ワード:「就業規則」

精神疾患を発症した社員が休職と復職を繰り返すのを防止するためには、就業規則にどのような規定を置く必要がありますか。

 精神疾患を発症した社員が休職と復職を繰り返すのを防止するためには、復職後間もない時期(復職後6か月以内等)に同一又は類似の事由により欠勤した場合(債務の本旨に従った労務提供ができない場合を含む。)には、復職を取り消して直ちに休職させ、休職期間を通算する(休職期間を残存期間とする)等の規定を置いて対処する必要があります。そのような規定がない場合は、普通解雇を検討せざるを得ませんが、有効性が争われる……

精神疾患を発症して出社と欠勤を繰り返す社員に対応できるようにするためには、就業規則の休職事由をどのように定めるべきでしょうか。

 精神疾患を発症して出社と欠勤を繰り返す社員に対応できるようにするためには、精神疾患を発症した社員が出社と欠勤を繰り返したような場合であっても休職させることができるよう休職事由を定めておく必要があります。
 例えば、一定期間の欠勤を休職の要件としつつ、「欠勤の中断期間が30日未満の場合は、前後の欠勤期間を通算し、連続しているものとみなす。」等の通算規定を置いたり、「精神の疾患により、……

私傷病に関する休職制度は、必ず設ける必要がありますか?

 私傷病に関する休職制度は普通解雇を猶予する趣旨の制度であり、必ずしも就業規則に規定しなければならない制度ではありません。休職制度を設けずに、精神疾患を発症して働けなくなった社員にはいったん退職してもらい、精神疾患が治癒して債務の本旨に従った労務提供ができるようになったら再就職を認めるといった制度設計も考えられます。   ……

退職勧奨に応じた労働者の年次有給休暇(労基法39条)を買い上げることはできますか?

 年次有給休暇(労基法39条)は労基法上の権利ですので、使用者が強制的に買い上げることはできませんし、労働者との買い上げ合意があったとしても、労基法39条の趣旨に反するようなものについては無効となり、使用者は労働者の年休取得を拒むことができなくなると考えられます(労基法13条)。
 合意による年休買い上げが認められるかどうかは、労基法39条の趣旨に反しないかを個別に検討して判断するほ……

有期労働契約で途中退職は防げるか?会社経営者が知るべき民法628条・労基法137条の実務

[toc] 1. 有期労働契約と無期契約の根本的違い  有期労働契約と期間の定めのない労働契約(無期契約)では、契約終了のルールが根本的に異なります。  無期契約の場合、民法627条により、労働者は原則としていつでも解約の申入れができ、2週間の経過によって退職の効力が生じます。これに対し、有期労働契約は「一定期間働くこと」を前提として締結されているため、原則として契約期間満了まで拘束されるの……

正社員が一方的に退職宣言して出社しない場合、退職は成立するか?会社経営者が知るべき民法627条の実務

[toc] 1. 一方的な退職宣言と労働契約の基本構造  正社員が「今日で辞めます」と一方的に宣言し、そのまま出社しなくなった場合、会社経営者としては「承認していないのだから退職は成立していない」と考えたくなるかもしれません。しかし、法的にはその理解は必ずしも正確ではありません。  労働契約は、契約である以上、当事者双方の意思に基づいて成立しますが、終了については必ずしも双方の合意を要すると……

ソーシャルメディアに問題映像を投稿した社員を懲戒解雇できるか?会社経営者が押さえるべき法的要件とリスク

[toc] 1. 問題映像投稿と企業経営リスクの現実  社員がソーシャルメディアに問題映像を投稿した場合、その影響は一瞬で拡散し、企業の信用やブランド価値に深刻な打撃を与える可能性があります。いわゆる「炎上」は、企業規模の大小を問わず発生し、取引先からの契約見直し、顧客離れ、採用活動への悪影響など、経営全体に波及します。  とりわけ、勤務時間中の不適切行為や顧客に関わる問題映像であれば、単な……

会社に無断でアルバイトした社員を解雇することができますか。

 就業時間外の行動は自由なのが原則のため、社員の兼業を禁止するためには、就業規則に兼業禁止を定めて、兼業禁止を労働契約の内容にしておく必要があります。
 何らかの処分をするためには、兼業により十分な休養が取れないなどして本来の業務遂行に支障を来すとか、会社の名誉信用等を害するとか、競業他社での兼業であるといった事情が必要となります。企業秩序を乱すようなアルバイトを辞めるよう注意指導し……

業務上のミスの程度・頻度が甚だしく改善の見込みが乏しい社員を解雇する際の注意点を教えて下さい。

 業務上のミスの程度・頻度が甚だしく改善の見込みが乏しい場合には、退職勧奨と平行して普通解雇を検討します。普通解雇が有効となるかどうかを判断するにあたっては、
 ① 就業規則の普通解雇事由に該当するか
 ② 解雇権濫用(労契法16条)に当たらないか
 ③ 解雇予告義務(労基法20条)を遵守しているか
 ④ 解雇が法律上制限されている場合に該当……

勤務態度が悪い問題社員を解雇する際に考慮すべき点を教えて下さい。

 勤務態度の悪さの程度が甚だしく、十分に注意指導し、懲戒処分に処しても勤務態度の悪さが改まらず、改善の見込みが低い問題社員には、退職勧奨と平行して普通解雇や懲戒解雇を検討することになります。
 普通解雇や懲戒解雇が有効となるかどうかを判断するにあたっては、
 ① 就業規則の普通解雇事由、懲戒解雇事由に該当するか
 ② 解雇権濫用(労契法16条)や懲戒権濫用……

裁判所で解雇が無効と判断された場合の解雇日から復職日までの不就労日などは、労基法39条の出勤日数・全労働日に含まれますか?

