ワード:「割増賃金」

不必要な残業と残業代請求

動画解説 [youtube]cdPOoddBffg[/youtube] この記事の要点 ✓ 残業代は労基法37条で定められた割増賃金——「法律と喧嘩しても勝てない」ことを前提に対応する 残業代の支払いは法律上の義務であり、感情論や会社の方針で回避することはできない。この前提を理解した上で、適切な対策を講じることが必要 ✓ 「……

付加金とは何ですか。

この記事の要点 ✓ 付加金は未払残業代等と同一額が上乗せされる制裁的制度(労基法114条) 未払残業代300万円なら最大300万円の付加金が加わり、合計600万円の支払命令となる可能性があります ✓ 対象は4類型に限定——割増賃金・解雇予告手当・休業手当・有給休暇賃金の不払い すべての労基法違反が対象になるわけではありません。労基……

法定休日をまたぐ勤務の残業代はどのように考えればよいですか。

[toc] 1. 法定休日をまたぐ勤務に関する基本的な考え方  法定休日を含む2日にまたがる勤務については、割増賃金の考え方を誤解しているケースが少なくありません。特に、「連続して勤務しているのだから一律に休日労働になる」といった理解は、実務上の誤りとなります。  労働基準法において、法定休日は暦日、すなわち午前0時から午後12時までの24時間で判断されます。そのため、勤務が日をまたいで連続……

会社が実施する健康診断の時間は労働時間になりますか。

この記事の結論 1 一般健康診断は労使協議で賃金支払の要否を定める 一般健康診断(安衛法66条1項)の受診時間は、その時間を賃金を支払うべき時間とするか否かは労使間の協議によって定めるのが相当とされています(昭和47年9月18日基発602号)。法的に当然の賃金支払義務はありません。 2 特殊健康診断は労働時間に該当し賃金支払義務があ……

研修・会社行事の時間は労働時間になりますか。

この記事の結論 1 名称ではなく参加義務の実態で判断される 「任意参加」と案内されていても、欠席すると評価に影響する等の事情があれば事実上の強制と評価され、労働時間に該当し得ます。業務関連性の高い研修ほど労働時間と判断されやすくなります。 2 真の任意参加であれば労働時間に当たらない 参加が人事評価の対象になっておらず、不参加者が……

36協定を締結すれば残業代は不要になりますか。

この記事の結論 1 36協定は労働を適法にする手続にすぎない 36協定は、法定労働時間を超える時間外労働・法定休日労働を適法に行わせるための手続要件にすぎません。割増賃金の支払義務は完全に別の問題として存続し、協定の締結が残業代の支払いを免除する効果はありません。 2 合意による残業代不要化も無効になり得る 割増賃金の支払義務は強……

変形労働時間制とはどのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 変形労働時間制は「繁閑がある職場の残業代コストを合理化する制度」 一定期間を単位として法定労働時間を考えることで、繁忙期の所定労働時間を長く、閑散期を短く設定しても割増賃金が発生しないようにする仕組みです。適切に導入すれば、残業代コストの合理化と弾力的な人員配置が実現できます。 ✓ 3種類の変形労働時間制は「単位……

懇親会・接待ゴルフは労働時間に該当しますか。

この記事の要点 ✓ 懇親会・二次会は、参加が「義務付けられているか否か」で労働時間性が決まる 使用者から参加を義務付けられておらず「参加を奨励される程度」であれば、懇親会・二次会は労働時間に含まれません。参加しないことで不利益が生じる場合は業務命令による参加と判断され、労働時間として取り扱う必要があります。 ✓ 接待ゴルフは、原則と……

所定労働時間が7時間30分の会社では、残業代はどのように計算しますか。

この記事の結論 1 7時間30分〜8時間の30分間は法内残業(割増なし)、8時間超が法定時間外(割増あり) 所定7時間30分の会社では、7時間30分〜8時間の30分間は法内時間外労働(割増不要・通常賃金のみ)、8時間を超えた部分が法定時間外労働(25%以上の割増必要)となります。 2 月給制の時間単価は「月給÷一月平均所定労働時間数……

固定給と歩合給を併用している場合の残業代は、どのように計算すればいいですか。

この記事の結論 1 固定給と歩合給は一体計算できず、それぞれ別の方法で計算して合算する 固定給部分は「固定給÷一月平均所定労働時間数×1.25(時間外)」、歩合給部分は「歩合給÷総労働時間数×0.25(時間外の場合の割増分のみ)」で別々に計算し、合算します。 2 「歩合給だから残業代不要」は誤り。計算ミスが未払残業代リスクを生む ……

