労働問題221 毎月一定額の基本給と成績に応じた出来高払の給料(歩合給)がある場合における残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法を教えて下さい。
月によって定められた賃金の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価は既にお伝えしたとおりで、難しくありません。
例えば、通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価が1500円/時の正社員の場合、
時間外割増賃金の時間単価=1500円/時×1.25=1875円/時
休日割増賃金の時間単価=1500円/時×1.35=2025円/時
深夜割増賃金の時間単価=1500円/時×0.25=375円/時
となります。
他方、出来高払制によって定められた賃金(歩合給)の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価は、通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価を除外した割増部分に限定されます。
例えば、ある賃金計算期間の歩合給が20万円、総労働時間が200時間の場合、
出来高払制によって定められた賃金(歩合給)の通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価
=20万円÷200時間=1000円/時
になり、残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価は、
時間外割増賃金の時間単価=1000円/時×0.25=250円/時
休日割増賃金の時間単価=1000円/時×0.35=350円/時
深夜割増賃金の時間単価=1000円/時×0.25=250円/時
となります。
上記事例の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価は、
時間外割増賃金の時間単価=1875円/時+250円/時=2125円/時
休日割増賃金の時間単価=2025円/時+350円/時=2375円/時
深夜割増賃金の時間単価=375円/時+250円/時=円/時=625円/時
となります。
弁護士法人四谷麹町法律事務所
代表弁護士 藤田 進太郎