ワード:「退職勧奨」
業務上の疾病により休業中の社員に対し、退職勧奨することはできますか。
使用者は、労働者が業務上疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間は、原則として解雇することができません(労基法19条1項)。
しかし、退職勧奨は合意退職を成立させようとするものであるところ、合意退職を禁止する明文規定はありませんので、業務上の疾病により休業中の社員に対し、退職勧奨すること自体は禁止されていません。
もっとも、業務上の疾病により休業中の……
しかし、退職勧奨は合意退職を成立させようとするものであるところ、合意退職を禁止する明文規定はありませんので、業務上の疾病により休業中の社員に対し、退職勧奨すること自体は禁止されていません。
もっとも、業務上の疾病により休業中の……
退職勧奨により労働者が退職届を提出したにもかかわらず、退職の意思表示が取り消されることはありますか。取り消されることがある場合,取り消されないためにはどのような点に配慮するべきですか。
退職勧奨の結果、労働者が自ら署名押印のある退職届を提出した場合であっても、一般原則である民法に基づいて、労働者の退職の意思表示が強迫や詐欺によるものであること理由に取り消される恐れがあります(民法96条1項)。
退職の意思表示が強迫によるものであることを理由に取り消されないようにするためには、何らかの無理強いをしたり、労働者に恐怖を抱かせるような状況を作り出したりして退職勧奨しな……
退職の意思表示が強迫によるものであることを理由に取り消されないようにするためには、何らかの無理強いをしたり、労働者に恐怖を抱かせるような状況を作り出したりして退職勧奨しな……
退職勧奨をした際に退職を強要したとして慰謝料請求が認められた事例には,どのようなものがありますか?
退職勧奨とは、辞職を勧める使用者の行為、あるいは、使用者による合意解約の申し込みに対する承諾を勧める行為をいいます。退職勧奨自体は事実行為ですので、使用者がこれを行なうかどうかは基本的には自由です。
しかし、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な退職勧奨行為が行なわれた場合には、使用者は労働者に対して、不法行為に基づく損害賠償義務を負うことになります。
……
しかし、社会的相当性を逸脱した態様での半強制的ないし執拗な退職勧奨行為が行なわれた場合には、使用者は労働者に対して、不法行為に基づく損害賠償義務を負うことになります。
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退職勧奨とはどういうものですか?
退職勧奨とは、使用者が労働者に対して辞職や労働契約の合意解約の承諾を促すことをいいます。厳格な解雇規制を回避するために、使用者が経営上の理由によるリストラを行うに際して、希望退職募集制度を実施しながらも目標退職者数を確保する目的で、あるいは、希望退職募集制度実施後の事業方針に適合しない労働者等の特定の労働者の退職を促す目的で、労働者との個別面談を通じて行われるのが通常です。また、目標退職者数が少……
精神的疾患が疑われる社員が働き続けている。
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1. 医師の診察を受けてもらう
(1) 自発的に受診するよう促す
精神疾患の場合、身体的な疾患とは異なり、病気の自覚がなかったり、精神的疾患を理由に職場で不利な扱いを受けるのではないかと考えたりして、医師の診療を受けないことがあります。
医師の診療を拒む労働者には、まずは、上司が当該社員と面談して医師の診察を受けるよう助言したり、上司が当該社員の家族から受診を勧……
医師の診療を拒む労働者には、まずは、上司が当該社員と面談して医師の診察を受けるよう助言したり、上司が当該社員の家族から受診を勧……
労働基準監督署は、何を基準に精神疾患の労災を認定しているのですか?
