労働問題515 派遣元と派遣先との間の派遣契約が中途解約された場合、派遣元は直ちに労働者を解雇できますか?

 派遣元と派遣先との間の派遣契約と、派遣元と労働者との間の雇用契約は別の契約であるから、派遣契約が中途解約されても、派遣元と労働者との雇用契約は継続していますので、派遣元は、直ちに労働者を解雇することはできません。
 有期雇用契約の労働者を契約期間途中で解雇する場合に必要な「やむを得ない事由」は、期間の定めのない労働者の解雇に必要な客観的合理的理由及び社会通念上の相当性よりも厳格な要件です。
 派遣元指針では、無期雇用派遣労働者について、派遣契約の終了のみを理由として解雇してはならないとされ、一般労働者派遣事業の許可申請書類の一つとして、無期雇用派遣労働者を労働者派遣契約の終了のみを理由として解雇しないこと、有期雇用派遣労働者についても、労働者派遣契約終了時に労働契約が存続している派遣労働者については、労働者派遣契約の終了のみを理由として解雇しないことを証する書類の添付が求められています(派遣元指針第22(4)イ、ロ、業務取扱要領第31(5)()1()i)。
 なお、派遣労働者の雇用契約の中途解約について、「やむを得ない事由」があるとは認められないとした裁判例として、プレミアライン事件(宇都宮地裁栃木支部平成21428日判決)、アウトソーシング事件(津地裁平成22115日決定)、資生堂ほか事件(横浜地裁平成26710日判決)があります。

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