ワード:「会社側」

労組法上の「労働者」に該当するかどうかは、どのような基準で判断すればよろしいでしょうか。

[toc] 労働者性の判断要素  労組法上の「労働者」に該当するかどうかは、以下の判断要素を用いて総合的に判断すべきものです。基本的判断要素の一部が充たされない場合でも直ちに労働者性が否定されないこと、各要素を単独に見た場合にそれ自体で直ちに労働者性を肯定されるとまではいえなくとも他の要素と合わせて総合判断することにより労働者性を肯定される場合もあることに留意する必要があります。各判断要素の具……

近時の中労委は、労働者派遣における派遣先事業主の使用者性をどのように捉えていますか。

 近時の中労委は、労働者派遣法に基づく派遣先事業主の使用者性に関し、労働者派遣法は、明文の規定は設けていないものの、同法上の枠組みに従って行われる労働者派遣の派遣先事業主については、当該派遣労働者(その属する労働組合)との関係において労組法7条の使用者に該当しないことを原則として立法されたと解するのが相当であるとしています。
 もっとも、原則に対する例外として、例えば、
……

近時の中労委は、不当労働行為について定めた労組法7条の「使用者」の範囲をどのように捉えていますか。

 近時の中労委は、不当労働行為について定めた労組法7条の「使用者」の範囲に関し、ショーワ事件平成24年9月19日決定において下記「労組法第7条の使用者性を判断するための一般的な法理」を示しました。以後の事件でも同様の立場を取っていますので、「労組法第7条の使用者性を判断するための一般的な法理」は中労委の確定した見解となっているものと思われます。
 中労委により労組法7条の「使用者」に……

不当労働行為について定めた労組法7条の「使用者」の範囲を教えて下さい。

 朝日放送事件最高裁平成7年2月28日第三小法廷判決は、一般に使用者とは「労働契約上の雇用主」をいうとしつつ、労組法7条が団結権の侵害に当たる一定の行為を不当労働行為として排除、是正して正常な労使関係を回復することを目的としていることにかんがみ、「雇用主以外の事業主であっても、雇用主から労働者の派遣を受けて自己の業務に従事させ、その労働者の基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視でき……

不当労働行為(労組法7条)の種類には、どのようなものがありますか。

 不当労働行為(労組法7条)の種類には、以下のようなものがあります。
 ① 組合員であることを理由とする解雇その他の不利益取扱い(1号)
 ② 正当な理由のない団体交渉の拒否(2号)
 ③ 労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助(3号)
 ④ 労働委員会への申立て等を理由とする不利益取扱い(4号)   ……

合同労組(ユニオン)との団体交渉に臨む際の注意点を教えて下さい。

 合同労組(ユニオン)と争えばいいというものではありませんが、譲歩すれば解決するというものでもありません。当該合同労組の性格、客観的事実関係等を正確に把握し、事案に応じた対応が必要となります。
 弁護士等の専門家がついていないと、不当労働行為ではない言動まで不当労働行為と言われて萎縮し、交渉が不利になることがあります。   ……

団体交渉の近年の傾向について教えて下さい。

 団体交渉の近年の傾向としては、社外の合同労組(ユニオン)との団体交渉が増えていることが挙げられると思います。   ……

労働事件において民事調停はどのように利用されていますか。

 民事調停では話合いによる解決がなされます。
 労働事件において民事調停は、弁護士が代理人についていない事案、請求金額が少額な事案、法的権利があるとは言いにくい事案等に利用されています。
 東京簡易裁判所では、労働問題についての知識経験が豊富な調停委員による労働調停が試みられており、良好な成果を上げているようですので、将来的には労働調停が全国の簡易裁判所にも広まっていく……

労働事件における仮処分の概要を教えて下さい。

 仮処分とは、訴訟における本案判決を待てない保全の必要性がある事案において、被保全権利の疎明がある場合に認められる裁判所の暫定的な処分をいいます。仮処分が認められるためには、
 ① 被保全権利の存在
 ② 保全の必要性
が必要となります。
 労働事件における仮処分の代表例は、解雇事案における賃金仮払仮処分です。これが認められると、訴訟で決着が……

少額訴訟を提起された場合、会社はどのような対応をすればよろしいでしょうか。

 少額訴訟を提起された場合の会社側の対応としては、早期にざっくりと解決したい場合は少額訴訟に応じて判断してもらえば足ります。
 請求金額が少額であっても時間をかけて丁寧に審理してもらいたい場合は、答弁書の提出と共に事件を通常の訴訟手続に移行させる申出をする必要があります。   ……

少額訴訟とはどのようなものですか。

 少額訴訟とは、証拠調べの対象が即時に取り調べることができるものに限られ、原則として1回の口頭弁論で審理を完了し、判決も口頭弁論終結後直ちに行われる簡易な訴訟手続です。少額訴訟は、60万円以内の金銭請求事件の場合のみ利用することができます。手続が簡易なため、労働事件においては本人訴訟で利用されることが多くなっています。   ……

