ワード:「懲戒処分とは」
出向中における出向元と出向先の権限分配について教えて下さい。
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1. 出向における労働契約と権利義務
出向中は,出向元と出向労働者との間の労働契約は保持されたまま,当該労働契約に基づく労務指揮権の全部又は一部が出向元から出向先に移転するものと考えるのが一般的です。つまり,出向は,出向元・出向先双方との二重の労働契約関係を生じさせることになります。
2. 懲戒権や解雇権の取り扱い
問題となりやすいのは,出向労働者に対する懲戒権や解雇権を,……
整理解雇する場合に検討すべき事項を教えてください。
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整理解雇の定義
整理解雇とは、使用者が経営上必要とされる人員削減のために行う解雇です。
整理解雇の有効性の判断要素
整理解雇の有効性は、①人員削減の必要性、②解雇回避努力義務の履行、③人選の合理性、④手続の相当性の要素を考慮して判断されます。
①人員削減の必要性
整理解雇による人員削減が、不況や経営不振等、使用者の経営上の十分な必要性に基づくものか否かがポイントとなり……
労働組合の「正当な行為」が問題とされるケースにはどのようなものがありますか?
労働組合の行為には、「正当性」が必要とされています。正当性がないのであれば使用者が懲戒処分などをしても、不当労働行為には該当しないことになります。
たとえば、労働組合内部の承認を経ずに一部の集団が独自に行うストライキ、労働者の経済的地位の向上とは直接関係のない政治的目的の争議行為は正当性が否定されるのが通常で、団体交渉を経ない抜き打ちのようなストライキ、労働協約中の平和条項に違反……
たとえば、労働組合内部の承認を経ずに一部の集団が独自に行うストライキ、労働者の経済的地位の向上とは直接関係のない政治的目的の争議行為は正当性が否定されるのが通常で、団体交渉を経ない抜き打ちのようなストライキ、労働協約中の平和条項に違反……
賃金を変更する方法にはどのようなものがあるのか?適法に進めるための実務ポイント【会社経営者向け】
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1. 賃金の変更方法の全体像
労働者の賃金を変更することは、会社経営者にとって経営判断と労務管理の両面から慎重な対応が求められる重要な問題です。賃金は労働条件の中核をなすものであるため、その変更方法を誤ると、賃金請求や労使紛争に発展するおそれがあります。
賃金を変更する方法としては、大きく分けて、就業規則や労働協約といった集団的なルールを変更する方法と、個別の労働者との合意や……
年休中に労働組合加入を勧誘する社員を懲戒処分できるのか|会社経営者が押さえる判断基準
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1.年次有給休暇の取得目的と会社の関与限界
年次有給休暇は、労働基準法に基づき労働者に保障された権利であり、その取得目的について会社経営者が干渉することはできません。年休を取得する理由が私的な用事であっても、自己研鑽であっても、あるいは労働組合に関する活動であっても、その点だけを理由に問題視することは許されていません。
会社経営者の中には、「事業所内で組合活動をされるのは困る……
業務命令としての降格に伴う賃金減額の要件を教えて下さい。
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1 降格の種類
まず、降格は、降格される地位がどのようなものかという観点から、役職・職位を引き下げる降格と、職能資格制度上の資格・等級や職務・役割等級制度上の等級を下げる降格に分類されます。
次に、降格は、降格の根拠がどのようなものかという観点から、懲戒処分としての降格と業務命令としての降格に分けられます。懲戒処分としての降格は、懲戒処分に対する法規制を受け、その……
次に、降格は、降格の根拠がどのようなものかという観点から、懲戒処分としての降格と業務命令としての降格に分けられます。懲戒処分としての降格は、懲戒処分に対する法規制を受け、その……
懲戒処分として減給する際のポイントを教えて下さい。
懲戒処分として減給をするためには、周知された就業規則に懲戒事由及び懲戒処分の手段として減給の定めを置いておくことが必要です。
その上で、使用者は当該労働者が懲戒事由に該当する行為をしたか調査します。事実調査の際は、メールや書面等の客観的な証拠を残しつつ行うことが重要です。
調査の結果、懲戒事由に該当する事実が認められ、かつ、懲戒処分の手段として減給が適切であると判……
その上で、使用者は当該労働者が懲戒事由に該当する行為をしたか調査します。事実調査の際は、メールや書面等の客観的な証拠を残しつつ行うことが重要です。
調査の結果、懲戒事由に該当する事実が認められ、かつ、懲戒処分の手段として減給が適切であると判……
降格をするには就業規則上の根拠が必要ですか。
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1.懲戒処分としての降格
懲戒処分としての降格をするためには、懲戒処分の該当事由と、懲戒処分の種類として降格があることを就業規則に定めた上で、就業規則を周知させておく必要があります。
2.人事権による役職・職位の降格
人事権による役職・職位の降格は、使用者の裁量的判断により行うことができますので、就業規則上の根拠は不要ですが、相当な理由のない降格は人事権の濫用として無効にな……
降格にはどのようなものがありますか?
