ワード:「就業規則」

タイムカードや日報等の客観的証拠がない場合の労働時間はどのように認定されますか。

この記事の要点 ✓ タイムカード等の客観的証拠がなくても、社員の手帳・日記等から労働時間が推認されるリスクがある 労働時間管理の責務は使用者にあるため、裁判所は社員側の証明が不十分でも直ちに請求を棄却しません ✓ 社員側が一応の立証をすれば、会社側が反証できなければ残業代の支払いを命じられるリスがある 1〜2年前の残業時間……

労基法37条所定の残業代(割増賃金)算定の基礎となる労基法上の労働時間に該当するか否かは、どのように判断すればいいのですか。

 労基法上の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではありません。
 労働者が、当該行為を使用者から義務付けられ、またはこれを余儀なくされたときは、当該行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価……

所定労働時間が7時間の事業場において、1日8時間までの時間帯(1時間分)の法内残業について残業代を支払わない扱いにすることはできますか。

 所定労働時間が7時間の事業場において、1日8時間までの時間帯(1時間分)の法内残業については、強行的直律的効力(労基法13条)を有する労基法37条の規制外ですので、使用者には労基法37条に基づく残業代(割増賃金)の支払義務はなく、法内残業分の残業代を支給する義務が使用者にあるかどうかは、労働契約の解釈の問題であり、就業規則や個別合意に基づく残業代請求が認められるかどうかが検討されることになります……

労基法32条1項の「1週間」はいつからいつまでの1週間を指すと考えればいいですか。

 労基法32条1項の「1週間」がいつからいつまでの1週間を指すのかは、労働契約の解釈により認定されるべき問題です。したがって、就業規則等により「1週間」の始期が明らかな場合は、特段の事情がない限り、その曜日からの1週間を指すことになります。
 他方、就業規則等において別段の定めがなく、労働契約上、「1週間」の始期が明らかでない場合は、「1週間」は「日曜日から土曜日まで」(暦週)を意味……

「基本給のみを残業代算定基礎」と賃金規程に定めても除外賃金以外の手当は含まれる【会社側弁護士が解説】

 就業規則は労基法に違反してはならず(労基法92条1項)、労基法違反の就業規則はその部分に関しては労働契約の内容とはならず(労契法13条)、労基法が適用されます。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させたとしても当該規定は労働契約の内容とはならず、基本給以外の除外賃金に当たらない手当……

定年退職者から従来同条件での継続雇用を要求された場合の対応【会社側弁護士が解説】

 定年退職者を継続雇用した場合の労働条件について、特別の規制はなされていません。
 したがって、労働契約、就業規則等で定年退職後も従来と同じ労働条件で継続雇用する旨が定められている場合でない限り、要求に応じる必要はありません。   ► 関連する詳しい解説ページ(会社側の労働問題) 会社側の労働問題を弁護士に相談する 問題社員対応の総合ガイド|会社側の実務……

再雇用後の賃金水準に対する法的規制と不合理格差の禁止【会社側弁護士が解説】

 高年法上、継続雇用後の賃金等の労働条件については特別の定めがなく、年金支給開始年齢の65歳への引上げに伴う安定した雇用機会の確保という同法の目的、パート労働法8条、労契法20条、最低賃金法等の強行法規、公序良俗に反しない限り、就業規則、個別労働契約等において自由に定めることができます。
 定年後に再雇用された社員の賃金水準が定年退職前よりも下がるのはむしろ通常の話であり、社会通念に……

再雇用基準を満たす高年齢者を拒絶した場合の法的リスク(津田電気計器事件)【会社側弁護士が解説】

 労働契約は、労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することによって成立するものですから(労契法6条)、会社が再雇用を承諾していない以上、労働契約は成立せず、再雇用を拒絶された高年齢者は、会社に対し、損害賠償請求する余地があるというにとどまるのが原則です。
 ただし、津田電気計器事件最高裁平成24年11月29日第一小法廷……

会社の業績が悪いのに賃金減額に同意しない。

[toc] 1 はじめに  会社の業績が悪いため賃金原資を確保することが難しい場合、労働者の賃金を減額したり、辞めてもらう必要があることもあります。しかし、賃金を減額するにしても、辞めてもらうにしても、自由に行うことはできず、一定のルールを守らなければなりません。
 本FAQでは、会社の業績が悪いのに賃金減額に同意してもらえない場合の対処法について解説します。 2 業績が悪いこ……

継続雇用制度の対象者基準と労基署届出・就業規則の整備【会社側弁護士が解説】

 継続雇用制度の対象者となる高年齢者に係る基準を定めた労使協定を労働基準監督署に届け出ることを義務付ける規定はありませんので、届け出る必要はありません。
 ただし、基準が私法上の効力を生じるためには、就業規則に規定して周知させる等して労働契約の内容としておく必要がありますし、継続雇用制度の対象者に係る基準は「退職に関する事項」(労基法89条3号)に該当し、届出が義務付けられていますか……

