ワード:「就業規則」

労働者が10人未満であれば就業規則を作成しなくてもよいですか。

この記事の結論 1 労基法上の作成・届出義務は10人以上の場合のみ 労基法上、就業規則の作成義務・労基署への届出義務が課されているのは常時10人以上の労働者を使用する場合です。10人未満であれば、法的な作成義務はありません。 2 ただし、人事権の有効行使のためには10人未満でも就業規則は必要 懲戒処分・出向などの人事権を有効に行使……

就業規則はどのような手順で作成しますか。

この記事の結論 1 常時10人以上使用する場合は作成・届出義務あり。10人未満でも懲戒には必要 常時10人以上の労働者を使用する場合は、就業規則の作成と労基署への届出義務があります。10人未満でも、懲戒処分のためには就業規則の作成・周知が必要です。 2 作成後は過半数代表者の意見聴取→届出→周知の手順で進める 就業規則の作成・変更……

所定労働時間が7時間の会社で8時間働いた場合、1時間分の割増賃金を支払う必要がありますか。

この記事の結論 1 割増賃金が必要なのは、法定時間(1日8時間・1週40時間)を超えた場合 割増賃金(25%以上)を支払う必要があるのは、1日8時間・1週40時間を超えて労働させた場合です。所定7時間の会社で8時間労働した1時間は法定時間内のため、割増賃金は不要です。 2 ただし、法内残業の1時間分の「通常賃金」は支払う必要がある ……

人事考課に基づいて賃金を引き下げる場合のポイントは何ですか。

この記事の結論 1 人事考課に基づく降給には4つのポイントを満たす必要がある ①就業規則等による降給規定②降給の仕組みの合理性・公正さ③仕組みに沿った措置④個別評価の公正さ、の4点を満たすよう就業規則を整備したうえで適正に人事評価を行う必要があります。 2 特に「仕組みの公正さ」と「個別評価の公正さ」が争われやすい 降給の過程が従……

労働者と合意することなく、就業規則を労働者に不利益な内容に変更することはできますか。

この記事の結論 1 原則として、合意なしの不利益変更はできない(労契法9条) 使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を労働者に不利益な内容に変更することは原則としてできません。 2 例外として、①合理性②周知の2要件を満たせば変更できる(労契法10条) 合理性と周知の2要件を満たす場合には、例外的に合意なしの不利益変更が認め……

社員の退職後に懲戒解雇事由が発覚した場合、退職金を不支給にすることはできますか。

この記事の結論 1 「懲戒解雇された者」という定め方では退職後の不支給はできない 「懲戒解雇された者には退職金を支給しない」と定めても、既に退職した社員を懲戒解雇することはできないため、退職後に事由が発覚しても不支給にできません。 2 「懲戒解雇事由があるとき」という定め方が必要 退職後に懲戒解雇事由が発覚した場合でも退職金を不支……

退職後に競業行為をした元社員の退職金を不支給にするにはどうすればよいですか。

この記事の結論 1 退職金を不支給にするには3つの要件が必要 ①就業規則に退職金不支給・減額条項があること、②当該社員に課された競業避止義務が有効であること、③競業行為がこれまでの功労を抹消・減殺するほどの背信行為といえること、の3要件が必要です。 2 支払済みの退職金の返還請求も、就業規則に返還条項があれば可能 既に退職金を支払……

競業避止義務に関する就業規則・個別合意の有効性はどのように判断されますか。

この記事の結論 1 就業規則・個別合意があっても、必要かつ合理的な範囲でのみ有効 退職後の社員には職業選択の自由が認められており、原則として競業避止義務を負いません。就業規則に定め、または個別に合意しても、その有効性は必要かつ合理的な範囲でのみ認められます。 2 有効性は4要素で判断される ①競業禁止の期間と地域、②禁止される業務……

退職後の社員に競業避止義務を課すにはどうすればよいですか。

この記事の結論 1 退職後には原則として競業避止義務を負わない 退職後の社員には職業選択の自由があり、原則として競業避止義務を負いません。 2 競業避止義務を課すには就業規則の規定+退職時の個別合意が必要 例外的に競業避止義務を課すためには、就業規則に競業避止義務に関する定めを置いたうえで、退職時に社員から個別合意(誓約書)を取る……

退職後の社員に対する競業避止義務の有効性はどのように判断されますか。

この記事の結論 1 退職後の競業避止義務は、必要かつ合理的な範囲でのみ有効 退職時に個別に合意したり就業規則に定めたりして競業避止義務を課すことは可能ですが、退職後の労働者には職業選択・営業の自由が認められるため、その効力は必要かつ合理的な範囲でのみ有効と考えられています。 2 有効性は4つの要素から総合的に判断される ①競業禁止……

