Q708 労働審判事件の審理の流れを教えてください。

 労働審判手続は迅速に審理を行う必要があることから、主張書面である労働審判手続の申立書及び答弁書の記載等を充実させる規定が置かれているほか、当事者が本音を率直に発言し早期に紛争の実情が確認できるように、労働審判期日では、当事者が労働審判委員会に対し、口頭で主張をすることが原則となっています。
 労働審判手続は、審理の結果認められる当事者間の権利関係等を踏まえて労働審判を行うこととされているから、権利関係についての審理を行う必要があります。権利関係についての審理を行うために、労働審判委員会が争点及び証拠の整理を行い、必要な証拠調べ等を実施します。
 また、労働審判委員会は、権利関係の審理を行うとともに、いつでも調停を試みることができます。もっとも、労働審判手続では、調停が不成立となった場合でも、3回以内の期日で権利関係の審理を終えなければならないから、当事者間において合意が成立する可能性が高い場合等を除き、早い段階で調整に多くの時間を費やすのは望ましくないとされています。

 労働審判事件の審理の流れは、次のとおりです。
1.第1回労働審判期日
 労働審判手続では、第1回労働審判期日に争点及び証拠の整理並びに当該期日において行うことができる証拠調べを実施します。
 また、労働審判委員会が当事者に対し、調停による解決の意向を確認するなど、調停で解決することができるかどうかを確認することがあります。
 第2回労働審判期日が開催される場合は、当事者間で同期日に行う手続及び準備すべきことを確認し、準備に必要な期間を考慮した上で、第2回労働審判期日の日時を決めることになります。
2.第2回労働審判期日
 第2回労働審判期日では、第1回労働審判期日で、当事者間で第2回労働審判期日に行うこととして確認した証拠調べを実施することになります。また、労働審判委員会から提示された調停案を当事者双方が検討し、直ちに結論が出ない場合は、当事者双方が調停案を持ち帰り、第3回労働審判期日までに検討することになります。
3.第3回労働審判期日
 労働審判委員会は、今までの審理を基に、調停成立による解決を試み、それができないのであれば、審理を終結する宣言をして、労働審判を行うことになります。第3回労働審判期日に当事者双方が出頭しており直ちに労働審判を行える状況であれば、口頭で告知する方法により労働審判を行うことが原則になると考えます。

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