労働問題866 就業規則を労働者に不利益に変更する場合、必ず労働者の合意を得なければならないのですか?

 就業規則で定めている労働条件は、労働者の合意なくして労働者に不利益に変更することはできないのが原則です。例外として、合理性及び周知性の要件を満たせば、労働者の個別の同意を得なくても、労働者に不利益に変更することができるものとされています(労働契約法10条)。「合理性」の要件とは、当該就業規則の変更によって労働者が受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況、その他諸事情を総合考慮して当該就業規則の変更が「合理的」であることが必要です。「周知性」は、事業場の労働者が実質的に知り得る状態であれば足ります。

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