ワード:「残業代」

残業が深夜0時を超えた場合の時間外労働の取り扱いと残業代計算の実務【会社側弁護士が解説】

 残業が深夜0時を超えた場合、日付をまたいだ分の労働時間をどのように取り扱うかは、会社側にとって重要な実務上の論点です。「日付が変わったから翌日の労働時間として別に計算してよいか」という疑問を持つ経営者の方も多くいらっしゃいます。  この点について、行政解釈は明確な基準を示しています。使用者側弁護士の立場から、深夜0時を超えた残業時間の取り扱いと残業代計算への影響を解説します。 01「1日……

特例措置対象事業場の時間外労働時間算定の具体例・月〜土各9時間勤務の場合【会社側弁護士が解説】

 特例措置対象事業場(飲食業・小売業等で常時10人未満の事業場)における時間外労働時間の算定は、通常の事業場と同じ「1日単位」と「1週間単位」の二つの基準で行いますが、週の法定労働時間が44時間に緩和されている点が異なります。  前のページ(faq1/226.html)の具体例(通常事業場・週40時間基準)と同じ勤務形態で、特例措置対象事業場ではどのように時間外労働時間が算定されるかを比較すると……

特例措置対象事業場で週44時間以内でも1日8時間超は残業代が必要な理由【会社側弁護士が解説】

 飲食店・小売業・接客業などの小規模事業場(特例措置対象事業場)の経営者の方から、「週44時間以内に抑えれば残業代を支払わなくてよいのですか」というご質問を受けることがあります。しかし、これは特例措置の内容を誤解した理解です。  小規模事業場の労働時間の特例は、週当たりの法定労働時間の上限を40時間から44時間に緩和するものに過ぎません。1日の法定労働時間(8時間)は特例の対象外であり、1日8時……

特例措置対象事業場(飲食業等・10人未満)の週44時間特例と残業代計算への影響【会社側弁護士が解説】

 飲食業・小売業・サービス業などの小規模事業者の中には、「特例措置対象事業場」に該当する場合があります。この場合、週の法定労働時間が40時間ではなく44時間まで認められており、残業代(時間外割増賃金)の発生基準が通常の事業場とは異なります。  この特例制度を知らずに給与計算を行うと、本来は不要な残業代を過大に支払い続けることになります。また逆に、特例に該当しないにもかかわらず44時間基準で計算し……

時間外労働時間計算の具体例・月〜土各9時間勤務の場合の1日単位・週単位の算定方法【会社側弁護士が解説】

 残業代(割増賃金)の計算において、時間外労働時間の算定は「1日単位」(1日8時間超)と「1週間単位」(週40時間超)の二つの基準で行います。この二つの基準の関係を正しく理解するために、具体的な計算例を用いて解説します。  特に注意が必要なのは、1日単位で時間外労働と判定された時間を、週単位の計算でも重複してカウントしないという点です。使用者側弁護士の立場から、具体例を用いて正しい計算方法を解説……

1日8時間超の時間外労働を週40時間超の判定で二重カウントしてはならない理由【会社側弁護士が解説】

 残業代(割増賃金)の計算において、時間外労働時間の算定は「1日単位」と「1週間単位」の両面から行う必要があります。このとき、実務上よく誤解されるのが「二重カウント」の問題です。1日8時間を超えた時間外労働時間を、週40時間超の判定においても重複してカウントしてしまうケースがあります。  この二重カウントは誤りです。会社側として正しい残業代計算を行うために、1日単位の判定と1週間単位の判定の関係……

週休2日制でない会社における時間外労働時間の算定方法|週6日勤務の割増賃金計算を会社側弁護士が解説

週休2日制でない会社における時間外労働時間の算定方法 この記事の要点 ✓週休2日でなくても「1日8時間超」と「週40時間超」の両方で時間外を判定する週6日勤務(週休1日)でも法定の判定基準は同じ。週40時間超の分も時間外労働となる ✓週6日×8時間勤務は週48時間——8時間分が毎週時間外労働となる週40時間を超える8時間分に25%割増が必要。月換算で約32〜35時間の時間……

残業代計算の基礎となる「時間外労働時間」とは|1日・週単位の判定・上限規制を会社側弁護士が解説

残業代計算の基礎となる「時間外労働時間」とは何か この記事の要点 ✓時間外労働時間とは法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた時間「所定労働時間を超えた時間」ではなく「法定労働時間を超えた時間」が25%割増賃金の対象 ✓時間外労働は「1日単位」と「1週間単位」の二つで判定する1日の判定(8時間超)と1週間の判定(40時間超)を別々に行い、どちらかで超えれば時間外……

基本給と歩合給が併用される場合の残業代計算方法|会社側弁護士が具体例で解説

基本給と歩合給が併用される場合の残業代計算 この記事の要点 ✓基本給部分は通常の計算(×1.25等)、歩合給部分は特則で計算する労基法37条の特則により、歩合給分は「歩合給総額÷総労働時間×0.25」が割増賃金となる ✓月60時間超の50%割増は歩合給にも適用——2023年4月から中小企業も対象歩合給部分の月60時間超分は「歩合給総額÷総労働時間×0.50」となる ……