労働基準監督署は、平成23年12月23日に厚生労働省が定めた「心理的負荷による精神障害の認定基準」に沿って、うつ病などの精神疾患の労災認定を行っていると考えます。
「心理的負荷による精神障害の認定基準」は、労災認定の要件として、次のものを挙げています。
① 認定基準の対象となる精神障害を発病していること
② 認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に……
① 認定基準の対象となる精神障害を発病していること
② 認定基準の対象となる精神障害の発病前おおむね6か月の間に……
飲み会で部下に飲酒を強要する。
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1 飲酒強要の問題点
上司と部下が酒食を共にすることは、普段の仕事とは違った打ち解けた雰囲気での親密なコミュニケーションを促し、円滑な人間関係の形成に資する面がありますが、体質上、お酒を全く飲めない人もいますし、お酒が弱いだけである程度は飲める人であっても、体調や気分次第では飲酒したくないこともあり、一緒にお酒を飲みさえすれば人間関係が良くなるというものではありません。お酒の最低……
部下に過大なノルマを課したり仕事を干したりする。
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1 過大なノルマの問題点
部下に対し一定のノルマを課すこと自体は合理的なことであり、上司にしてみれば、ノルマを達成できるだけの高い能力とやる気のある社員だけ残ればいいという発想なのかもしれません。しかし、とても達成できないような過大なノルマを部下に課すことに経営上の合理性はなく、部下のモチベーションが上がらず営業成績を高めることができない結果となったり、せっかく費用をかけて採用し……
退職勧奨しても退職しない。
退職勧奨の法的性格は、通常は、使用者が労働者に対し合意退職の申込みを促す行為(申込みの誘引)と評価することができます。
労働者が退職勧奨に応じて退職を申し込み、使用者が労働者の退職を承諾した時点で退職の合意が成立することになります。 退職勧奨を行うにあたっては、担当者の選定が極めて重要となります。
退職勧奨が紛争の契機となることが多いこともあり、相手の気持ちを……
労働者が退職勧奨に応じて退職を申し込み、使用者が労働者の退職を承諾した時点で退職の合意が成立することになります。 退職勧奨を行うにあたっては、担当者の選定が極めて重要となります。
退職勧奨が紛争の契機となることが多いこともあり、相手の気持ちを……
労災保険給付がなされれば、使用者は、労働者から損害賠償請求を受けずに済むのでしょうか。
労基法75条~88条は、労働者が業務上負傷し、または疾病にかかった場合における災害補償について規定しています。この災害補償責任は使用者の無過失責任であり、過失相殺がなされることはなく、原則として平均賃金に対する定率により補償額が決定されており、労災保険法により労災保険制度が整備されています。
労災保険給付がなされた場合、使用者は、同一の事由については、その価額の限度において民法の……
労災保険給付がなされた場合、使用者は、同一の事由については、その価額の限度において民法の……
精神疾患を発症した社員本人が休職を希望している場合は、どのように対応すればいいでしょうか?
精神疾患を発症した社員が休職を希望している場合は、休職申請書を提出させてから、休職命令を出すとよいでしょう。休職申請書を提出させてから休職命令を出すことにより、休職命令の有効性が争われるリスクが低くなります。
精神疾患を発症した社員が休職申請書を提出したら、休職命令書を交付して、休職期間の開始日や満了日を明確にするようにして下さい。休職申請書を出させて内部決済が済んだだけで安心し……
精神疾患を発症した社員が休職申請書を提出したら、休職命令書を交付して、休職期間の開始日や満了日を明確にするようにして下さい。休職申請書を出させて内部決済が済んだだけで安心し……
精神疾患を発症した社員が出社と欠勤を繰り返しても、真面目に働いている社員が不公平感を抱いたり、会社の負担が過度に重くなったりしないようにして会社の活力を維持するためには、どうすればいいですか。
精神疾患を発症した社員が出社と欠勤を繰り返しても、真面目に働いている社員が不公平感を抱いたり、会社の負担が過度に重くなったりしないようにして会社の活力を維持するためには、欠勤日を無給とし、傷病手当金の受給で対応するのが効果的です。出社と欠勤を繰り返す社員の対応に困っている会社は、欠勤期間についても賃金が支払われていることが多い印象です。
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精神疾患の発症が強く疑われる社員が指定医への受診を拒絶した場合は,どのように対応すればいいでしょうか?