降格について法律上の定義はありませんが、一般的には、懲戒処分としての降格と、業務命令としての降格に分類されます。
懲戒処分としての降格は、懲戒処分に対する法規制を受け、その要件と効果について就業規則で定められていることが必要です。
業務命令としての降格は、人事権の行使として行われるものですから、就業規則の根拠は必ずしも必要とせず、使用者が業務命令や人事に関して有す……
懲戒処分としての降格は、懲戒処分に対する法規制を受け、その要件と効果について就業規則で定められていることが必要です。
業務命令としての降格は、人事権の行使として行われるものですから、就業規則の根拠は必ずしも必要とせず、使用者が業務命令や人事に関して有す……
就業規則に「懲戒解雇の場合、退職金は不支給とする。」と定めておけば、懲戒解雇する労働者に退職金を支給しなくてもいいですか。
退職金には、在職期間中の労務提供の対価(賃金)の後払いという側面があります。賃金の後払いという側面がある以上、懲戒解雇の場合に退職金を不支給とすると就業規則で規定しても、労働者が退職時までに積み上げてきた労務提供に対する対価が否定されるような事情がなければ、退職金を不支給にすることはできないとされています。
裁判例では、「当該労働者の永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信……
裁判例では、「当該労働者の永年の勤続の功を抹消してしまうほどの重大な不信……
兼業・副業が発覚した労働者を懲戒処分することはできますか?
兼業・副業は、労働時間外の私生活上の行為ですので、労働契約における規律・秩序を保持するための制裁である懲戒処分の対象とはならないのが原則です。
もっとも、就業規則で無断兼業・無断副業の禁止規定があるにもかかわらず無許可で兼業・副業している場合、兼業・副業が原因で何度も欠勤している場合、兼業・副業によって業務に支障が生じている(兼業・副業で深夜まで働いているために遅刻や居眠りが目立……
もっとも、就業規則で無断兼業・無断副業の禁止規定があるにもかかわらず無許可で兼業・副業している場合、兼業・副業が原因で何度も欠勤している場合、兼業・副業によって業務に支障が生じている(兼業・副業で深夜まで働いているために遅刻や居眠りが目立……
労働者が業務時間外に刑事事件を起こした場合、懲戒処分できますか。
労働者が業務時間外に刑事事件を起こした場合、直ちに懲戒処分に処することができるわけではなく、
① 社員の言動が懲戒事由に該当すること
② 当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められること(労契法15条)
等が必要となります。 業務時間外の行為を理由に懲戒処分で……
① 社員の言動が懲戒事由に該当すること
② 当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められること(労契法15条)
等が必要となります。 業務時間外の行為を理由に懲戒処分で……
所持品検査拒否を理由とする懲戒処分の有効性の判断基準を教えて下さい。
所持品検査拒否を理由とする懲戒処分の有効性について、裁判では、
① 所持品検査を必要とする合理的な理由に基づいているか
② 一般的に妥当な方法と程度で行われているか
③ 制度として労働者に対し画一的に実施されているか
④ 就業規則等の明示の根拠に基づいて行われているか
を基準に判断されています。 ……
① 所持品検査を必要とする合理的な理由に基づいているか
② 一般的に妥当な方法と程度で行われているか
③ 制度として労働者に対し画一的に実施されているか
④ 就業規則等の明示の根拠に基づいて行われているか
を基準に判断されています。 ……
普通解雇の理由を後で追加することはできますか?
