ワード:「残業代」
部長には残業代を支払わなくてもよいですか。
この記事の結論
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「部長」という役職名だけで残業代を支払わなくてよいわけではない
残業代(時間外・休日割増賃金)の支払義務が免除されるのは、労基法41条2号の「管理監督者」に該当する場合のみです。管理監督者かどうかは役職名ではなく、実態で判断されます。
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管理監督者と認められるには3つの実態要件を満たす必要がある
①経営者と一……
定額残業代(みなし残業代)が割増賃金(残業代)の支払として認められるためのポイントは何ですか。
この記事の結論
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割増賃金として有効とされるには「明確区分性」と「対価性」の2要件が必要
定額残業代が割増賃金(残業代)の支払として認められるためには、①定額残業代部分とその他の賃金が明確に区分されていること(明確区分性)、②定額残業代が時間外労働等の対価として支払われていること(対価性)の2要件が必要です(日本ケミカル事件最高裁平成29年7月7日判決等参照……
歩合給の保障給(労基法27条)がある場合、残業代単価の計算式はどのようになりますか。
この記事の結論
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保障給は「歩合給」であり、日給・月給ではない
歩合給の保障給(労基法27条)は、「出来払制その他の請負制によって定められた賃金」(労基法施行規則19条1項6号)、すなわち歩合給として扱われます。時間当たり・1日当たり・1か月当たりの保障給を定めたとしても、時間給・日給・月給にはなりません。
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残業代の時間単価は……
パワハラ・セクハラを巡る紛争の実態は、どのようなものですか。
この記事の要点
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公的機関への相談数は多いが、パワハラ・セクハラを主な理由とする損害賠償請求メインの訴訟・労働審判はあまり多くない。解雇無効や残業代請求等に付随して損害賠償請求がなされるケースが多い
「パワハラと言われた=高額賠償」という発想は実態と乖離しています
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地位確認・残業代請求等に付随してパワハラ・セクハラ損害賠償請求……
個別合意よりも社員に有利な労働条件を定めた労働協約、就業規則が存在する場合、個別合意だけでは賃金減額の効力は生じませんか。
この記事の要点
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個別合意よりも社員に有利な労働条件を定めた労働協約・就業規則が存在する場合、それらの効力が個別合意に優先するため(労組法16条・労契法12条)、個別合意だけでは賃金減額の効力は生じない
「本人が同意したから大丈夫」という発想は、既存の協約・就業規則が上位にある限り通用しません
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賃金減額を有効に行うためには、先……
具体的に発生した賃金請求権を事後に変更された就業規則の遡及適用により処分又は変更することは許されますか。
この記事の要点
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具体的に発生した賃金請求権を、事後に変更された就業規則の遡及適用によって処分または変更することは許されない(香港上海銀行事件・最高裁平成元年9月7日第一小法廷判決)
就業規則の変更は将来に向かって効力を持つものであり、過去に発生した権利には遡及しません
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労働協約の事後変更でも(371番)、就業規則の遡及適用で……
労働組合との間で賃金減額に関する労働協約を締結した場合、賃金減額の効力は非組合員にも及びますか。
この記事の要点
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労働協約の効力は原則として組合員にのみ及ぶが、一の事業場の4分の3以上の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該事業場の他の同種労働者にも一般的拘束力が及ぶ(労組法17条)
この場合、賃金減額の効力は組合員でない未組織労働者にも及びます
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特定の未組織労働者に適用することが著しく不合理であると認め……
労働組合との労働協約で賃金を変更した場合、その効力は組合員に及びますか。
この記事の要点
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労働協約の規範的効力(労組法16条)により、会社と労働組合が合意した賃金の定めは個々の労働契約に優先して適用される
個別合意・就業規則変更と並ぶ3つの賃金変更手法の中で、最も強い法的効力を持ちます(368番参照)
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組合員個人が賃金減額に反対していても、適法に締結された労働協約の効力は原則としてその組合員にも及……
賃金減額について労働者の同意があれば、有効になりますか。
この記事の要点
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使用者が一方的に賃金を引き下げることは原則としてできない——賃金減額には法的に認められた3つの手法のいずれかが必要
「経営上必要だから」という理由だけで賃金を下げると、無効として差額の未払賃金請求を受けるリスがあります
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3つの方法は①労働協約の締結、②就業規則変更(労働契約法10条)、③個別合意——それぞれ法……
飲食店における手待時間は、労働時間として残業代の計算に含める必要がありますか。
この記事の要点
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「客がいない時間は休憩でよい」と指示していても、来客時に直ちに対応する義務がある以上、その時間は原則として残業代(割増賃金)計算の対象となる労働時間に当たる
実作業がないことと、労働時間でないこととは別問題です
