Q531 解雇の有効性を判断する際の判断要素を教えてください。

 使用者が労働者を解雇するためには,解雇事由に客観的に合理的な理由があり,社会通念上相当であると認められなければなりません。
 解雇権濫用となるか否かの判断は,以下の要素が挙げられます。
① 労働者の服務規律違反や能力不足の内容・程度,改善可能性
 ・ 解雇事由が労働契約の継続を期待し難いほど重大なものか
 ・ 労働契約で求められた能力,資質との乖離の程度
 ・ 労働者の能力の向上などの可能性
② 解雇回避措置
 ・ 配転,降格等によって対応できないか
 ・ 指導教育をどの程度行っていたのか
 ・ 上司や教育担当がどのような対応を行っていたのか
③ 解雇の動機・目的
 ・ 解雇に至る経緯や動機が不当あるいは恣意的ではないか
④ 適正手続
 ・ 解雇にあたっての使用者の対応
 ・ 労働者とどの程度話し合い,労働者の意見をどの程度聞いたか
⑤ その他
 ・ 労働者の会社への功績はどの程度か
 ・ 勤続年数は何年か
 ・ 再就職は容易か
 ・ 他の従業員に対する処分との均衡
 ・ 労働者の過去の処分歴

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