時間単価1,500円の正社員の残業代計算方法|月60時間超50%割増・時効3年改正も解説|会社側弁護士が解説

残業代(割増賃金)の計算方法 この記事の要点 ✓時間単価1,500円の場合、法定時間外(月60時間以内)の割増賃金は1,875円割増率25%を乗じた金額が1時間あたりの割増賃金。深夜・休日はさらに加算される ✓月60時間超の割増率は50%——2023年4月から中小企業にも適用かつて大企業のみだった50%割増が中小企業にも適用。月60時間超は時間単価2,250円となる ✓残業代の時効は……

時給1,000円のアルバイトの時間外・休日・深夜割増賃金の計算方法と具体例【会社側弁護士が解説】

 アルバイト・パートタイム労働者に対しても、正社員と同様に労働基準法の割増賃金規定は適用されます。時給制のアルバイトの場合は、基本時給にそれぞれの割増率を掛けることで残業代の時間単価を計算できます。  会社側として、アルバイトスタッフに対する残業代の計算が正確かどうかを確認することは重要なコンプライアンス上の義務です。計算誤りがあると、退職後に未払い残業代を請求されるリスクがあります。使用者側弁……

時間外・休日・深夜割増賃金の計算方法と割増率一覧【会社側弁護士が解説】

 残業代(割増賃金)のトラブルを予防するには、まず会社側が正しい計算方法を把握しておくことが不可欠です。残業代の計算は、「通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価」に、種類ごとに定められた割増率を掛ける方法で行います。  割増率は時間外労働・休日労働・深夜労働の種類によって異なり、それぞれ法律で最低限の割増率が定められています。会社側として正確な計算方法を理解し、賃金規程・給与計算に反映させること……

出来高払(歩合給)制でも残業代支払義務あり・法定計算方法を会社側弁護士が解説【会社側弁護士が解説】

 営業職や配送業などで出来高払(歩合給)制を採用している会社から、「歩合給で支払っているから残業代は別途不要では」というご質問を受けることがあります。しかし、この理解は誤りです。出来高払(歩合給)制であっても、法定労働時間を超えた残業に対しては割増賃金(残業代)を支払わなければなりません。  ただし、出来高払制の場合の残業代計算方法は、月給制・時給制の場合とは異なります。法律に基づく正しい計算方……

残業代趣旨の手当は施行規則21条未列挙でも算定基礎から除外すべき理由【会社側弁護士が解説】

 労基法37条5項、労基法施行規則21条には残業代(割増賃金)が掲げられていませんが、残業代(割増賃金)の趣旨で支給する手当については、これを残業代(割増賃金)の基礎に算入すると、趣旨が重複するため、残業代(割増賃金)の基礎賃金から除外することになります。
 労基法37条5項、労基法施行規則21条に残業代(割増賃金)が掲げられていないせいか、残業代(割増賃金)の趣旨で支給する手当につ……

「基本給のみを残業代算定基礎」と賃金規程に定めても除外賃金以外の手当は含まれる【会社側弁護士が解説】

 就業規則は労基法に違反してはならず(労基法92条1項)、労基法違反の就業規則はその部分に関しては労働契約の内容とはならず(労契法13条)、労基法が適用されます。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させたとしても当該規定は労働契約の内容とはならず、基本給以外の除外賃金に当たらない手当……

除外賃金に当たらない手当が存在する場合に、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意した場合、基本給以外の手当についても残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に加える必要がありますか。

 労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約はその部分については無効となり、無効となった部分は労基法で定める基準によることになります(労基法13条)。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意したとしても当該合意は無効となり、基本給以外の除外賃金に当たらない手当についても残業代……

除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とはどのような手当のことをいうのですか。

 除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当のことをいいます。
 したがって、全社員に一律に定額で支給することとされているようなものは、除外賃金としての性質を有する「住宅手当」には該当せず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(平成11年3月31日基発170号)。   ► 関連する詳しい解説……

除外賃金としての「家族手当」の法的要件と一律支給の違い【会社側弁護士が解説】

 除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは、扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出する手当のことをいいます。
 したがって、独身社員についてまで支払われていたり、扶養家族数に関係なく一律に支給されていたりする場合は、除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは認められず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(昭和22年11月5日基発231号……

家族手当・通勤手当・住宅手当を残業代算定基礎から除外するための要件【会社側弁護士が解説】

 除外賃金に該当するかどうかは、名称にかかわらず実質によって判断されますので(昭和22年9月13日発基17号)、名称が「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」といった名目で支給されていたとしても、除外賃金に当たるとは限りません。
 扶養家族数に応じて支給される家族手当、通勤に必要な実費に対応して支給される通勤手当等であれば、除外賃金に該当しますが、扶養家族数とは関係なく一律に支給される家……

残業代算定の除外賃金の正解と手当の名称に潜む未払いリスク【会社側弁護士が解説】

この記事の結論 手当の名称だけでは「除外」できません 残業代の基礎から外せる「除外賃金」は法律で厳格に決まっています。一律支給の手当は、たとえ名称が「家族手当」であっても除外できません。 除外できる: 家族数、通勤距離、家賃額など「個人の事情」に連動する手当 除外できない: 全員一律、または役職や職務内容に応じて支給される手当 最大のリスク: 誤った除外は「未払残業代」となり……

Return to Top ▲Return to Top ▲