労働問題338 残業の事前許可制を採用すれば、不必要な残業時間の抑制、想定外の残業代(割増賃金)請求対策になりますか。

 残業の事前許可制は、残業する場合には上司に申告してその決裁を受けなければならない旨就業規則等に定めるだけでなく、実際に残業の事前許可なく残業することを許さない運用がなされているのであれば、不必要な残業の抑制や想定外の残業代(割増賃金)請求対策になります。
 しかし、就業規則に残業の事前許可制を定めて周知させたとしても、実際には事前許可なく残業しているのを上司が知りつつ放置しているような職場の場合は、不必要な残業時間の抑制になりませんし、黙示の残業命令により残業させたと認定され、残業代(割増賃金)の支払を余儀なくされることになります。
 残業の事前許可なく残業している社員を見つけたら、直ちに残業を止めさせて帰らせるか、許可申請するよう促すようにして下さい。就業規則を整備しても、実態が伴わなければ、不必要な残業時間の抑制にも想定外の残業代(割増賃金)請求対策にもなりません。

弁護士法人四谷麹町法律事務所
代表弁護士 藤田 進太郎

 

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