ワード:「就業規則」

賞与支給日に退職している者には賞与を支給しないとすることに問題はありますか。

この記事の結論 1 支給日在籍要件は有効と考えられる 賞与の支給条件は使用者が自由に決めることができ、支給日在籍要件は、所定の全期間勤務継続したことへの報酬や将来の期待・奨励を重視したものと考えられ、実質的に賃金全額払原則に反せず、合理性もあることから有効と考えます。 2 規定がなくても社内慣行として成立していれば認められる 就業……

就業規則の周知方法を教えてください。

この記事の結論 1 法定の周知方法は3つ 就業規則の周知方法は、①常時各作業場の見やすい場所への掲示または備付け、②書面の交付、③電磁的記録による常時確認可能な機器の設置の3つです(労基法106条、労基法規則52条の2)。 2 社内共有ネットワークでの常時閲覧も有効な方法 就業規則のデータを社内の共有ネットワーク上に保存し、労働者……

就業規則を労働者に不利益に変更する場合、必ず労働者の合意を得なければならないのですか。

この記事の結論 1 原則は合意が必要だが、合理性・周知性で例外がある 就業規則で定めている労働条件は、労働者の合意なくして労働者に不利益に変更することはできないのが原則です。例外として、合理性及び周知性の要件を満たせば、個別の同意なく不利益変更ができます(労働契約法10条)。 2 合理性は諸事情の総合考慮、周知性は実質的な了知可能性……

就業規則の条件を下回る労働契約を締結した場合、その労働契約は有効ですか。

この記事の結論 1 就業規則を下回る労働契約は無効となる(最低基準効) 就業規則の条件を下回る労働契約を締結した場合、その労働契約は無効となり、就業規則で定める基準が労働契約の内容となります(労働契約法12条)。 2 個別合意で不支給を定めても支払義務は消えない 就業規則で支給条件と支給額を確定的に定めているにもかかわらず、当事者……

就業規則作成時の過半数代表者を選出する際の注意点を教えてください。

この記事の結論 1 使用者の意向による選出は認められない 過半数代表者は、就業規則作成・変更の際に使用者から意見を聴取される者等を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法により選出される者で、かつ使用者の意向によって選出されていない者とされています(労基法90条1項、労基法規則6条の2第1項2号、通達平成11年1月29日基発第45号)。 ……

退職後についても競業避止義務を課すことはできますか。

この記事の結論 1 職業選択の自由の制約を正当化できる場合に限り有効 退職後の競業避止義務は、労働契約が終了した後の職業選択の自由を制限するものであるため、認められる場面が制限されます。これを制限してもなお正当化できるような場合についてのみ、法的効力が認められます。 2 在職時の地位・保護利益・期間や範囲が考慮要素になる 在職時に……

就業規則で普通解雇事由を定めている場合、定めた事由以外の解雇は認められないのですか。

この記事の結論 1 限定説と例示説が対立しており、一概には言えない 就業規則の解雇事由を定めた以上それ以外の事由による解雇は制限されるべきだとする説と、解雇権の行使は民法上原則自由であり解雇事由は例示的な定めと考えるべきという説が対立しており、一概には言えません。 2 一般条項を設けておくことで問題を回避できる 就業規則の普通解雇……

突然行方不明になった労働者との労働契約を終了させるためには、どのような方法が考えられますか。

この記事の結論 1 当然退職規定と長期無断欠勤による懲戒解雇の2つの方法がある 労働者が突然行方不明になった場合、労働契約を終了する方法は、①就業規則の当然退職規定による退職、②長期無断欠勤による懲戒解雇の2つが考えられます。 2 当然退職規定は意思表示の到達が不要な点で実務上有利 当然退職規定は解雇の意思表示を到達させる必要がな……

勤務日当日の朝に労働者が有給休暇取得を申請した場合、認めずに欠勤扱いとしてもよいのでしょうか。

この記事の結論 1 当日朝の申請は事後申請にあたり、認めるかは使用者の自由 休暇は暦日単位で与えられるところ(昭和63年3月14日基発第150号)、勤務日当日の朝の時点で既に午前0時を過ぎ勤務日が始まっているため、有給休暇申請は事後申請であり、時季変更権の行使が阻害されています。したがって、これを認めるかどうかは基本的に使用者の自由です。 2……

賃金規程は労基署に届け出る必要がありますか。

この記事の結論 1 賃金規程は就業規則の一部であり、届出が必要になる 賃金規程は、就業規則の賃金に関する規定を別途まとめて定めたものであり、就業規則の一部です。常時10人以上の労働者を使用し就業規則の作成・届出義務を負う使用者が賃金規程を別途作成した場合、賃金規程も労基署に届け出る必要があります(労基法89条柱書)。 2 届出を怠る……

