暦週(日曜日から土曜日……
休日は、毎週1日を付与することとされており、週休に関する最低限の規制が設けられています(労働基準法35条)。この毎週1日の休日を「法定休日」といいます。「毎週」とは、暦週ではなく、7日の期間毎ということであり、その始点が就業規則で定められている場合にはそれによることになり、定めがない場合には暦週(日曜日から土曜日……
出来高払制(歩合給制)の「通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額」及び割増賃金はどのように計算すればいいですか?
出来高払制(歩合給制)の通常の労働時間の賃金の時間単価は、当該賃金計算期間において出来高払制によって計算された賃金の総額を、当該賃金計算期間における総労働時間数で除した金額となります(労働基準法施行規則19条1項6号)。
出来高払制(歩合給制)の時間外・休日割増賃金の時間単価について、労働基準法37条は、時間外・休日労働時間に対する時間当たりの通常の労働時間の賃金部分は、既に基礎……
出来高払制(歩合給制)の時間外・休日割増賃金の時間単価について、労働基準法37条は、時間外・休日労働時間に対する時間当たりの通常の労働時間の賃金部分は、既に基礎……
祝日や週休2日のうちの1日に労働した場合、割増賃金はどうなりますか?
労働基準法35条1項は、使用者は労働者に対し、毎週少なくとも1回の休日を与えなえればならないと規定しています(ただし、同条2項により4週を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用されません。)が、労働基準法上、労働者に与えるべき法定休日よりも多く設けられた法定休日以外の休日(法定外休日)については、労働基準法上の休日(法定休日)には該当しませんので、休日割増賃金を支払う必要はありません。<……
退職後の社員に対する競業避止義務の有効性はどのように判断されますか?
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退職後の競業避止義務の設定方法
退職後についても競業避止義務を負わせたい場合、退職時に個別に合意したり、就業規則に定めておくという方法が考えられます。もっとも、合意があったとしても、その効力は必要かつ合理的な範囲でのみ有効と考えられており、具体的には、①競業禁止の期間と地域、②禁止される業務の範囲、③禁止対象者の地位・役職、④代償措置の4つの要素から総合的に判断されています
競……
就業規則に配転規程はあるが労働条件通知書に記載がない場合、配転命令はできるのか?【会社経営者向け】
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1. 配転命令の基本的な法的考え方
配転命令とは、労働者の職種や勤務場所を変更する人事命令をいいます。会社経営者にとっては、業務の円滑な遂行や人材配置の最適化のために重要な人事権の一つですが、無制限に行使できるものではありません。
一般に、労働契約において勤務場所や職種を限定する個別の合意がない場合には、使用者は就業規則等を根拠として、業務上の必要性に基づき配転命令を行うこと……
就業規則に定年の定めがない場合、60歳超の正社員に辞めてもらうことはできるのか?【会社経営者向け】
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1. 就業規則に定年の定めがない場合の基本的な考え方
就業規則に定年の定めがない場合、期間の定めのない労働契約を締結している労働者は、原則として年齢を理由に当然に退職することはありません。60歳を超えたという理由だけで雇用関係を終了させることはできず、会社経営者としては慎重な対応が求められます。
このようなケースでは、労働者は引き続き無期労働契約の下で就労する地位を有しており……
賃金を変更する方法にはどのようなものがあるのか?適法に進めるための実務ポイント【会社経営者向け】
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1. 賃金の変更方法の全体像
労働者の賃金を変更することは、会社経営者にとって経営判断と労務管理の両面から慎重な対応が求められる重要な問題です。賃金は労働条件の中核をなすものであるため、その変更方法を誤ると、賃金請求や労使紛争に発展するおそれがあります。
賃金を変更する方法としては、大きく分けて、就業規則や労働協約といった集団的なルールを変更する方法と、個別の労働者との合意や……
就業規則の不利益変更が有効とされた裁判例|成果主義賃金制度への変更の合理性
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1. 事案の概要と問題点
本件は、会社が年功序列型の賃金制度から成果主義賃金制度へ移行するため、給与規程(就業規則)を変更したことの有効性が争われた事案です。変更の結果、評価や成果次第では従前より賃金が下がる労働者が生じる可能性があり、労働者側は「就業規則の不利益変更に当たり無効である」と主張しました。
問題となったのは、就業規則の不利益変更が許されるかどうか、すなわち変更に……
研修や会社行事の時間は労働時間になるのか|会社経営者が判断を誤りやすいポイント
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1.研修・会社行事の時間が問題になりやすい理由
研修や会社行事の時間は、会社経営者にとって「業務の延長なのか」「任意参加なのか」が曖昧になりやすく、労働時間該当性を巡ってトラブルが生じやすい分野です。特に、所定労働時間外や休日に実施される場合、残業代や休日割増賃金の支払義務が問題となります。
多くの会社では、研修や会社行事を「人材育成の一環」「社内コミュニケーションのためのイ……
作業の準備・後片付けの時間は労働時間になるのか|会社経営者が知っておくべき判断基準
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1.作業準備・後片付け時間の労働時間該当性の基本的考え方
作業の準備や後片付けの時間が労基法上の労働時間に当たるかどうかは、その行為が使用者の指揮命令下に置かれていたかという観点から判断されます。実際に生産行為そのものを行っている時間に限られず、付随的な行為であっても、一定の場合には労働時間に含まれる点に注意が必要です。
特に重要なのは、当該準備行為や後片付けが、業務を行うた……
年休中に労働組合加入を勧誘する社員を懲戒処分できるのか|会社経営者が押さえる判断基準
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1.年次有給休暇の取得目的と会社の関与限界
年次有給休暇は、労働基準法に基づき労働者に保障された権利であり、その取得目的について会社経営者が干渉することはできません。年休を取得する理由が私的な用事であっても、自己研鑽であっても、あるいは労働組合に関する活動であっても、その点だけを理由に問題視することは許されていません。
会社経営者の中には、「事業所内で組合活動をされるのは困る……
労働者と合意して賃金減額をする場合のポイントを教えて下さい。
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1. 労働者との合意による賃金減額が問題となる場面
賃金減額を検討する場面として、会社経営者がまず思い浮かべるのは、労働協約や就業規則の変更による対応かもしれません。しかし、実務上は、「特定の労働者と個別に話し合い、合意のうえで賃金を減額したい」というケースも少なくありません。
例えば、業績悪化への対応として一時的な賃金調整を行いたい場合や、職務内容や役割の変更に伴い賃金水準……
労働協約に基づいて賃金を減額する場合のポイント ― 会社経営者が押さえるべき適用範囲と注意点 ―
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1. 労働協約による賃金減額が問題となる場面
賃金の減額は、会社経営者にとって最も慎重な判断が求められるテーマの一つです。特に、業績悪化や人件費構造の見直しを背景として、「労働協約に基づいて賃金を減額できないか」と検討する場面は、実務上少なくありません。
賃金は労働条件の中でも中核的な要素であり、原則として、会社が一方的に引き下げることはできません。そのため、賃金減額を行う場……