ワード:「合意退職」

退職届の撤回を防止するには、どうすればよいですか。

この記事の結論 1 退職届受理から合意確定までの「空白の時間」をなくすことが撤回防止の核心 決裁権限者による速やかな承認と「退職承認通知書」の即日交付を制度として整備しておくことが不可欠です。 2 原本交付・受領印・内容証明による証拠化と、より確実な合意退職書の活用 受領を拒否された場合も、民法97条の到達主義に基づき効力が生じる……

退職届の撤回はいつまで可能ですか。

この記事の結論 1 退職届は「合意退職の申込み」にすぎず、決裁権限者の承諾が到達するまでは原則撤回できる 直属の上司が預かっただけでは承諾にはなりません。決裁権限を持つ者の意思表示が社員に到達した瞬間に、初めて撤回が封じられます。 2 速やかな決裁と退職承諾書の即日交付、または合意退職書の活用が撤回リスクを遮断する 後任者の採用確……

退職勧奨時に有給休暇の買い上げはできますか。

この記事の結論 1 事前買い上げは原則禁止だが、退職時の未消化分の買い上げは例外的に許容される 有給休暇の事前買い上げは労基法39条の趣旨に反し、合意があっても労基法13条により無効です。しかし退職後は取得機会が失われるため、退職時の清算は労働者にとって利益になります。 2 退職合意書への明記と合理的な単価設定が紛争防止の鍵 法定……

退職勧奨に解雇予告手当は必要ですか。

この記事の結論 1 退職勧奨による合意退職に、労基法20条の解雇予告手当の支払義務はない 解雇予告手当が適用されるのは会社が一方的に契約を終了させる「解雇」の場面に限定されます。退職勧奨は合意退職であり、この規定の対象外です。 2 「解雇予告手当」名目での支払いは、不当解雇の証拠を自ら作る危険な行為 解決金・特別退職金・再就職支援……

印鑑のない退職届は無効ですか。

この記事の結論 1 退職届の効力発生に押印は法律上必須ではない。署名があれば有効に成立し得る 退職の意思表示は法律上の要式行為ではなく、書面すら必須ではありません。押印がないことのみを理由に退職届を無効と扱うことはできません。 2 実務上は署名と併せて押印を求めるのが安全。会社側の代筆・無断押印は重大な違法行為 押印は本人性の証明……

合意退職はいつ成立しますか。

この記事の結論 1 合意退職は「社員の申込み」に「会社の承諾」があって初めて成立する 退職届の提出は合意退職の「申込み」にすぎず、会社の承諾があって初めて契約が成立します。承諾するまでは、社員は原則として撤回できます。 2 承諾権者を明確にし、承諾の意思表示を速やかに書面で示すことがリスク回避の鍵 就業規則で誰が承諾権者かを明記し……

退職勧奨を拒否された場合、会社はどう対応すればよいですか。

この記事の結論 1 退職勧奨に応じる義務は社員にはなく、拒否は正当な権利行使 拒否後も執拗に迫る行為は、退職強要として不法行為(民法709条)になり得ます。任意性の確保が適法性の絶対条件です。 2 拒否後の選択肢は、雇用継続・条件改善での再交渉・解雇の検討の3つ 退職勧奨の拒否それ自体は解雇の客観的合理的理由にはなりません(労契法……

契約期間中のパート社員に退職勧奨をする際、「やむを得ない理由」は必要ですか。

この記事の結論 1 退職勧奨には「やむを得ない理由」は不要。ただし通常より慎重なプロセスが求められる 期間内解雇(労契法17条1項)には厳格な「やむを得ない事由」が必要ですが、退職勧奨は合意による契約終了を目指す提案なので法的要件はありません。しかし有期雇用社員には契約期間中の雇用継続への強い期待があります。 2 拒否された場合は雇……

労災休業中の社員に退職勧奨をすることはできますか。

この記事の結論 1 労基法19条が禁止するのは「解雇」であり、退職勧奨自体は法律上禁止されていない 社員が自由な意思で退職に応じるのであれば、休業期間中でも合意退職は有効に成立します。 2 強引な進め方は「解雇制限の潜脱」として退職無効・慰謝料請求のリスクが極めて高い 療養中という特殊な法的背景から、通常の退職勧奨よりも格段に高リ……

退職勧奨を成功させるために「解雇の準備」が重要なのはなぜですか。

この記事の結論 1 「解雇の準備」ができているほど退職勧奨は成功しやすい 指導記録・懲戒処分履歴が整っているほど、社員は退職に応じる動機を持ちやすくなり、会社にとって有利な条件での合意退職が実現します。 2 準備不足のまま始めると高額解決金か行き詰まりを招く。焦った強引な説得は違法リスクに直結する 「解雇の準備」は遠回りに見えて、……

