労働問題411 労働局のあっせんへの参加は義務ですか。
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労働局のあっせんへの参加は義務ではない。法律上、会社側はあっせんへの参加を拒否することができる 参加しなくても直ちに不利益を受けることはありません |
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ただし、労働審判や訴訟と比較して解決金の相場が低めであるため、直ちに参加を拒絶するのではなく有効利用することをお勧めする 「義務ではないから参加しない」という判断が必ずしも会社にとって有利とは限りません |
01参加は義務ではない。法的根拠
労働局のあっせんへの参加は義務ではありません。あっせんは任意の紛争解決手続(409番参照)であり、会社側が参加を拒否したとしても、そのこと自体を理由として法的不利益を受けることはありません。
あっせん開始通知書が届いた場合、会社側は「参加する」または「不参加とする」のいずれかを選択した連絡票を紛争調整委員会に返送することになります。この選択は会社側の判断によるものであり、法的強制はありません(410番参照)。
02それでも有効利用をお勧めする理由。解決金の相場の問題
参加が義務ではないとしても、直ちに参加を拒絶することをお勧めしない理由があります。それは、労働審判や訴訟と比較して、あっせんで解決した場合の解決金の相場が低めである傾向があるためです。
あっせんは、裁判所が関与しない行政上の手続であり、「和解でなければ強制執行できない」という性質を持ちます。相手方も訴訟・労働審判に移行するコスト(時間・費用・弁護士費用等)を意識するため、あっせん段階での解決金は労働審判・訴訟での認容額より低くなる傾向があります。
この点を踏まえると、請求にそれなりの理由がある事案については、あっせんへの参加・早期解決が会社側にとっても合理的な選択となる場合があります。「義務ではないから参加しない」という画一的な対応ではなく、事案に応じた判断が重要です(410番参照)。
03参加・不参加の判断基準
参加・不参加のいずれを選択するにしても、あっせん開始通知書が届いた時点で速やかに使用者側弁護士に相談し、対応方針を確定することをお勧めします。
04まとめ
労働局のあっせんへの参加は義務ではありません。ただし、労働審判や訴訟と比較して解決金の相場が低めである傾向があるため、直ちに参加を拒絶するのではなく有効利用することを検討することをお勧めします。参加・不参加の判断は請求内容の法的評価に基づいて行い、いずれの場合も使用者側弁護士と協議して対応方針を決定することが重要です。アドバイスします。
監修者
弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
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Q&Aよくある質問
Q1. あっせんに参加しないことが相手方に知らされますか。また、参加しなかった事実は後の訴訟で不利に使われますか。
A. 不参加を選んだ事実は、あっせん手続が打ち切りとなるため相手方に伝わります。不参加の事実そのものが後の訴訟・労働審判において直ちに会社側に不利な証拠となるわけではありませんが、「誠実に解決しようとしなかった」という印象を与える可能性はあります。不参加を選択する場合の影響も含めて、使用者側弁護士と事前に協議することをお勧めします。
最終更新日:2026年5月31日