ワード:「就業規則」

リハビリ出社とは、どのようなものですか。

この記事の結論 1 リハビリ出社は法律上の制度ではなく、原則として導入義務はない リハビリ出社は法律上の制度ではなく、定義や内容が明確に決まっているものではありません。労使間の合意や就業規則等の定めがない場合、原則として、使用者にリハビリ出社制度を導入・実施する義務はありません。 2 リハビリ出社をしたことが当然に「復職」となるわけ……

懲戒解雇するかを検討するために一旦出勤停止の懲戒処分をした上で、懲戒解雇することはできますか。

この記事の結論 1 出勤停止の懲戒処分をした上で懲戒解雇することはできない 一つの非違行為に対して2回懲戒処分することはできません(一事不再理)。そのため、懲戒解雇するかを検討するために一旦出勤停止の懲戒処分をした上で、改めて懲戒解雇することはできません。 2 調査・審議のためには業務命令としての出勤停止(自宅待機)を使う 懲戒処……

懲戒処分の有効要件とは、どのようなものですか。

この記事の結論 1 懲戒処分の有効要件は3つ 懲戒処分の有効要件は、①就業規則の懲戒事由に該当すること、②処分が相当であること、③手続が相当であることの3つです。これらを満たさない懲戒処分は無効となります。 2 不当に重い処分は権利の濫用として無効になる 処分の内容は使用者の裁量に委ねられていますが、行為の態様・動機・影響・処分歴……

就業規則を定めていなくても懲戒解雇できますか。

この記事の結論 1 懲戒処分には就業規則に懲戒事由を定め、周知していることが必要 懲戒解雇などの懲戒処分をするためには、就業規則に懲戒事由を定め、かつこれを周知していなければなりません。これらを欠く懲戒処分は無効となります。 2 常時10人未満で就業規則の作成義務がない会社でも、定めがなければ懲戒処分は不可 労基法上、就業規則の作……

試用期間14日以内であれば自由に解雇できますか。

この記事の結論 1 14日以内なら解雇予告は不要だが、自由に解雇できるわけではない 雇入れから14日以内の試用期間中の労働者には、解雇予告義務・解雇予告手当支払義務は生じません(労基法21条)。しかし、これは手続的な義務が免除されるにすぎず、解雇の有効性は別途問われます。 2 解雇権濫用法理は試用期間中も適用される 試用期間中であ……

労働契約が終了する原因には、どのようなものがありますか。

この記事の結論 1 労働契約の終了原因は多様で、類型ごとにリスク・対応が大きく異なる 解雇・辞職・合意退職・雇止め・休職期間満了・定年・死亡など、終了原因は多様です。どの原因に該当するかによって、会社が負う法的リスクや求められる対応が大きく異なります。 2 「会社の一方的意思」か「労働者の意思」か「双方の合意」かの区別が重要 終了……

退職勧奨の際に「本来なら懲戒解雇」と言ってもよいですか。

この記事の結論 1 「本来なら懲戒解雇」という発言は非常にリスクが高い 退職勧奨は任意の退職を促す行為であり、退職を強制することは許されません。懲戒解雇という重大な処分を示唆して社員を追い込むと、退職強要と評価されるおそれがあります。 2 発言の適否は「客観的証拠で懲戒解雇事由を認定できるか」で分かれる 懲戒解雇に言及してよいかは……

年次有給休暇の時季変更権は、どのような場合に行使できますか。

この記事の結論 1 年次有給休暇は労働者の時季指定が原則 年次有給休暇は、労働者が取得時季を指定して取得するのが原則です(労基法39条5項)。会社が一方的に取得日を決めたり自由に変更させたりできる制度ではありません。 2 時季変更権は「事業の正常な運営を妨げる場合」に限り行使できる 使用者が時季変更権を行使できるのは、労働者が指定……

欠勤後に「年次有給休暇扱い」を求められたら応じる義務はあるのか|事後申請への実務的な対応ポイント

この記事の結論 1 年次有給休暇は本来「事前申請」が原則 年次有給休暇は、労働者が取得時季を事前に指定して請求し、会社が業務調整を行うことを前提とした制度です。欠勤した後に遡って有給休暇として扱うことは、本来の運用とは異なります。 2 欠勤後の有給扱いに応じる法的義務はない 労働者から「後から有給休暇にしてほしい」と請求されても、……

就業規則に定める出勤停止の日数は何日が適切ですか。

この記事の結論 1 出勤停止「最長7日」では、解雇との間に大きなギャップが生じる 出勤停止の上限を7日程度に限定すると、7日の出勤停止でも改善しない場合に次の処分が諭旨解雇・懲戒解雇しかなくなり、「軽すぎる処分」と「重すぎる処分」しか選べなくなります。 2 懲戒処分は段階的・比例的であるべきで、出勤停止はその中間段階を担う 懲戒処……

