労働問題946 労働契約上の所定労働時間はどのように決めればいいですか?

 労働基準法は、原則的な最長労働時間として規制の基準となる法定労働時間を定めています。そして、法定労働時間の制限の中で、実際に労務提供を行うことが求められる時間である所定労働時間については、労働契約で合意するのが通常ですが、例外的に、就業規則や労働協約によって定めることもあります。労働契約、労働協約及び就業規則における優劣関係は、労働契約の内容が労働基準法の定める基準に達しない労働条件の部分は無効となり、労働基準法の定める基準となります。就業規則については、法令又は労働協約に反しない限り、事業場の労働条件の最低基準として労働協約の内容を強制的に規律します。これらの優劣関係は、労働基準法が定める労働条件の規定内容が最低基準を設定する効力を有することになります。この優劣関係は最低基準を設定するものですので、より有利な条件を定めたり、合意したりした場合は、それによることになります。

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