ワード:「解雇」

退職勧奨の際に「本来なら懲戒解雇」と言ってもよいのか|不用意な発言が招く重大なリスク

[toc] 1. 退職勧奨の場面で生じやすい発言リスク  社員に対して退職勧奨を行う場面では、「できるだけ円満に辞めてもらいたい」「紛争は避けたい」という思いから、つい強い言葉を使ってしまうケースがあります。その典型例が、「本来であれば懲戒解雇だが、退職願を出してもらえれば自主退職として扱う」といった発言です。  一見すると、会社として譲歩しているようにも見えるこの言い方ですが、実務上は非常……

就業規則に定める出勤停止の日数は何日が適切か

[toc] 1. 出勤停止の日数設定に悩む会社経営者へ  就業規則を見直す際、「懲戒処分としての出勤停止の日数を、どれくらいに定めておくのが適切なのか」と悩む会社経営者は少なくありません。短すぎると抑止力に欠け、長すぎると重すぎる処分になってしまうため、判断が難しい項目です。  実務では、「とりあえず数日程度にしておけばよいのではないか」「長期間の出勤停止は現実的ではないのではないか」といっ……

派遣元と派遣先との間の派遣契約が中途解約された場合、派遣元は直ちに労働者を解雇できますか?

[toc]   派遣契約が中途解約された場合、派遣元は直ちに労働者を解雇できるか?  派遣元と派遣先との間の派遣契約が途中で解約された場合、派遣元が当該派遣労働者を直ちに解雇できるかどうかは、会社経営者が誤解しやすい労務テーマのひとつです。表面的には「派遣先との契約がなくなったのだから雇用関係も消滅する」と考えたくなりますが、労働契約と派遣契約は別の契約関係であり、実務上の対応に注意が必要で……

私傷病休職の休職事由が消滅したかどうかは、どのように判断すれば良いですか。

[toc] 私傷病休職の休職事由が消滅したかどうかの判断基準  従業員が私傷病(プライベートな怪我・病気)による休職をしている場合、休職事由の消滅、すなわち「復職可能な状態か」を判断することは、会社経営者にとって重要な労務管理の課題です。曖昧なまま対応するとトラブルを招く可能性があるため、法的観点と実務での判断基準を整理します。 1. 休職事由が消滅しているかの基本的な考え方  休職事由が……

新型コロナが流行して赤字続きのため、店を閉めなければならなくなりました。従業員に辞めてもらうのにトラブルの少ない方法はありませんか。労働法についての知識はあまりありません。

 店を閉めなければならなくなったのであれば、手順を踏めば整理解雇ができるかもしれません。しかし、整理解雇は、お世辞にも「トラブルの少ない方法」とはいえません。「不当解雇」と主張されて、労働審判や訴訟になることも珍しくありません。
 トラブルの少ない方法としてお勧めなのが、「話合い」で辞めてもらうことです。店を閉めなければならなくなった事情を丁寧に説明し、ある程度の上乗せ金を支払うから……

採用面接の際,「うちの会社は年休がないけど,それでもいいですか?」との質問に対し,「年休なしでも構いません。ぜひ雇って下さい。お願いします。」と回答したこともあって採用した社員が,年休の取得を求めてきました。労基法上,年休取得の要件を満たしている場合は,年休取得に応じざるを得ないのでしょうか。

 労基法に定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は,その部分については無効となり,無効となった部分は,労基法で定める基準によることになります(労基法13条)。労基法39条で定められている年次有給休暇を取得できない旨の合意は無効となり,労基法39条の年休取得の要件を満たしている場合は,貴社は年休取得に応じざるを得ないことになります。仮に,年休がない旨,「書面」で合意され,社員の署名押印があった……

退職間近で業務の引継ぎをしてもらわなければ困る社員が退職日までの全ての所定労働日について年休取得申請をしてきた場合、年休取得を拒んで業務の引継ぎをさせることはできますか。

  年休取得に使用者の承認は不要であり、労働者がその有する休暇日数の範囲内で、具体的な休暇の始期と終期を特定して時季指定をしたときは、適法な時季変更権の行使がない限り、年次有給休暇が成立し、当該労働日における就労義務が消滅します。
 使用者が、社員の年休取得を拒むことができるというためには、時季変更権(労基法39条5項)を行使できる場面でなければなりませんが、時季変更権の行使は、「請……

社内の多数組合を脱退して社外の合同労組に加入した社員を、ユニオン・ショップ協定に基づいて解雇することはできますか。

 ユニオン・ショップ協定は、労働者が労働組合の組合員たる資格を取得せず又はこれを失った場合に、使用者に当該労働者との雇用関係を終了させることにより間接的に労働組合の組織の拡大強化を図ろうとするものですが、他方、労働者には、自らの団結権を行使するため労働組合を選択する自由があります。また、ユニオン・ショップ協定を締結している労働組合(締結組合)の団結権と同様、同協定を締結していない他の労働組合の団結……

不当労働行為(労組法7条)の種類には、どのようなものがありますか。

 不当労働行為(労組法7条)の種類には、以下のようなものがあります。
 ① 組合員であることを理由とする解雇その他の不利益取扱い(1号)
 ② 正当な理由のない団体交渉の拒否(2号)
 ③ 労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助(3号)
 ④ 労働委員会への申立て等を理由とする不利益取扱い(4号)   ……