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法的に「休憩時間」と認められるためには、労働者が使用者の指揮命令から離れ、自由に時間を使える状態(……
飲食業で残業代(割増賃金)請求が多発する理由と、会社が講じるべき対策を教えてください。
この記事の要点
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「飲食業だから払えない」「昔からこのやり方で問題にならなかった」は法的に一切通用しない——労基法は業種を問わず一律に適用される
裁判所は経営事情よりも法令遵守の有無を基準に判断します
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飲食業は長時間労働・深夜労働・固定残業代の設計不備という三重の構造から、残業代請求が高額化しやすい——「月数万円」が「数百万円……
ドライバーから「給料日前にお金を貸してほしい」と言われた場合、会社はどのように対応すればよいですか。
結論
ドライバーへの金銭貸付は、会社側弁護士の立場からは原則としてお勧めできません。貸付は「回収不能リスク」「関係悪化リスク」「残業代請求誘発リスク」という三重のリスクを抱えており、返済を求めた途端に残業代請求という反撃を受けることが実務上珍しくありません。どうしても対応するなら、貸付ではなく給与前払いという整理を検討してください。
目次
01 運送業で起こりがちな……
運転手が「休みなしで働きたい」と言った場合、会社はどのように対応すればよいですか。
この記事の要点
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「本人が望んでいるから問題ない」は通用しない——労働時間規制は強行法規であり当事者の合意で変更できない
本人の同意があっても、恒常的な長時間労働は法令違反になります
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会社経営者には労契法5条の健康配慮義務がある——本人の希望があっても過労・事故リスクを放置することはできない
運送業では交通事故が重大な結果を……
運送業において、ドライバーの休憩時間を適切に管理し、運転日報を整備するにはどうすればよいですか。
この記事の要点
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出社・退社時刻の把握だけでは不十分——休憩時間が不明確なままでは実際の労働時間を算定できない
労働時間は拘束時間から休憩時間を差し引いて算定されるため、休憩時間の把握が核心です
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残業代請求訴訟では「休憩は取れていなかった」という主張がほぼ必ず出てくる——休憩記録がなければ反論できない
「それなりに休憩を取っ……
運送業で日当制を採用している場合、休日労働や深夜労働の割増賃金はどのように算定すればよいですか。
この記事の要点
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日当制を採用している場合でも、時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金の支払義務は免除されない
賃金形態が日当制であっても、労基法の割増賃金規定(37条)はそのまま適用されます
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休日に支払った「日当」が通常賃金相当額なのか休日労働の対価なのかを整理しないと、割増賃金の計算が狂う
月給制の感覚をそのまま日当制に……
運送業の配送手当・長距離手当は残業代になりますか。
この記事の要点
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「業務手当」「配送手当」「長距離手当」という名称だけでは、割増賃金(残業代)として認められない——名称から残業代と読み取れない手当は、いくら払っていても残業代として評価されない
「残業代のつもりで払ってきた」という会社経営者の主張は、裁判では通りにくいのが現実です
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割増賃金として認めてもらうためには、①賃金規……
運送業の固定残業代は有効ですか。
この記事の要点
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「業務手当」「配送手当」「長距離手当」は、そのままでは残業代(割増賃金)の支払として認められない——「実は残業代だった」という事後的な主張は認められにくい
残業代の趣旨で支払うのであれば「時間外勤務手当」等の明白な名称と賃金規程の整備が不可欠です
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通常賃金部分と割増賃金部分が金額として明確に区分されていないと……
運送業で残業代請求リスクが特に高いのは、なぜですか。
この記事の要点
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「1日いくら払えば残業代は発生しない」という誤解が業界に広く浸透している——日当制・歩合制という賃金慣行と労基法のズレが最大のリスク源
実態として労働者性が認められる以上、賃金形態にかかわらず割増賃金の支払義務は生じます
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長距離運行・手待時間・深夜運転という三重の要素が重なり、未払いがあった場合の請求額が数百……
定額残業代制度は、どのような手順で導入すればよいですか。
この記事の要点
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Step1:当該業務の通常必要とされる時間外・休日・深夜労働時間等の勤務実態を調査し、調査経過・結果を記録に残す
実態に基づかない定額残業代の設定は、後の紛争で問題になります
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Step2:調査結果に基づき、何時間分の割増賃金を定額残業代として支払うかを協議決定し、記録に残す
時間数の決定プロセスを記録するこ……
日当を1日12時間勤務の対価とする合意は、できますか。
この記事の要点
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所定労働時間を1日12時間とすることは労基法上できないが、「1日12時間勤務の対価=8時間の所定労働時間の対価+4時間の時間外割増賃金」と解釈できる場合は原則有効
解釈の問題であり、金額の特定方法が鍵を握ります
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最低限、書面上「日当が12時間分の労働の対価であること」を明示する必要がある——「日当1万○○○○……