組合員が就業時間中に組合活動をすることは、労働組合の正当な行為といえますか。

この記事の結論 1 就業時間中の組合活動は、原則として正当な行為とはいえない 労働者は就業時間中に職務に専念すべき義務(職務専念義務)を負います。そのため、組合員が就業時間中に組合活動をすることは、原則としてこの義務や就業規則に反し、正当性は否定されます。 2 例外的に正当性が認められる3つの場合 ①就業規則や労働協約上の許容規定……

就業規則に配転規定があっても、職種限定であれば異動できませんか。

この記事の結論 1 就業規則に配転規定があっても、個別契約の職種限定合意が優先する 就業規則に包括的な配転規定があっても、個別の労働契約で「職種限定」の合意が成立していれば、労働者に不利でない限り、個別の合意が優先します。 2 職種限定がある場合、本人の同意なき他職種への配転は原則無効 職種限定合意がある労働者に対し、本人の同意な……

就業規則に定年規定がない場合、60歳で退職してもらうことはできますか。

この記事の結論 1 定年規定がなければ、年齢を理由とする退職は「無効な解雇」のリスクが高い 就業規則に定年の定めがない場合、年齢到達を理由とする退職処理は、実質的に解雇と評価され、無効と判断されるリスクが極めて高くなります。 2 適法な導入には3つの手法のいずれかが必要 ①個別合意(労契法8条)、②同意による就業規則変更(労契法9……

賃金減額は、どこまで可能ですか。

この記事の結論 1 賃金の一方的な減額は原則として認められない 賃金は労働契約の中核的な条件であり、会社側による一方的な減額は原則として認められません。適法に減額するには、法的根拠と合理性が必要です。 2 減額の手法は複数あるが、それぞれに厳格な要件がある 懲戒・降格・査定・就業規則変更・労働協約・個別合意など手法は多岐にわたりま……

有給休暇の年度内消滅を定める規定は、違法ですか。

この記事の結論 1 「年度内消滅規定」は労働基準法違反で無効 有給休暇の時効は労基法上2年と定められています。年度末の未消化分を切り捨てる運用は違法であり、就業規則に定めてもその部分は無効です。 2 翌年度への「繰り越し」は法的義務であり、最大40日が保持される 未消化分は翌年度へ繰り越されます。「当年度付与分(最大20日)+前年……

祝日に働かせた場合、休日割増は必要ですか。

この記事の結論 1 「祝日=休日割増」とは限らない 休日割増賃金(35%以上)の要否を決めるのは「祝日」という名称ではなく、その日が労働基準法上の「法定休日」に該当するかどうかです。 2 法定休日でなくても、時間外割増(25%以上)が発生する場合がある 祝日が法定休日でない場合でも、その日の労働により週40時間(または1日8時間)……

休日の振替には、労働者の同意が必要ですか。

この記事の結論 1 適法な休日振替には、労働者の個別同意は不要 休日の振替は、一定の法的要件を満たせば、労働者の個別同意がなくても業務命令として実施できます。ただし要件を欠けば業務命令としての拘束力は認められません。 2 適法な休日振替には3つの要件が必要 ①就業規則に振替の根拠規定があること、②振替後も法定休日が確保されているこ……

懲戒処分をした者の氏名や事実を公表することはできますか。

この記事の結論 1 就業規則に公表の規定を定め周知していれば、氏名を含めた公表も可能 就業規則に「懲戒事実を公表することがある」旨の規定を定め、従業員に周知していれば、労働者の氏名も含めて公表することはできます。 2 公表内容がプライバシー侵害・名誉毀損にならないよう注意が必要 規定があっても、公表の内容や方法がプライバシー侵害や……

試用期間の長さや延長の可否とは、どのようなものですか。

この記事の結論 1 試用期間の長さ・延長の可否に法律上の定めはなく、原則は合意による 試用期間の長さや延長の可否について、法律上の定めはありません。そのため、原則として当事者間の合意によることになります。 2 合理的範囲を超える長さの定めは無効。6か月程度が適当 試用期間の長さは、合理的範囲を超える期間の定めは無効と判断されます。……

懲戒解雇する場合には、退職金を支給しなくてもよいですか。

この記事の結論 1 有効に懲戒解雇できても、当然に退職金を不支給にできるわけではない 懲戒解雇が有効であることと、退職金を不支給にできることは別問題です。懲戒解雇したからといって、当然に退職金を不支給にできるわけではありません。 2 不支給には規定と「勤続の功を抹消するほどの背信行為」が必要 退職金を不支給とするには、就業規則に不……

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