労働事件における仮処分の概要を教えて下さい。

 仮処分とは、訴訟における本案判決を待てない保全の必要性がある事案において、被保全権利の疎明がある場合に認められる裁判所の暫定的な処分をいいます。仮処分が認められるためには、
 ① 被保全権利の存在
 ② 保全の必要性
が必要となります。
 労働事件における仮処分の代表例は、解雇事案における賃金仮払仮処分です。これが認められると、訴訟で決着が……

労働審判は弁護士のみで対応可能か?経営者が「出頭」を軽視した際に負うリスク

この記事の結論 形式的な「出席」はできても、実務上の「防御力」を失います 労働審判委員会は、代理人の整った法的説明ではなく、「現場で何が起きたのか」という生々しい事実を確認しにきます。 ■ 弁護士は「目撃者」ではありません:
「会社からこう聞いています」という伝聞説明は、本人(従業員)の具体的な供述に勝てません。直接体験者の不在は、そのまま事実認定の敗北に直結……

労働審判の答弁書「具体的な事実」の書き方|経営者が反論で絶対に外せない法的項目

この記事の結論 「評価」ではなく、裏付けのある「事実」を積み上げてください 労働審判委員会が求めているのは、経営者の主観的な感想ではなく、「申立人の請求を無効化する法的根拠となる事実」です。 ■ 「否認」は入口、「抗弁」が本体:
「残業代は発生していない」と否定する(否認)だけでは不十分です。「この日にこの金額を支払った」「この制度が有効に合意されている」とい……

なぜ労働審判は「迅速」なのか?経営者が知るべき紛争顕在化リスクと早期解決の真実

この記事の結論 「スピード解決」という仕組みが、紛争のハードルを一気に下げました 労働審判のスピード解決が、日本の労使紛争のルールを根底から変えました。経営者が直視すべき事実は以下の3点です。 紛争の「コンビニ化」: 転職活動の合間に数ヶ月で終わるため、労働者が「ダメ元」で訴える心理的ハードルが下がりました。 解決金ブーム: 判決による「職場復帰」ではなく、短期間で「手切れ金(解……

紛争調整委員会が労働局長の委任を受けて行うあっせんには、どのような特徴がありますか。

 東京労働局によると、紛争調整委員会が労働局長の委任を受けて行うあっせんには、以下のような特徴があるとされています。
 ① 労働問題に関するあらゆる分野の紛争(募集・採用に関するものを除く。)がその対象となります。
  (例)解雇、雇止め、配置転換・出向、降格、労働条件の不利益変更等労働条件に関する紛争、いじめ・嫌がらせ等、職場の環境に関する紛争、労働契約の承継、同業他……

③合意退職の錯誤無効・強迫取消等を理由とした地位確認請求には、どのようなものがありますか。

 懲戒解雇できるような事案でないにもかかわらず、懲戒解雇すると脅されるなどのパワハラにより退職届を提出させられたなどとして、合意退職の効力が争われることがあります。   ……

②解雇、休職期間満了退職無効を理由とした地位確認請求の内容はどのようなものですか。

 精神疾患発症の原因が職場のパワハラ・セクハラの場合は、療養のための休業期間及びその後30日間は、原則として解雇したり、休職期間満了退職扱いにしたりすることができません(労基法19条、同条類推)。 (解雇制限)
労基法19条 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のため休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によって休業する期間及びその後30……

パワハラ・セクハラ紛争の類型には、どのようなものがありますか。

 パワハラ・セクハラ紛争の類型には、以下のようなものがあります。
 ① 安全配慮義務違反や不法行為(使用者)責任を理由とした損害賠償請求
 ② 解雇、休職期間満了退職無効を理由とした地位確認請求
 ③ 合意退職の錯誤無効・強迫取消等を理由とした地位確認請求
 ④ 労災認定の問題   ……

残業代(割増賃金)込みの賃金ということで社員全員が納得しており、誰からも文句が出ていないのですから、別途残業代(割増賃金)を支払わなくてもいいのではないですか。

 残業代(割増賃金)込みで月給30万円とか、日当1万6000円と約束しており、それで文句が全く出ていないのだから、残業代(割増賃金)に相当する金額を特定していなくても、未払残業代(割増賃金)の請求を受けるはずはない、少なくともうちは大丈夫、と思い込んでいる会社経営者がいらっしゃいますが、甘い考えと言わざるを得ません。現実には、解雇などによる退職を契機に、未払残業代(割増賃金)を請求するたくさんの労……

平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は、「職務内容、責任と権限」についての判断要素に関し、どのように述べていますか。

[toc] 『多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』  平成20年9月9日基発第0909001号『多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について』は、「職務内容、責任と権限」についての判断要素に関し、以下のように述べています。 「職務内容、責任と権限」  店舗に所属する労働者に係る採用、解雇、人事考課及び労働時間の管理は……

判決で付加金(労基法114条)の支払が命じられる可能性があるのは、どのような場合ですか。

 使用者が、
 ① 解雇予告手当(労基法20条)
 ② 休業手当(労基法26条)
 ③ 残業代(割増賃金)(労基法37条)
 ④ 年次有給休暇取得時の賃金(労基法39条7項)
のいずれかの支払を怠り、労働者から訴訟を提起された場合に、裁判所はこれらの未払金に加え、これと同一額の付加金の支払を命じることができるとされています(労基……

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