業績が悪くても就業規則に賞与を支給すると規定している場合は、必ず賞与を支給しなければならないのでしょうか。

 賞与の支給条件が、就業規則、労働協約又は労働契約等によりあらかじめ明記されている場合には、支給条件どおりの賞与を支払しなければなりません。例えば、「賞与年2回、3か月分」と規定している場合は、どんなに業績が悪くても、年2回、3か月分の賞与を支払わなくてはなりません。
 会社の業績が悪い時や、社員の勤務成績等が悪く賞与を支給するに値しない時等のために、例えば、次のように規定することを……

1年単位の変形労働時間制の要件を教えてください。

この記事の結論 1 労使協定の作成と労基署への届出が必須 1年単位の変形労働時間制を実施するためには、労使協定を作成し、これを管轄の労働基準監督署へ届け出る必要があり、就業規則に明記しただけでは足りません。 2 労使協定に5つの事項を定める必要がある 対象労働者の範囲、対象期間、特定期間、労働日及び労働日ごとの労働時間の特定、労使……

1か月単位の変形労働時間制の要件を教えてください。

この記事の結論 1 労使協定又は就業規則での定めが必要 1か月単位の変形労働時間制を実施するためには、労使協定又は就業規則(従業員数が10人未満の場合は就業規則に準ずるもの)において、変形労働時間制の実施を定める必要があります。 2 3つの事項を明示する必要がある ①労働時間の総枠、②変形期間における労働時間の特定、③変形期間の起……

始業前の朝礼は「残業代」の支払いが必要ですか。

この記事の結論 1 朝礼が指揮命令下にあれば、始業前でも労働時間になる 始業時刻前に行われる朝礼が労働時間に該当するかは、朝礼という名称や実施時間帯によって決まるものではなく、会社の指揮命令下で行われているかどうかで客観的に判断されます。 2 確実なリスク回避策は、朝礼を始業時刻後に移すこと 実務上、朝礼は労働時間と判断されやすい……

「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」における労働時間の考え方を教えてください。

この記事の結論 1 労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間 ガイドラインは、労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に該当するとしています。 2 労働時間該当性は、契約書等の定めにかかわらず客観的に判断される 労働時間に該当するか……

育児休業又は介護休業を取得した労働者の賞与を減額することはできますか。

この記事の結論 1 権利行使を抑制する場合でなければ、賞与減額は有効 育児・介護休業取得者の賞与減額は、その減額が休業等の取得権利の行使を抑制したり、実質的に保障した権利を失わせると認められる場合に当たらなければ、有効に減額できると考えられています。 2 出勤率条項による全額不支給は無効、日数按分の減額は有効 出勤率90%未満で賞……

パートタイム労働者も、労働契約法や労働基準法などの労働関係の法律が適用されますか。

この記事の結論 1 パートタイム労働者にも労働関係法令が適用される パートタイム労働者も、労働契約法、労働基準法など労働関係の法律が適用されますが、所定労働日数や所定労働時間数等に応じて、フルタイム労働者と異なる取り扱いがなされる場合があります。 2 10人以上雇用する企業には就業規則作成義務がある パートタイム労働者を10人以上……

有期労働契約における不更新条項や更新限度特約について、裁判例ではどのような判断がなされていますか。

この記事の結論 1 明確な説明と労働者の署名押印があれば、有効性が認められやすい 不更新条項について、事前に説明会を実施し、労働者がこれを了承した上で署名押印・確認印を押印している場合は、意思表示が明確かつ客観的なものとして、合意による契約終了が認められる傾向にあります。 2 説明が曖昧だと、その有効性が否定されることもある 更新……

高年法について知っておくべきポイントを教えてください。

この記事の結論 1 65歳未満定年の事業主は、3つの措置のいずれかを講じる必要がある 定年を65歳未満と定めている事業主は、65歳までの安定した雇用を確保するため、①定年の引き上げ、②継続雇用制度の導入、③定年の定めの廃止のいずれかの措置を講じなければなりません。多くの会社が②の継続雇用制度を採用しています。 2 解雇事由と同様の事……

秘密保持義務と不正競争防止法の関係を教えてください。

この記事の結論 1 不正競争防止法は在職中・退職後を問わず秘密保持義務を課す 不正競争防止法は、営業秘密の不正な取得・使用・開示を「不正競争」と規制しており、これにより、労働者は、在職中、退職後を問わず、営業秘密を保持すべき義務を負います。 2 保護対象となるには3要件を満たす必要がある 不正競争防止法の保護対象となる営業秘密は、……

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