弁護士を訴訟代理人に立てて労働訴訟を提起してきた事案の特徴を教えて下さい。

 近年では、早期に解決金を取得して労使紛争を解決することを希望する労働者は、労働審判を利用するのが通常です。本人訴訟であれば、労働審判がどのようなものかよく分からないため、訴訟を提起してきた可能性がありますが、弁護士が訴訟代理人についている場合は、労働審判ではなく訴訟を選択したことにそれなりの意味がある可能性が高いものと思われます。
 弁護士を訴訟代理人に立てて労働訴訟を提起してきた……

労働審判に異議が申し立てられて訴訟に移行した場合、最初から訴訟が提起された場合と比べて、解決までの時間が長くなってしまうのでしょうか。

 労働審判から訴訟に移行した場合、労働審判手続において既に争点の整理ができているケースが多いことから、和解交渉のため期日を重ねたというような事案でない限り、異議申立て後、判決までの期間は短くなっており、労働審判を経ずに訴訟が提起された場合と比較して、解決までの時間が長くなってしまうということは多くないようです。
 ただし、「訴状に代わる準備書面」の記載内容が労働審判手続を踏まえた内容……

働審判から訴訟へ移行した後の具体的な流れ|会社経営者が押さえるべき実務ポイント

[toc] 1. 異議申立て後、手続はどのように訴訟へ移行するのか  労働審判に対して異議申立てがなされると、労働審判の効力は全面的に失われ、手続は自動的に通常訴訟へ移行します。ここで重要なのは、まったく新しい裁判を起こすわけではなく、既に係属していた事件が訴訟手続に切り替わるという点です。  もっとも、形式的には訴訟手続としての要件を満たすための準備が必要になります。労働審判段階での主張や……

労働審判に異議申立てをすべきか|会社経営者が後悔しない判断基準とは

[toc] 1. 異議申立ては「法的判断」ではなく「経営判断」である  労働審判に対して異議を申し立てるかどうかは、単なる法的テクニックの問題ではありません。会社経営者にとっては、純粋な経営判断そのものです。  確かに、労働審判の内容に法的な誤りがあるかどうかは重要です。しかし、それだけで判断してはいけません。異議を申し立てれば通常訴訟に移行し、時間・費用・人的負担が増大します。さらに、結果……

労働審判で調停が不成立となった場合の流れ|会社経営者が判断を誤らないためのポイント

[toc] 1. 調停が成立しなかった場合の基本的な流れ  労働審判手続において、労働審判委員会から示された調停案を当事者のいずれかが最後まで受け入れなかった場合、調停は不成立となります。この場合、手続はそのまま終了するわけではありません。  通常は、審理の終結が宣言され、その後、概ね調停案に沿った内容の労働審判が告知されるか、審判書が送達されることになります。つまり、調停で提示されていた方……

労働審判の第2回以降の期日は何時間かかるのか|会社経営者が確保すべき現実的な時間枠

[toc] 1. 第2回期日以降の基本的な位置付け  労働審判手続においては、第1回期日で事実審理がほぼ終了していることが多く、第2回以降の期日は、主として調停をまとめるための場という位置付けになります。  第1回期日では、申立書と答弁書を前提に事実関係の確認や争点整理が行われ、場合によっては労働審判委員会から一定の心証や調停案の方向性が示されます。そのため、第2回期日では、改めて詳細な事実……

労働審判の第1回期日は何時間かかるのか|会社経営者が確保すべきスケジュールの目安

[toc] 1. 第1回期日の一般的な所要時間の目安  労働審判手続の第1回期日にかかる時間は、一般的には約2時間程度が一つの目安です。もっとも、これはあくまで平均的な感覚であり、実際の運用では前後することがあります。  私の実務経験上でも、第1回期日の所要時間は、最短でおよそ1時間20分程度、最長で3時間30分程度に及んだケースがあります。事案の内容や争点の数、当日の進行状況によって、所要……

労働審判の第1回期日を弁護士だけに任せることは可能か|会社経営者が誤りやすい判断

[toc] 1. 第1回期日は事実確認が中心となる場面  労働審判の第1回期日は、単なる形式的な出頭日ではありません。会社経営者にとっては、事実関係の核心を直接問われる場面であり、紛争の方向性がほぼ決まる重要局面です。  労働審判委員会は、申立書と答弁書を精読したうえで期日に臨みます。そして期日では、書面に記載された事実について具体的な確認を行います。解雇事案であれば、問題行為の具体的内容や……

紛争の実情を知る担当社員が第1回期日に出頭できない場合の対応策|会社経営者が取るべき進行戦略

[toc] 1. 第1回期日に直接体験者が出頭できないことのリスク  労働審判において、第1回期日は実質的な山場です。その場で暫定心証が形成され、解決の方向性がほぼ定まることも少なくありません。そのため、紛争の実情を最もよく知っている担当社員が出頭できないことは、会社経営者にとって決して軽視できない問題です。  労働審判委員会は、書面の記載内容を前提にしつつ、期日において具体的な事実関係を確……

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