年俸制でも残業代は必要ですか。

この記事の結論 1 年俸制は残業代を免除する制度ではない 年俸制は単なる賃金の支払形式であり、労働時間規制(残業代の支払)を免除する制度ではありません。「年俸制だから残業代込み」という理解は誤りです。 2 管理監督者・裁量労働制でない限り、割増賃金の支払いが必要 管理監督者や適法な裁量労働制の対象者でない限り、法定時間を超える労働……

祝日に働かせた場合、休日割増は必要ですか。

この記事の結論 1 「祝日=休日割増」とは限らない 休日割増賃金(35%以上)の要否を決めるのは「祝日」という名称ではなく、その日が労働基準法上の「法定休日」に該当するかどうかです。 2 法定休日でなくても、時間外割増(25%以上)が発生する場合がある 祝日が法定休日でない場合でも、その日の労働により週40時間(または1日8時間)……

飲食店における手待時間は、労働時間として残業代の計算に含める必要がありますか。

この記事の要点 ✓ 「客がいない時間は休憩でよい」と指示していても、来客時に直ちに対応する義務がある以上、その時間は原則として残業代(割増賃金)計算の対象となる労働時間に当たる 実作業がないことと、労働時間でないこととは別問題です ✓ 法的に「休憩時間」と認められるためには、労働者が使用者の指揮命令から離れ、自由に時間を使える状態(……

飲食業で残業代(割増賃金)請求が多発する理由と、会社が講じるべき対策を教えてください。

この記事の要点 ✓ 「飲食業だから払えない」「昔からこのやり方で問題にならなかった」は法的に一切通用しない——労基法は業種を問わず一律に適用される 裁判所は経営事情よりも法令遵守の有無を基準に判断します ✓ 飲食業は長時間労働・深夜労働・固定残業代の設計不備という三重の構造から、残業代請求が高額化しやすい——「月数万円」が「数百万円……

企画業務型裁量労働制の対象社員に、残業代の支払は必要ですか。

この記事の要点 ✓ 企画業務型裁量労働制は「労働時間をみなす制度」であり、残業代の支払を完全に免除する制度ではない 専門業務型裁量労働制(304番)と同様に、休憩・休日・割増賃金等の労基法規定は原則どおり適用されます ✓ 企画業務型裁量労働制は専門業務型と異なり、労使委員会の5分の4以上の多数決議と届出によって成立する——要件が非常……

専門業務型裁量労働制の適用要件とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 専門業務型裁量労働制の適用要件は3つ——①労使協定の締結 ②就業規則・労働協約への規定 ③対象労働者を対象業務に就かせること 3つの要件をすべて満たして初めて適法に専門業務型裁量労働制を適用できます ✓ 要件①の労使協定には、労基法38条の3第1項各号が定める6つの事項(対象業務・みなし労働時間・具体的指示をしな……

みなし労働時間制の「通常必要とされる時間」とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 「業務の遂行に通常必要とされる時間」とは、通常の状態でその業務を遂行するために客観的に必要とされる時間のことをいう 特定の日の例外的な長時間や短時間ではなく、「通常の状態」での時間が基準です ✓ 「平均的にみれば当該業務の遂行にどの程度の時間が必要か」により判断される——個別の日の実績ではなく業務の性質・通常の所……

事業場外みなし労働時間制と残業代支払義務は、どのような関係にありますか。

この記事の要点 ✓ みなし労働時間制は残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の支払義務を免除するものではない 「みなし制を採用したから残業代は不要」という理解は誤りです ✓ 通常所定労働時間内に業務が終わる事案では所定労働時間労働したとみなされ、時間外割増賃金の支払を免れることがある 「免れることがある」に過ぎず、すべての場合に免れ……

使用者の具体的な指揮監督が及んでいるために、みなし労働時間制の適用が否定されるのは、どのような場合ですか。

この記事の要点 ✓ 昭和63年1月1日基発第1号は、みなし労働時間制の適用が否定される3つの具体例を示している ①グループ内に管理者がいる場合 ②無線・ポケットベル等による随時指示 ③事業場での具体的指示後に業務を行い戻る場合 ✓ ②の「無線やポケットベル等」は現代のスマートフォン・携帯電話でも同様に解釈される——随時使用者の指示を……

残業代計算の基礎となる「深夜労働時間」とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 深夜労働時間とは、深夜(22時〜5時)に労働させた時間のことをいう 22時から翌5時の間に労働させた時間が深夜割増賃金(25%以上)の対象となります ✓ 昼間勤務の場合、深夜労働は時間外労働でもあるのが通常であり、時間外割増(25%以上)と深夜割増(25%以上)の双方が発生する 昼間勤務で深夜まで残業した場合の……

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