高年齢者雇用確保措置を取らない場合のリスクと対応【会社側弁護士が解説】

 高年齢者雇用確保措置を取らないことは、高年法9条に違反しますから、厚生労働大臣から、公共職業安定所を通じて、必要な指導及び助言を受けたり、高年齢者雇用確保措置を講ずべきことを勧告されたりする可能性があるだけでなく、勧告を受けた者がこれに従わなかった場合はその旨を公表される可能性があります(高年法10条)。
 また、合同労組などの労働組合から団体交渉を申し入れられ、高年齢者雇用確保措……

精神疾患を発症してまともに働けないのに休職や退職の効力を争う。

[toc] 1 精神疾患発症が疑われる社員の基本的対応  使用者は、社員の健康に対して安全配慮義務を負っていますので(労契法5条)、遅刻や欠勤が急に増えたり、集中力や判断力が低下して単純ミスが増えたりするなど、精神疾患発症が疑われる社員については、上司から具体的問題点を指摘した上で、医療機関での受診や産業医への面談を勧めるなどする必要があります。
 また、使用者は、必ずしも社員か……

行方不明になってしまい、社宅に本人の家財道具等を残したまま、長期間連絡が取れない。

[toc] 1 社員の行方を捜す努力  社員が社宅に家財道具等を残したまま行方不明になった場合、まずは、電話、電子メール、社宅訪問、家族・身元保証人等への問い合わせ等により、社員の行方を捜す努力をして下さい。警察に行方不明者届を提出する場合は、親族が提出するのが通常と思われますが、勤務先からの行方不明者届も受理される扱いとなっていることも憶えておくとよいでしょう。
 それなりの期……

就業時間外に社外で飲酒運転、痴漢、傷害事件等の刑事事件を起こして逮捕された。

[toc] 1 事実調査  まずはできるだけ情報を集めて下さい。逮捕勾留されておらず出社できるのであれば、本人からも事情を聴取し、記録に残しておいて下さい。
 逮捕勾留されたことにより社員本人と連絡が取れなくなり、無断欠勤が続くことがありますが、まずは家族等を通じて連絡を取る努力をして下さい。家族等から欠勤の連絡等が入ることがありますが、懲戒解雇等の処分を恐れて犯罪行為により逮捕……

精神疾患社員の休職・復職繰り返しで職場の公平性を維持する対策【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患を発症した社員が休職と復職を繰り返す状況は、真面目に働いている他の社員に不公平感を生じさせ、会社の活力を損なう原因となります。特に、休職中も賃金が支払われていたり、他の社員に業務のしわ寄せが集中したりする場合は、職場全体のモチベーション低下につながります。  このような状況に適切に対応するためには、法的に正……

精神疾患社員の休職・復職繰り返しを防ぐ就業規則の規定【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患を発症した社員の中には、復職したものの、復職後間もない時期に再び欠勤・就労不能となり、また休職・復職・再び欠勤という形で休職と復職を繰り返すケースが少なくありません。うつ病等の精神疾患は再発率が高く、特に復職後1〜2年以内に再発するケースが多いとされています。  就業規則に適切な規定がない状態でこのような繰……

休職制度の運用における注意点【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  休職制度は、適切に運用しなければ、後の紛争において会社側の法的立場を大きく不利にするリスクがあります。特定の社員だけ特別扱いしたり、感情的な判断で運用したりすることは、差別的取扱いとして訴訟リスクを高めます。  本ページでは、休職制度を運用する上での重要な注意点について、会社側・使用者側専門の弁護士が解説します。 ……

休職中の社員が会社指定医への受診を拒絶した場合の会社側対応【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患で休職中の社員が提出した主治医の診断書の内容に疑問があり、会社が指定した医師への受診を命じたところ、社員がこれを拒絶するというケースがあります。このような場合、会社としてどのように対応すればよいのでしょうか。  受診拒絶への対応を誤ると、復職を拒否する根拠が不明確となり、後の紛争リスクが高まります。本ページ……

休職中の社員が提出した主治医の診断書に疑問がある場合の会社側対応【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患で休職中の社員から「復職可能」という主治医の診断書が提出されたものの、その内容に疑問を感じることがあります。「まだ職場に戻れる状態ではないと思うが、診断書には復職可能と書いてある」というご相談は、会社経営者の方から頻繁にいただきます。  主治医の診断書に疑問がある場合でも、独自の判断だけで復職を拒否し続ける……

精神疾患社員が休職を希望している場合の正しい対応手順【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患を発症した社員本人が「休職したい」と申し出てきた場合、会社としては休職を認める方向で進めることになります。しかし、ここで「承知しました、ゆっくり休んでください」と口頭で済ませてしまうことは非常に危険です。  書面化なしに「何となく休ませる」対応は、後に休職期間の開始日・終了日・満了時の取扱いが不明確となり、……

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