ワード:「企業」
労働審判は、「逃げられない」仕組みなのですか。
この記事の結論
労働審判は、「結論を回避できない」制度です。
労働審判は、民事調停のように「合意できなければ終了」という手続ではありません。調停が成立しない場合でも、裁判所が労働審判として判断を示し、手続は必ず次の段階へ進みます。さらに、審判に対して異議を申し立てれば、自動的に通常訴訟へ移行するため、紛争が途中で立ち消えになることは制度上想定されていません。会社経営者としては、労働審判……
労働審判の調停は、なぜ「納得感」が高いのですか。
この記事の結論
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裁判官が主導する手続である
民事調停と異なり、裁判官が一貫して関与し、法的な見通しを踏まえた議論が進められます。
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現場の実務感覚が反映される
労働審判員が加わることで、形式的な法律論だけでなく、企業実務としての妥当性も評価されます。
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審判・訴訟へ連続する構造にある
調停が不……
労働審判は、なぜ「迅速」なのですか。
この記事の結論
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短期間で心証が形成される
原則3回以内で終了する手続であり、実務上は第1回期日で裁判所の方向性が固まることが多くなります。
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現場感覚で厳しく評価される
裁判官に加え、実務に通じた審判員が関与し、「現場で妥当な対応だったか」という観点から評価されます。
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その後の訴訟にも影響する……
労働審判手続の3大特徴は何ですか。
この記事の結論
労働審判は、「第1回期日」で方向性の大半が決まります。
労働審判は、通常の裁判とは異なり、短期間で結論に至ることを前提とした手続です。そのため、第1回期日の段階で、裁判所の心証(結論の方向性)が形成される傾向があります。十分な準備ができないまま対応すれば、その時点で不利な流れが固まり、その後に状況を改善することは容易ではありません。会社経営者としては、労働審判を「第1回……
労働審判法の目的は何ですか。
この記事の結論
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迅速に結論が出る
原則3回以内の期日で審理が終結し、通常3〜4ヶ月程度で結論に至ります。初動が遅れると、不利な結果につながることがあります。
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「対応姿勢」も見られる
法律論だけでなく、実務に通じた審判員の視点で、会社の対応や説明の誠実性なども含めて厳しく評価されます。
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調停不……
社労士会労働紛争解決センターで、特定社労士が代理できる請求金額に制限はありますか。
この記事の要点
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社労士会労働紛争解決センターでは特定社会保険労務士も代理人になることができる。ただし60万円を超える請求については弁護士との共同代理が必要
これが労働局のあっせん(413番:制限なし)との大きな違いです
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高額請求事案や後日の訴訟・労働審判移行リスクがある場合は、最初から弁護士に依頼することが最善。あっせんから……
労働局のあっせんで、特定社労士が代理できる請求金額に制限はありますか。
この記事の要点
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労働局のあっせんで特定社会保険労務士が代理できる請求金額に制限はない。金額の大小にかかわらず代理人になることができる
ただし訴訟・労働審判では代理できないため、その点は412番参照
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注意:社労士会労働紛争解決センターでの代理は60万円超の請求について弁護士との共同代理が必要。「労働局のあっせん」と「社労士会セ……
労働局のあっせんで、社会保険労務士は代理人になれますか。
この記事の要点
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労働局のあっせんで代理人になることができるのは「特定社会保険労務士」である。通常の社会保険労務士はあっせんにおける代理権を持たない
「社会保険労務士」と「特定社会保険労務士」は別資格です
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特定社会保険労務士の代理権はあっせんに限定されており、労働審判・訴訟では代理人にはなれない。あっせん後に訴訟等に発展した場……
労働局のあっせんへの参加に、会社側の義務はありますか。
この記事の要点
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労働局のあっせんへの参加は義務ではない。法律上、会社側はあっせんへの参加を拒否することができる
参加しなくても直ちに不利益を受けることはありません
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ただし、労働審判や訴訟と比較して解決金の相場が低めであるため、直ちに参加を拒絶するのではなく有効利用することをお勧めする
「義務ではないから参加しない」という判……
組み込み型の定額残業代は、どのような場合に有効ですか。
この記事の要点
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最低限、賃金規程等への定め(または個別合意書への記載)が必要——口頭説明のみでは定額残業代として認められない
「口頭で説明した」だけでは労働契約の内容になっているとは認められないのが通常です
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通常の賃金部分と定額残業代部分が「判別可能」である必要がある——判別できなければ残業代の支払があったとは認められない(……
金額を特定しない残業代込みの合意は、有効ですか。
この記事の要点
