ワード:「就業規則」
欠勤後に「年次有給休暇扱い」を求められたら応じる義務はあるのか|事後申請への実務的な対応ポイント
この記事の結論
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年次有給休暇は本来「事前申請」が原則
年次有給休暇は、労働者が取得時季を事前に指定して請求し、会社が業務調整を行うことを前提とした制度です。欠勤した後に遡って有給休暇として扱うことは、本来の運用とは異なります。
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欠勤後の有給扱いに応じる法的義務はない
労働者から「後から有給休暇にしてほしい」と請求されても、……
就業規則に定める出勤停止の日数は何日が適切か
この記事の結論
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出勤停止「最長7日」では、解雇との間に大きなギャップが生じる
出勤停止の上限を7日程度に限定すると、7日の出勤停止でも改善しない場合に次の処分が諭旨解雇・懲戒解雇しかなくなり、「軽すぎる処分」と「重すぎる処分」しか選べなくなります。
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懲戒処分は段階的・比例的であるべきで、出勤停止はその中間段階を担う
懲戒処……
法定休日と所定休日の違いを教えてください。
この記事の結論
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法定休日(労基法35条)は1週間に最低1日。この日の労働には35%以上の割増賃金が必要
法定休日は法律(労基法35条)が使用者に与えることを義務付けた休日であり、法定休日に労働させた場合は休日労働として35%以上の割増賃金の支払いが必要です。
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所定休日は会社が就業規則等で定めた休日。この日の労働には35%の休……
定額残業代(みなし残業代)が割増賃金(残業代)の支払として認められるためのポイントを教えて下さい。
この記事の結論
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割増賃金として有効とされるには「明確区分性」と「対価性」の2要件が必要
定額残業代が割増賃金(残業代)の支払として認められるためには、①定額残業代部分とその他の賃金が明確に区分されていること(明確区分性)、②定額残業代が時間外労働等の対価として支払われていること(対価性)の2要件が必要です(日本ケミカル事件最高裁平成29年7月7日判決等参照……
1年単位の変形労働時間制を導入するための要件を教えてください。
この記事の結論
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労使協定の締結・労基署への届出・就業規則への記載が必須
1年単位の変形労働時間制は、過半数組合または過半数代表者との労使協定の締結(協定で定めるべき事項の明示が必要)、所轄労基署への届出、就業規則への記載の3つが不可欠です。
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対象期間を平均して1週40時間以内であることが基本要件
対象期間(1か月超1年以内……
労働協約でチェックオフをすることとされている労働組合の組合員から、自分の組合費のチェックオフを中止するよう要請された場合、どうすればいいですか。
この記事の結論
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組合員はいつでもチェックオフの中止を求めることができる(最高裁判例)
有効なチェックオフには、チェックオフ協定に加え、個々の組合員からの委任が必要です。組合員はいつでも委任を撤回してチェックオフ中止を求めることができるとするのが最高裁判例(エッソ石油事件最高裁平成5年3月25日判決等)です。
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要請があった場合……
基本給月額10万円、歩合給8万円(合計18万円)が最低賃金額以上かどうかを確かめるためには、どうすればいいですか。
この記事の結論
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賃金の種類ごとに所定の方法で時間額に換算してから合計する
最低賃金との比較では、基本給(月給制)と歩合給では換算方法が異なります。それぞれを時間額に換算してから合計し、その合計額と最低賃金を比較します。
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基本給(月給制)は一月平均所定労働時間数で、歩合給は総労働時間数で割る
基本給10万円÷一月平均所定労働……
就業規則に反する労使慣行が労働契約の内容となることがありますか。
この記事の結論
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就業規則に反する労使慣行であっても、一定の要件を満たせば労働契約の内容となる
民法92条(事実たる慣習)の規定により、就業規則に反する労使慣行であっても、一定の要件を満たした「慣習」として法的効力が認められれば、労働契約の内容となります(商大八戸ノ里ドライビングスクール事件)。
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就業規則に反する慣行が成立する……
賃金減額に対する同意の有効性の判断基準を教えて下さい。
この記事の結論
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既発生の賃金債権の減額には「自由な意思」に基づくことが明確であることが必要
すでに発生した賃金債権を減額する同意は、賃金債権の一部放棄にほかならないため、シンガーソーイングメシーン事件(昭和48年)と同様の基準が適用されます。
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未発生の賃金(将来の賃金)の減額は通常の合意で足りる
将来の賃金を引き下げること……
賃金から社宅の費用を控除することはできますか。
この記事の結論
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原則として賃金控除協定の締結と就業規則等への規定が必要
賃金全額払が原則(労基法24条1項)であり、社宅費用を賃金から控除するには、原則として過半数組合(または過半数代表者)との賃金控除協定の締結と、就業規則等への規定が必要です。
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協定なしで「自由な意思に基づく同意」だけに頼るリスクが高い
日新製鋼事件最高……
問題を起こした社員の給料を6か月に渡り10%減給する懲戒処分をすることはできますか。
この記事の結論
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6か月間10%減給は労基法91条に違反し無効
