ワード:「労働審判」

労働審判手続に参加した利害関係人は、当事者とどう違うのですか。

この記事の結論 1 参加した利害関係人は、基本的には当事者と同様の権限を有する 労働審判手続に参加した利害関係人は、基本的には、当事者と同様の権限を有することになります。手続に加わる以上、当事者に準じた関与が認められています。 2 申立ての取下げはできず、排斥されることも。訴訟の参加人にもなれない 利害関係人は、参加という方法で加……

労働審判委員会が労働審判法24条により労働審判事件を終了させるのは、どのような場合ですか。

この記事の結論 1 事案の性質が労働審判手続に適当でない場合、事件を終了させられる 事案の性質が、迅速かつ適正な解決を目的とする労働審判手続に適当でない場合には、労働審判委員会は、当該労働審判事件を終了させることができます(労働審判法24条)。 2 3回以内で審理を終えることが困難な事件が典型。判断は個別に行われる 差別や人事評価……

労働審判手続の申立ての取下げについて教えてください。

この記事の結論 1 取下げに相手方(会社側)の同意は不要 申立ての取下げは、申立人が労働審判期日で行うか、取下書を裁判所に提出して行います。相手方の同意は不要で、取下書の到達時または期日での口頭による取下げ時に効力が生じます。 2 取下げができるのは調停成立まで等。訴訟移行後はできない 取下げができるのは、調停の成立まで、または訴……

労働審判手続に利害関係人は参加できますか。

この記事の結論 1 利害関係人は参加でき、「任意参加」と「強制参加」の2つがある 労働審判手続の結果に利害関係を有する者は、労働審判委員会の許可を受けて参加でき(任意参加)、委員会が相当と認めるときは参加させることもできます(強制参加)。いずれも労働審判法29条2項が根拠です。 2 参加の有無は当事者に重大な影響を与えるが、不服申立……

労働審判事件が訴訟に移行した時の手続の流れを教えてください。

この記事の結論 1 記録の引き継ぎ→訴状の審査→手数料の納付→書面の提出という流れで進む 訴訟に移行すると、労働審判事件の記録が裁判所に引き継がれ、裁判長が訴状とみなされた申立書等を審査します。原告は手数料を納付し、被告に送達するための副本を提出します。 2 手数料は差額の追納で足り、原告に「訴状に代わる準備書面」が求められることも……

労働審判事件が訴訟に移行した場合には、どのようなものが訴状とみなされるのですか。

この記事の結論 1 訴状とみなされるのは、申立書と、変更があった場合のその期日の調書 労働審判事件が訴訟に移行したとき、訴状とみなされるのは、労働審判手続の申立書と、申立ての趣旨又は理由が変更された場合における、その労働審判期日の調書です(労働審判法22条3項・労働審判規則32条)。 2 会社側の答弁書や証拠は、当然には訴訟に引き継……

労働審判事件が訴訟に移行するのはどのような場合ですか。

この記事の結論 1 訴訟に移行するのは、①異議申立て、②取消決定、③事件終了の3つ 労働審判事件が訴訟に移行するのは、①労働審判に対する異議の申立て、②労働審判の取消決定、③労働審判事件の終了の3つのケースです。いずれも、訴えの提起があったものとみなされます。 2 最も多いのは異議申立て。会社側は移行を見据えた対応が重要 実務上多……

労働審判手続の期日は傍聴できますか。

この記事の結論 1 非公開が原則。ただし委員会が相当と認めれば傍聴が許可される 労働審判手続は非公開が原則ですが、労働審判委員会が相当と認める場合には、期日の傍聴を許可することができます(労働審判法16条)。事情をよく知る会社の担当者が参考人となる場合などに許可されることが多いといえます。 2 傍聴の許否は委員会の裁量で、不服申立て……

労働審判員にはどのような人が任命されるのですか。

この記事の結論 1 労働関係の専門的な知識経験を有する者から、最高裁判所が任命する 労働審判員は、労働関係に関する専門的な知識経験を有する者のうちから、最高裁判所が任命します(労働審判法9条)。労働者側・使用者側の立場で個別紛争の処理等に携わった経験などが、これに当たります。 2 事件ごとの指定は裁判所の裁量で、不服申立てはできない……

労働審判員は、労働審判事件においてどのようなことをするのですか。

この記事の結論 1 労働審判員は、委員会の一員として審理全般に関与する 労働審判員は、労働審判期日に出席し、労働審判委員会の一員として、当事者の陳述を聴き、争点整理や証拠調べを行い、調停や労働審判を行うなど、審理の全般に関与します。 2 評議に参加し、決議に加わる。判断は3名の合議で行われる 労働審判委員会の意思決定が必要なときは……