退職勧奨に解雇事由は必要ですか。

この記事の結論 1 解雇事由がなくても退職勧奨は可能。退職勧奨と解雇は法的性質がまったく異なる 「解雇できるほどの理由がなければ退職を勧めることもできない」という理解は法的に誤りです。退職勧奨は「合意退職の申込みの誘引」として経営判断で自由に開始できます。 2 問題となるのは「解雇事由の有無」ではなく「勧奨の態様」。解雇困難な事案こ……

退職勧奨と解雇の違いとは何ですか。実務上の選択指針について教えてください。

この記事の結論 1 解雇は法的ハードルが極めて高く、無効時のバックペイリスクは甚大 客観的合理性と社会通念上の相当性がなければ解雇権濫用として無効になります(労契法16条)。紛争が長期化すれば数百万円から数千万円規模の負担になることも珍しくありません。 2 実務の定石は、解雇を直ちに選択するより退職勧奨による合意退職を先に検討するこ……

退職勧奨の法的性質とは何ですか。「申込みの誘引」の意味と、合意成立までの3つのステップについて教えてください。

この記事の結論 1 退職勧奨は「合意退職の申込みの誘引」。それ自体では労働契約は終了しない 退職勧奨は「退職という選択肢を検討してほしい」と働きかける段階にとどまり、この時点ではまだ労働契約終了という法的効果は生じていません。 2 誘引→退職届(申込み)→会社の承諾、という3ステップで初めて合意退職が成立する この構造により、会社……

退職勧奨とは何ですか。解雇との違いや法的性質について教えてください。

この記事の結論 1 退職勧奨は合意による退職を目指すプロセスで、解雇のような一方的な意思表示とは本質的に異なる 社員の自由な意思による選択を前提とし、解雇リスクを回避しながら人員調整を実現できる有効な人事手段になります。 2 執拗性・脅迫的言動・解雇示唆を伴うと違法な退職強要になる。経営者が守るべき4つの一線がある 自由な意思の確……

退職勧奨は、どのようなケースで紛争に発展しやすいですか。

この記事の結論 1 合意退職は「合意」という名称があっても安全ではない。プロセス全体が評価対象になる 形式上は合意退職であっても、真に自由な意思に基づく合意であったかどうかが後に厳しく検証されます。面談の執拗性、解雇を示唆する発言、業務からの排除は、強要や不当解雇と評価されるリスクを高めます。 2 退職届提出後でも撤回・取消しリスク……

社員が口頭で「辞める」と言って出社しなくなった場合の対応策について教えてください。

この記事の結論 1 口頭の「辞める」は証拠がなければ法的に確定しない。退職届の取得が必須 退職の成立は「言ったかどうか」ではなく、客観的証拠で立証できるかどうかで判断されます。退職届がないと、合意退職の否定・解雇認定・在職中認定という3つのリスクが生じます。 2 出勤停止・システム遮断・給与打ち切りは解雇と評価されるリスクがある ……

解雇していないのに「解雇された」と主張されるのは、どのような理由からですか。

この記事の結論 1 「解雇された」は失業手当・解雇予告手当・バックペイを狙った戦略的主張であることが多い 退職勧奨や出勤停止命令の場面で起きやすく、「解雇する」という言葉がなくても、発言の趣旨や経緯全体から解雇と評価されるリスクがあります。 2 退職届があっても合意退職と確定しない場合がある。最大の予防策は書面化と早期相談 退職届……

「辞める」と言い残し、退職届なしに出て行った社員へは、どのように対応すればよいですか。

この記事の結論 1 退職届がないと、口頭での退職は「解雇」または「在職中」と認定されるリスクがある 「辞める」と言い残して出て行っただけで退職届がないと、後日「解雇された」と主張されてバックペイ請求を受けたり、まだ在職中と扱われて賃金支払義務が続いたりするおそれがあります。 2 すぐ連絡して退職届の提出を促し、応じない場合は書面・メ……

解雇が無効と判断された場合、賃金はいつまで支払い続けなければなりませんか。

この記事の結論 1 解雇が無効な場合、ノーワーク・ノーペイは適用されない。就労不能の帰責事由は使用者にある 労働者が就労の意思と能力があるにもかかわらず使用者が就労を拒絶している状態となり、民法536条2項により使用者は賃金支払義務を免れません。月給30万円なら1年間で360万円のバックペイリスクが生じます。 2 問題社員に利用され……

有期契約労働者にも試用期間を設けることができますか。

この記事の結論 1 試用期間を設けること自体は可能だが、試用期間中も「やむを得ない事由」なしの解雇はできない 労契法17条1項は強行法規であり、「試用期間中は解雇できる」旨の就業規則規定・合意も無効です。正社員の試用期間中の本採用拒否(三菱樹脂事件の緩やかな基準)も適用されません。 2 「やむを得ない事由」がない問題は合意退職の追求……

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