精神疾患の発症が疑われるため、会社が医師を指定して参加したところ、本人が指定医への参加をかなりした場合は、とりあえずの本旨に従った労務を提供しないものとして労務の受領社員本人が精神疾患の発症を
否定している場合であっても、緊急疾患が発症しているな精神疾患を原因とした欠勤等を理由とする懲戒処分は慎重に行わないと有効と判断されるリスクが高いので、基本的には殉戒処分以外の対応を中心に検……
否定している場合であっても、緊急疾患が発症しているな精神疾患を原因とした欠勤等を理由とする懲戒処分は慎重に行わないと有効と判断されるリスクが高いので、基本的には殉戒処分以外の対応を中心に検……
債務の本旨に従った労務提供があるかどうかを判断するにあたっての注意点を教えて下さい。
債務の本旨に従った労務提供があるかどうかを判断するにあたっては、専門医の診断・意見を参考にします。
本人が提出した主治医の診断書の内容に疑問があるような場合であっても、専門医の診断を軽視することはできません。主治医への面談を求めて診断内容の信用性をチェックしたり、精神疾患に関し専門的知識経験を有する産業医の意見を聴いたりして、病状を確認する必要があります。 ……
本人が提出した主治医の診断書の内容に疑問があるような場合であっても、専門医の診断を軽視することはできません。主治医への面談を求めて診断内容の信用性をチェックしたり、精神疾患に関し専門的知識経験を有する産業医の意見を聴いたりして、病状を確認する必要があります。 ……
精神疾患の発症が強く疑われる社員が出社してきたものの、債務の本旨に従った労務提供ができない場合は、どのように対応すればいいでしょうか。
精神疾患の発症が強く疑われる社員が出社してきたものの、債務の本旨に従った労務提供ができない場合は、就労を拒絶して帰宅させ、欠勤扱いにするのが原則です。
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精神疾患の発症が強く疑われるにもかかわらず精神疾患の発症を否定する社員に対しても、何らかの配慮が必要ですか。
精神疾患の発症が強く疑われるにもかかわらず社員本人が精神疾患の発症を否定して就労を希望した場合、漫然と就労を認めてはいけません。就労を認めた結果、精神疾患の症状が悪化した場合、安全配慮義務違反を問われて損害賠償義務を負うことになりかねません。
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精神疾患を発症した社員が長期間にわたって所定労働時間の勤務さえできない場合は、どのように対応すればいいですか?
長期間にわたって所定労働時間の勤務さえできない場合は、原則として、私傷病に関する休職制度がある場合は休職を検討し、私傷病に関する休職制度がない場合は普通解雇を検討することになります。
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精神疾患を発症したものの、所定労働時間内の通常業務であれば問題なく行える程度の症状である場合は、どのように対応すればいいですか?
所定労働時間内の通常業務であれば問題なく行える程度の症状である場合は,時間外労働や出張等、負担の重い業務を免除する等して対処します。
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精神疾患発症が疑われる社員本人からの申告がなくても、何らかの配慮が必要ですか。
使用者は、必ずしも社員からの申告がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っていますので、社員にとって過重な業務が続く中でその体調の悪化が看取される場合には、メンタルヘルスに関する情報については社員本人からの積極的な申告が期待し難いことを前提とした上で、必要に応じてその業務を軽減するなど社員の心身の健康への配慮に努める必要があります(東芝(うつ病・解雇)事件最高……
遅刻や欠勤が急に増えたり、集中力や判断力が低下して単純ミスが増えたりするなど、精神疾患発症が疑われる社員がいる場合、どのように対応すればよろしいでしょうか。
使用者は、社員の健康に対して安全配慮義務を負っていますので(労契法5条)、遅刻や欠勤が急に増えたり、集中力や判断力が低下して単純ミスが増えたりするなど、精神疾患発症が疑われる社員については、上司から具体的問題点を指摘した上で、医療機関での受診や産業医への面談を勧めるなどする必要があります。
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