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残業代に当たる部分の額を特定せずに合意・署名押印させても、通常の賃金と残業代の各部分が計算・検証できないため、残業代の支払があったとは認められない
「月給に残業代が含まれる」と口頭・書面で合意しても、金額の特定がなければ無効です
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モルガン・スタンレー・ジャパン(超過勤務手当)事件東京地裁H17.10.19判決……
高い給与を払っていれば、残業代は別途不要と言えますか。
この記事の要点
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高額の基本給・手当・賞与の支給は残業代の支払の代わりにはならない——別途残業代(割増賃金)の支払義務が生じる
「十分な報酬で報いているから残業代は別途不要」という考えは法律上通用しません
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むしろ、毎月の基本給等の金額が上がれば残業代の単価が上がることになり、かえって高額の残業代請求を受けるリスクが高くなる
……
年俸制の社員にも、残業代を支払う必要はありますか。
この記事の要点
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年俸制の社員も労基法上の労働者であり、時間外・休日・深夜に労働させた場合は残業代(割増賃金)を支払う必要がある
「年俸制=残業代不要」は法律上の根拠がない誤解です
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労基法上、年俸制社員について残業代(割増賃金)の支払義務を免除する規定は存在しない
賃金の算定・支払方法が「年俸制」であることは、残業代免除の根……
残業代を支払わないという就業規則の定めは、有効ですか。
この記事の要点
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就業規則は労基法に違反してはならない(労基法92条1項)——残業代を支払わない旨の就業規則の定めは、労基法37条に違反するため無効
「就業規則に書けば合法になる」という誤解は法律上通用しません
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労基法違反の就業規則はその部分に関して無効となり、無効となった部分は労基法が適用される(労契法13条)
「就業規則……
残業代不要の誓約書に署名させても、残業代は必要ですか。
この記事の要点
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「残業代を支払わなくても異存はない」という誓約書への署名押印があっても、残業代の支払義務は消えない
誓約書は「合意の証拠」にはなりますが、残業代支払義務を消す効力はありません
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343番で解説したとおり、残業代(割増賃金)を支払わない旨の合意は労基法13条により無効——誓約書による「合意」も同様に無効
合意の……
残業代を支払わないという合意は、有効ですか。
この記事の要点
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残業代(割増賃金)を支払わない旨の合意は、たとえ労使双方が納得・合意していても無効——労基法13条の強行的効力による
「お互い合意しているから問題ない」という考えは法律上通用しません
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根拠は労基法13条——「労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分について無効となり、無効となった部分は……
残業代込みの月給の内訳を変更する際の注意点は何ですか。
この記事の要点
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残業代込みだった月給の内訳を変更することは、労働条件の不利益変更と判断される可能性が高い
「内訳を整理するだけ」でも、社員の側から見れば不利益になりうる変更です
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使用者が一方的に社員の賃金の内訳を不利益に変更することはできない——社員から個別に同意書を取得する手続きが必要
「賃金内訳変更に関する同意書」「賃……
残業代を支払済みにするための賃金原資は、どのように確保すればよいですか。
この記事の要点
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残業代が払えなくなる最大の原因は「賃金の内訳の誤り」——本来残業代の支払に充てるべき金額を基本給・諸手当・賞与等に充ててしまっていること
「賃金総額は用意できているが内訳が間違っている」という状態です
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正しい考え方は「残業代(割増賃金)は必ず支払わなければならない」ことを前提として、基本給・諸手当・賞与等の金……
自己申告制による労働時間管理は、残業代請求対策になりますか。
この記事の要点
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自己申告された労働時間が実際の労働時間と合致している場合に限り、自己申告制は残業時間の抑制・残業代請求対策として機能する
前提条件が崩れれば、制度全体の効果が失われます
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自己申告された労働時間が実際の労働時間に満たない場合は、残業代請求対策としては機能せず、未払残業代が発生した状態が続く
「少なく申告してく……
タイムカードの打刻と実際の労働時間がずれる場合、どのように対応すればよいですか。
この記事の要点
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タイムカードに打刻された出社時刻〜退社時刻の間の時間から休憩時間を差し引いた時間が、その日の実労働時間と認定されることが多い
「打刻時間=労働時間」として評価されるため、打刻と実態の食い違いは放置できません
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打刻時間と実際の労働時間が食い違っている場合は、「①食い違いを容認してタイムカード基準で残業代を支払う……