普通解雇した当時に存在していた理由であれば、追加することができるとされています。
他方、懲戒解雇は、後になって懲戒解雇理由を追加することはできません。懲戒解雇は普通解雇とは異なり労働者に対する制裁罰であるため、懲戒処分の有効性はその理由とされた事実との関係においてのみ判断される必要があるからです。 ……
他方、懲戒解雇は、後になって懲戒解雇理由を追加することはできません。懲戒解雇は普通解雇とは異なり労働者に対する制裁罰であるため、懲戒処分の有効性はその理由とされた事実との関係においてのみ判断される必要があるからです。 ……
突然行方不明になった労働者との労働契約を終了させるためには、どのような方法が考えられますか。
労働者が突然行方不明になった場合、労働契約を終了する方法は、次の2つが考えられます。
① 就業規則の当然退職規定による退職
② 長期無断欠勤による懲戒解雇 ①は、就業規則において、長期間連絡が取れず行方不明となった者を退職とする規定を設けておく方法です。①のメリットは、労働者が当然退職の扱いになるため、使用者が解雇しなくても労働契約が終了するという点です。解雇しなくてもよいと……
② 長期無断欠勤による懲戒解雇 ①は、就業規則において、長期間連絡が取れず行方不明となった者を退職とする規定を設けておく方法です。①のメリットは、労働者が当然退職の扱いになるため、使用者が解雇しなくても労働契約が終了するという点です。解雇しなくてもよいと……
退職勧奨により労働者が退職届を提出したにもかかわらず、退職の意思表示が取り消されることはありますか。取り消されることがある場合,取り消されないためにはどのような点に配慮するべきですか。
退職勧奨の結果、労働者が自ら署名押印のある退職届を提出した場合であっても、一般原則である民法に基づいて、労働者の退職の意思表示が強迫や詐欺によるものであること理由に取り消される恐れがあります(民法96条1項)。
退職の意思表示が強迫によるものであることを理由に取り消されないようにするためには、何らかの無理強いをしたり、労働者に恐怖を抱かせるような状況を作り出したりして退職勧奨しな……
退職の意思表示が強迫によるものであることを理由に取り消されないようにするためには、何らかの無理強いをしたり、労働者に恐怖を抱かせるような状況を作り出したりして退職勧奨しな……
在職中及び退職後の秘密保持義務についての留意点を教えてください。
1 在職中の労働者
在職中の労働者は、労働契約の付随義務として、使用者の営業上の秘密を保持すべき義務を負っています。
この秘密保持義務については、多くの会社が就業規則で定めており、また、誓約書や秘密保持契約書等もなされていますが、就業規則や個別合意がなくても発生すると考えられています(メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ事件東京地裁平成15年9月17日……
在職中の労働者は、労働契約の付随義務として、使用者の営業上の秘密を保持すべき義務を負っています。
この秘密保持義務については、多くの会社が就業規則で定めており、また、誓約書や秘密保持契約書等もなされていますが、就業規則や個別合意がなくても発生すると考えられています(メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ事件東京地裁平成15年9月17日……
退職勧奨をした際に退職を強要したとして慰謝料請求が認められた事例には,どのようなものがありますか?
退職勧奨とは、辞職を勧める使用者の行為、あるいは、使用者による合意解約の申し込みに対する承諾を勧める行為をいいます。退職勧奨自体は事実行為ですので、使用者がこれを行なうかどうかは基本的には自由です。
しかし、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な退職勧奨行為が行なわれた場合には、使用者は労働者に対して、不法行為に基づく損害賠償義務を負うことになります。
……
しかし、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な退職勧奨行為が行なわれた場合には、使用者は労働者に対して、不法行為に基づく損害賠償義務を負うことになります。
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退職勧奨とはどういうものですか?
退職勧奨とは、使用者が労働者に対して辞職や労働契約の合意解約の承諾を促すことをいいます。厳格な解雇規制を回避するために、使用者が経営上の理由によるリストラを行うに際して、希望退職募集制度を実施しながらも目標退職者数を確保する目的で、あるいは、希望退職募集制度実施後の事業方針に適合しない労働者等の特定の労働者の退職を促す目的で、労働者との個別面談を通じて行われるのが通常です。また、目標退職者数が少……
解雇の規制にはどのようなものがありますか?
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1.労働契約上の規制
解雇権は、労働契約に当然に付随する権利と理解されており、普通解雇をするに当たり、就業規則の定めなどは必要ありません。しかし、常時10人以上の労働者を雇用する場合は、就業規則を定め、労働基準監督署に届け出なければならず、解雇事由は就業規則の絶対的必要事項であり、労働契約時に書面により明示しなければなりません(労基法15条1項、労規則5条1項4号)。
……
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