労働審判手続における申立ての趣旨又は理由の変更について教えてください。

この記事の結論 1 申立ての基礎に変更がない限り、申立ての趣旨・理由を変更できる 労働審判では、申立人は、申立ての基礎に変更がない限り、申立ての趣旨又は理由を変更することができます。ただし、変更により3回以内で審理を終結するのが困難なときは、変更が許可されないことがあります。 2 変更の許否に不服申立てはできず、訴訟移行時は変更の調……

労働審判手続において、労働審判員に支障が生じた場合どうなりますか。

この記事の結論 1 労働審判は審判官1名・審判員2名で行う必要があり、残りだけでは進められない 労働審判手続は、労働審判官と労働審判員2名で組織する労働審判委員会で行う必要があります(労働審判法7条)。審判員の一方に支障が生じても、審判官と他方の審判員だけで手続を行うことはできません。 2 一時的なら期日変更、長期的なら審判員を交替……

労働審判事件において、費用負担の裁判はどのような場合に行いますか。

この記事の結論 1 手続費用は各自負担が原則。必要と認めるときに費用負担の裁判が行われる 労働審判の手続費用は、各自が負担するのが原則です(労働審判法29条1項)。裁判所又は労働審判委員会は、事件を完結する裁判で、職権により費用負担の裁判をすることが定められています。 2 費用負担の裁判には、負担を命じられた者に限り不服申立てができ……

労働審判手続における調停又は労働審判前の措置とはどういうものですか。

この記事の結論 1 調停・労働審判の実現を妨げる行為の排除などを命じる暫定的な措置 労働審判委員会は、調停又は労働審判のために特に必要と認めるときは、当事者の申立てにより、現状の変更や物の処分の禁止など、その内容の実現を妨げる行為の排除を命じることができます(労働審判法29条2項・民事調停法12条)。 2 執行力はないが、従わない当……

労働審判の記録は第三者に閲覧されますか。

この記事の結論 1 手続は非公開でも、記録は当事者と「利害関係を疎明した第三者」が閲覧できる 労働審判の手続自体は非公開ですが(労働審判法16条)、事件記録の閲覧・謄写は、当事者のほか、法律上の利害関係を疎明した第三者にも認められています(同26条)。「非公開=誰にも見られない」ではありません。 2 営業秘密やプライバシーは、閲覧制……

労働審判手続中に当事者が死亡した場合、手続はどうなりますか。

この記事の結論 1 当事者が死亡しても、紛争そのものが当然に終わるわけではない 労働審判事件には非訟事件手続法の規定が準用され(労働審判法29条1項)、手続を続行する資格のある者が受継することが予定されています。会社側は、手続が続く前提で対応を検討する必要があります。 2 請求の性質によって、承継されるものと、されないものがある ……

労働審判手続における「審理の終結」とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 審理の終結は、期日において宣言される(労働審判法19条) 労働審判委員会は、審理を終結するときは、労働審判手続の期日においてその旨を宣言しなければなりません。宣言は期日で行われるため、出頭していれば、その場で審理の区切りを認識できます。 2 終結後は、それまでに提出された主張・証拠に基づいて労働審判が行われる ……

労働審判手続における分離・合併とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 併合を命ずるときは、あらかじめ当事者の意見を聴かなければならない 複数の事件をまとめて審理するのが併合、別々に審理するのが分離です。労働審判委員会は、手続の併合を命ずるときは、あらかじめ当事者の意見を聴かなければなりません(労働審判規則23条)。会社側の考えを述べる機会は、この段階にあります。 2 手続指揮上の判……

労働審判期日に欠席した場合、どうなりますか。

この記事の結論 1 欠席しても手続は進み、相手方の主張と資料のみで審理が進むおそれがある 労働審判は、一方の当事者が欠席しても、そのために手続が止まるわけではありません。会社側が欠席すれば、申立人の主張と提出資料を中心に審理が進み、反論の機会を実質的に失うことになります。 2 正当な理由のない不出頭には過料の制裁がある(労働審判法3……

労働審判手続における補充書面とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 労働審判は口頭主義が原則で、補充書面は例外的な補助手段 書面の往復を重ねる民事訴訟とは異なり、労働審判では期日における口頭での説明が心証を左右します(労働審判規則17条1項)。補充書面は、あくまで例外的な補助手段であると理解する必要があります。 2 複雑な計算や論点整理が必要な場面に絞り、簡潔に活用する 残業代……

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