労働問題869 賞与支給日に退職している者には賞与を支給しないとすることに問題はありますか?

 賞与は、通常の賃金とは異なり、使用者の決定や労使間の合意により初めて具体的に発生するものであり、支給条件をどのようにするかについては、使用者が自由に決めることができます。
 また、賞与は、賃金の後払いのみならず、企業の利益配分、過去の貢献に対する功労報償、将来の勤務への期待・奨励、生活費補填といった多様な性格を有しており、支給日在籍要件が設けられた賞与は、所定の全期間勤務継続したことへの報酬や将来の期待・奨励を重視したものと考えられ、実質的に労基法24条の賃金全額払原則に反せず、合理性もあることから、支給日在籍要件は有効と考えます。
 就業規則に支給日在籍要件が定められていない場合であっても、社内の慣行として成立していると認められるときは許されるとした裁判例もあります(京都新聞社事件最高裁昭和60年11月28日判決)。

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