法定休日と所定休日の違いは何ですか。

この記事の結論 1 法定休日(労基法35条)は1週間に最低1日。この日の労働には35%以上の割増賃金が必要 法定休日は法律(労基法35条)が使用者に与えることを義務付けた休日であり、法定休日に労働させた場合は休日労働として35%以上の割増賃金の支払いが必要です。 2 所定休日は会社が就業規則等で定めた休日。この日の労働には35%の休……

定額残業代(みなし残業代)が割増賃金(残業代)の支払として認められるためのポイントは何ですか。

この記事の結論 1 割増賃金として有効とされるには「明確区分性」と「対価性」の2要件が必要 定額残業代が割増賃金(残業代)の支払として認められるためには、①定額残業代部分とその他の賃金が明確に区分されていること(明確区分性)、②定額残業代が時間外労働等の対価として支払われていること(対価性)の2要件が必要です(日本ケミカル事件最高裁平成29年7月7日判決等参照……

1年単位の変形労働時間制を導入するための要件とは、どのようなものですか。

この記事の結論 1 労使協定の締結・労基署への届出・就業規則への記載が必須 1年単位の変形労働時間制は、過半数組合または過半数代表者との労使協定の締結(協定で定めるべき事項の明示が必要)、所轄労基署への届出、就業規則への記載の3つが不可欠です。 2 対象期間を平均して1週40時間以内であることが基本要件 対象期間(1か月超1年以内……

組合員からチェックオフ中止を要請された場合、どう対応すべきですか。

この記事の結論 1 組合員はいつでもチェックオフの中止を求めることができる(最高裁判例) 有効なチェックオフには、チェックオフ協定に加え、個々の組合員からの委任が必要です。組合員はいつでも委任を撤回してチェックオフ中止を求めることができるとするのが最高裁判例(エッソ石油事件最高裁平成5年3月25日判決等)です。 2 要請があった場合……

基本給+歩合給が最低賃金額以上かは、どのように確認しますか。

この記事の結論 1 賃金の種類ごとに所定の方法で時間額に換算してから合計する 最低賃金との比較では、基本給(月給制)と歩合給では換算方法が異なります。それぞれを時間額に換算してから合計し、その合計額と最低賃金を比較します。 2 基本給(月給制)は一月平均所定労働時間数で、歩合給は総労働時間数で割る 基本給10万円÷一月平均所定労働……

就業規則に反する労使慣行が、労働契約の内容になることはありますか。

この記事の結論 1 就業規則に反する労使慣行であっても、一定の要件を満たせば労働契約の内容となる 民法92条(事実たる慣習)の規定により、就業規則に反する労使慣行であっても、一定の要件を満たした「慣習」として法的効力が認められれば、労働契約の内容となります(商大八戸ノ里ドライビングスクール事件)。 2 就業規則に反する慣行が成立する……

賃金減額への同意が有効とされる判断基準は、どのようなものですか。

この記事の結論 1 既発生の賃金債権の減額には「自由な意思」に基づくことが明確であることが必要 すでに発生した賃金債権を減額する同意は、賃金債権の一部放棄にほかならないため、シンガーソーイングメシーン事件(昭和48年)と同様の基準が適用されます。 2 未発生の賃金(将来の賃金)の減額は通常の合意で足りる 将来の賃金を引き下げること……

賃金から社宅の費用を控除できますか。

この記事の結論 1 原則として賃金控除協定の締結と就業規則等への規定が必要 賃金全額払が原則(労基法24条1項)であり、社宅費用を賃金から控除するには、原則として過半数組合(または過半数代表者)との賃金控除協定の締結と、就業規則等への規定が必要です。 2 協定なしで「自由な意思に基づく同意」だけに頼るリスクが高い 日新製鋼事件最高……

6か月にわたり毎月10%減給する懲戒処分をすることはできますか。

この記事の結論 1 6か月間10%減給は労基法91条に違反し無効 6か月にわたり10%減給する懲戒処分は、「一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない」とする労基法91条に違反し無効となります。 2 減給制裁には2つの上限がある ①一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない、②総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の……

就業規則の作成届出義務(労基法89条)の「10人以上」は、企業単位と事業場単位のどちらで判断しますか。

この記事の結論 1 「常時10人以上」は事業場単位で判断するのが一般 就業規則の作成届出義務における「常時10人以上の労働者を使用する」かどうかは、事業場単位で判断するのが一般的です。企業全体の人数ではなく、各事業場ごとの人数で判断します。 2 A事業場7名・B事業場7名の場合、どちらにも作成届出義務はない 各事業場がそれぞれ独立……

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