 裁判所で解雇が無効と判断された場合の解雇日から復職日までの不就労日などが労基法39条の出勤日数・全労働日に含まれるかについては、行政通達(平成25年7月10日付け基発0710第3号)が存在します。
 同通達は、八千代交通(年休権)事件最高裁第一小法廷平成25年6月6日判決(労判1075号21頁)を踏まえて出されたものということもあり、今後の裁判実務においても概ね同通達の解釈に沿った……

解雇が無効と判断された場合、労基法39条1項及び2項における出勤率の算定に当たり、解雇により労働契約が終了していることを理由として就労を拒んでいた所定労働日を出勤日数に算入する必要がありますか?

 解雇が無効と判断された場合、労基法39条1項及び2項における出勤率の算定に当たり、解雇により労働契約が終了していることを理由として就労を拒んでいた所定労働日を出勤日数に算入する必要があるかどうかについては、最高裁判例が存在します。
 八千代交通(年休権)事件最高裁第一小法廷平成25年6月6日判決(労判1075号21頁)は、以下のように判示し、そのような日は、労基法39条1項及び2項……

有期契約労働者についても試用期間を設けることができますか?

 民法628条は、「やむを得ない事由」があるときに契約期間中の解除を認めていますが、労契法17条1項は、有期労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、使用者は契約期間満了までの間に労働者を解雇できない旨規定されています。
 労契法17条1項は強行法規ですから、有期労働契約の当事者が民法628条の「やむを得ない事由」がない場合であっても契約期間満了までの間に労働者を解雇で……

民法628条と労契法17条1項の関係を教えて下さい。

 使用者は、有期労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができません(労契法17条1項)。
 民法628条は、「やむを得ない事由」があるときに契約期間中の解除を認める規定であり、「やむを得ない事由」がない場合に雇用契約の解除をすることができるのかについては必ずしも明らかではなく、見解の対立がありましたが、労契……

試用期間の法的性格を教えて下さい。

 試用期間には様々なものがあり、その法的性格は一様ではありません。
 三菱樹脂事件最高裁大法廷昭和48年12月12日判決(労判189号16頁)は、「試用契約の性質をどう判断するかについては、就業規則の規定の文言のみならず、当該企業内において試用契約の下に雇用された者に対する処遇の実情、とくに本採用との関係における取扱についての事実上の慣行のいかんをも重視すべきものである」と判示してい……

勤務地限定の合意があったとの主張は、どの程度認められるものなのでしょうか?

 転勤命令の有効性が争われた場合、勤務地限定の合意があったとの主張が労働者側からなされることが多いですが、勤務地が複数ある会社の正社員については、勤務地限定の合意はなかなか認定されません。
 就業規則に転勤命令権限についての規定を置き、入社時の誓約書で転勤等に応じること、就業規則を遵守すること等を誓約してもらっておけば、特段の事情がない限り、訴訟対策としては十分だと思います。続きを見る

使用者に配転命令権限があるといえるためには、どのようなことが必要ですか?

 配転命令権限の有無は、当該労働契約の解釈により決せられるべき問題です。
 使用者に配転命令権限があるというためには、対象社員の個別的同意は必ずしも必要ではなく、就業規則の規定、入社時の包括的同意書があれば足りるのが通常であり、配転命令権限に関する就業規則の規定、包括的同意書が存在しない場合であっても、使用者に配転命令権限が付与されていると解釈できることもあります。
 ……

社員の非違行為が就業規則に定める懲戒解雇事由に該当する場合であっても、懲戒解雇が無効となることがありますか?

 労契法15条は、「使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定しています。
 したがって、社員の非違行為が就業規則に定める懲戒解雇事由に該当するように見える場合であっても、懲戒解雇が……

就業規則がなくても懲戒解雇することはできますか?

 フジ興産事件最高裁平成15年10月10日第二小法廷判決が「使用者が労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において懲戒の種類及び事由を定めておくことを要する」「そして、就業規則が法的規範としての性質を有する…ものとして、拘束力を生ずるためには、その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきである。」と判示していることからすれば、就業規則に懲戒解雇事由……

懲戒解雇の有効性を判断する際の検討項目を教えて下さい。

 懲戒解雇の有効性を判断する際には、
 ① 就業規則の懲戒解雇事由に該当するか
 ② 懲戒権濫用(労契法15条)に当たらないか
 ③ 解雇予告義務(労基法20条)を遵守しているか
 ④ 解雇が制限されている場合に該当しないか
等の項目を検討する必要があります。   ……

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