6か月にわたり10%減給する懲戒処分は、「一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない」とする労基法91条に違反し無効となります。
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減給制裁には2つの上限がある
①一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない、②総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の……
「常時10人以上の労働者を使用する使用者」は就業規則の作成届出義務があるとされていますが(労基法89条)、労働者の人数は企業単位・事業場単位のどちらで考えればいいのでしょうか。
この記事の結論
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「常時10人以上」は事業場単位で判断するのが一般
就業規則の作成届出義務における「常時10人以上の労働者を使用する」かどうかは、事業場単位で判断するのが一般的です。企業全体の人数ではなく、各事業場ごとの人数で判断します。
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A事業場7名・B事業場7名の場合、どちらにも作成届出義務はない
各事業場がそれぞれ独立……
年次有給休暇(労基法39条)を買い上げることはできますか。
この記事の結論
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強制買い上げは不可。合意による買い上げも原則として認められない
使用者が強制的に年休を買い上げることはできず、労働者との合意による買い上げも、労基法39条の趣旨(「休暇を与える制度」)に反するものは労基法13条により無効となります。
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例外的に認められる買い上げは2場面
①退職時に消化しきれなかった年休の買い……
民法536条2項の適用を排除し平均賃金の60%の休業手当のみを支払う旨就業規則や労働契約に定めた場合には、平均賃金の60%の休業手当を支払えば足りますか。
この記事の要点
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理論的には60%で足りるはずだが、裁判所は就業規則や労働契約による民法536条2項の適用除外について慎重に判断する傾向がある
単に「休業期間中は平均賃金の60%の休業手当を支払う」と定めるだけでは不十分とされたケースがあります
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いすゞ自動車(雇止め)事件(東京地裁平成24年4月16日):「休業手当として60%を支給す……
民法536条2項の適用を排除し平均賃金の60%の休業手当のみを支払う旨の労働協約が締結された場合には、当該労働組合の組合員については、平均賃金の60%の休業手当を支払えば足りますか。
この記事の要点
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民法536条2項は任意規定であり、特約(労働協約・就業規則・個別合意)で排除することができる。労基法26条(強行規定)とは異なる
388番で解説した「排除できない休業手当(労基法26条)」と「排除できる賃金請求権(民法536条2項)」の区別が重要です
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民法536条2項の適用を排除し60%の休業手当のみを支払う旨の労働……
使用者の責めに帰すべき事由による休業がなされた場合における休業手当(労基法26条)の支払義務は、労働協約、就業規則、個別合意により排除することはできませんか。
この記事の要点
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使用者の責めに帰すべき事由による休業の場合の休業手当(労基法26条)の支払義務は、労働協約・就業規則・個別合意によっても排除することができない
「就業規則で不支給と定めれば払わなくてよい」は誤りです
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根拠は3つの強行法規。労基法は労働契約に優先(労基法13条)、就業規則が労働基準法違反は無効(労基法92条)、就業規則……
会社の業績が悪いことを理由として休業がなされた場合、休業手当を支払う必要がありますか。
この記事の要点
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会社の業績が悪いことを理由として休業がなされた場合、通常は「使用者の責めに帰すべき事由」があると評価される。休業手当(平均賃金の60%以上)の支払義務が生じる(労基法26条)
「業績が悪いから休業させる・賃金は払わない」という対応は労基法26条に違反します
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「使用者の責めに帰すべき事由がない休業」(不可抗力等)の場合……
次年度の年俸額引下げを求めたところ合意が成立しなかった場合、次年度の年俸額はどうなりますか。
この記事の要点
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次年度の年俸引き下げ交渉が決裂した場合の年俸額がどうなるかは、労働契約の解釈問題であり、裁判例でも結論が分かれている。事前に明確な規定を設けておくことが唯一の予防策
「交渉が決裂したら前年度の額が自動的に継続する」わけでも、「会社が提示した額が適用される」わけでも、どちらとも言い切れません
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裁判例①:使用者が提示した……
年俸制を採用した場合に年度途中で年俸額を一方的に引き下げることができますか。
この記事の要点
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年俸制を採用した場合に年度途中で年俸額を一方的に引き下げることができるかどうかは労働契約の解釈問題であり、一般的には年度途中での一方的引き下げはできないケースが多い
年俸制は「1年間の賃金を確定する」という性質を持つためです
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「年俸制でも年度途中での変更を認める」旨の明確な規定が就業規則・労働契約に存在するかどうかが……
諸手当を廃止したり支給を停止したりすることはできますか。
この記事の要点
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賃金規程で定められた諸手当を廃止・停止するためには、賃金規程(就業規則)を変更するか附則に定める必要がある。一方的な廃止・停止は認められない
「今月から住宅手当は出しません」という口頭通告だけでは有効な廃止にはなりません
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諸手当の廃止・停止は就業規則の不利益変更であり、変更の合理性(労契法10条)が審査される。賃金に……