労働問題224 週休2日制でない会社における時間外労働時間の算定方法|週6日勤務の割増賃金計算を会社側弁護士が解説
週休2日制でない会社における時間外労働時間の算定方法
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週休2日でなくても「1日8時間超」と「週40時間超」の両方で時間外を判定する 週6日勤務(週休1日)でも法定の判定基準は同じ。週40時間超の分も時間外労働となる |
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週6日×8時間勤務は週48時間——8時間分が毎週時間外労働となる 週40時間を超える8時間分に25%割増が必要。月換算で約32〜35時間の時間外労働が発生する |
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月60時間超になりやすい——50%割増の発生に注意(2023年4月から中小企業も適用) 週休1日の場合、週8時間の時間外が月4週で32時間超。繁忙期はすぐに月60時間超に達する |
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36協定の特別条項があっても月100時間未満が上限——違反は罰則あり 週休1日の職場は上限規制に抵触しやすい。36協定の内容と実態の乖離を定期的に確認する必要がある |
01週休2日でない場合の時間外労働の考え方
完全週休2日制を採用していない会社(週休1日・隔週休日制など)でも、時間外労働時間の判定基準は変わりません。1日8時間超と1週間40時間超の両方で判定します。
「週休1日でも8時間以内に収まっていれば問題ない」という誤解がよく見られます。しかし週6日×8時間の場合、週の総労働時間は48時間となり、法定の週40時間を8時間超過しています。この8時間分が毎週発生する時間外労働であり、25%の割増賃金が必要です。
経営者が陥りがちな誤解
「1日8時間を超えていないから残業代は不要だ」と思っていても、週単位で40時間を超えていれば割増賃金が発生します。週6日勤務の職場では、この週単位の計算を見落としているケースが多く、退職者から多年分の未払い残業代を請求される根拠になることがあります。
02週6日×8時間勤務の場合の具体的な計算例
時間単価1,500円の社員が週6日×8時間勤務した場合の時間外労働と割増賃金を計算します。
月に4週、週休1日で8時間勤務した場合、毎月60,000円の割増賃金が発生します。これを支払っていない会社が退職者から3年分(2020年改正後の時効)を請求されると、60,000円 × 36ヶ月 = 216万円という計算になります。付加金や遅延損害金が加わればさらに膨らみます。
03月60時間超の50%割増が発生しやすいリスク
週休1日の職場では、週8時間の時間外労働が月4〜5週で32〜40時間となります。繁忙期にさらに残業が加わると、月60時間超の時間外労働が生じやすくなります。
2023年4月1日から中小企業にも、月60時間超の時間外労働については50%以上の割増率が適用されています。週休1日の職場では、この50%割増が発生しているかどうかを毎月確認する必要があります。
04上限規制と経営者が取るべき対応
2019年施行の上限規制により、時間外労働は原則月45時間・年360時間が上限です。週6日×8時間勤務を継続すると、時間外労働は月約32〜35時間となり、繁忙期に少し残業が加わると月45時間に達します。特別条項付き36協定がなければ、この時点で違反が生じます。
特別条項付き36協定があっても、休日労働を含め月100時間未満・2〜6ヶ月平均で月80時間以内という制約があります。週休1日の職場でさらに残業が重なると、この上限に抵触するリスクが高くなります。
経営者として取るべき対応は、現状の労働時間実態を正確に把握した上で、36協定の内容が実態に合致しているかを確認することです。未払い残業代が発生していると判明した場合は、弁護士に相談しながら対応方針を決める必要があります。
監修者
弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、退職勧奨、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
Q&Aよくある質問
Q1. 1日8時間以内に収まっていれば週6日勤務でも時間外労働は発生しませんか。
A. 発生します。1日の判定(8時間超)をクリアしていても、週の総労働時間が40時間を超えれば時間外労働となります。週6日×8時間=48時間の場合、週8時間分が時間外労働として25%割増賃金の対象です。
Q2. 週休1日で36協定(特別条項なし)を締結していますが、上限規制に引っかかりますか。
A. 非常に引っかかりやすい状況です。特別条項なしの36協定は時間外労働の上限が月45時間です。週6日勤務で毎週8時間の時間外が発生すると月約32〜35時間となり、少しでも残業が加わると月45時間を超えます。36協定の内容と実態を今すぐ確認することをお勧めします。
Q3. 週の起算日はいつになりますか。
A. 就業規則その他で別に定める場合を除き、日曜日が起算日となります(労基法32条1項)。就業規則に「週の起算日は月曜日」と定めている場合は月曜日が起算日となります。起算日の設定によって週単位の時間外労働の計算が変わるため、就業規則の確認が必要です。
Q4. 週6日勤務の従業員から未払い残業代を請求されました。どれくらいの金額になりますか。
A. 時給換算・時間外時間数・請求期間(最大3年)・付加金の有無によって大きく異なります。まず弁護士に相談し、実際の労働時間記録・賃金台帳をもとに請求額の妥当性を検証することが先決です。早期解決が遅延損害金の積み上がりを防ぐことにつながります。
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最終更新日:2026年5月28日
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