ワード:「バックペイ」
「解雇してくれ」と要求する社員への会社側対応
FOR COMPANY OWNERS
「解雇してくれ」と
要求する社員への対応。
4つの類型別に会社側専門弁護士が解説します。 社員から「解雇してほしい」「そんなにやめさせたいなら解雇したら」と要求されるケースは、経営者にとって意外な落とし穴です。応じて解雇すると、後日「不当解雇」として多額の支払いを命じられる事案が少なくありません。要求の意図は大きく……
要求する社員への対応。
4つの類型別に会社側専門弁護士が解説します。 社員から「解雇してほしい」「そんなにやめさせたいなら解雇したら」と要求されるケースは、経営者にとって意外な落とし穴です。応じて解雇すると、後日「不当解雇」として多額の支払いを命じられる事案が少なくありません。要求の意図は大きく……
解雇が無効であれば、賃金は全額支払う必要がありますか。
この記事の結論
1
解雇が無効なら、解雇期間中の賃金(バックペイ)の支払義務が生じる
解雇が無効とされると、法律上、労働契約は継続していたことになり、解雇期間中の賃金(バックペイ)を支払う義務が生じます。
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他社での「中間収入」は控除できるが、賃金額の40%が上限
解雇期間中に他社で就労して得た中間収入がある場合、控除が認められ……
精神疾患を発症した社員を、休職させずに直ちに解雇することはできますか。
この記事の結論
1
休職制度がある会社が休職させずに直ちに解雇することは、解雇権濫用として無効となるリスクが高い
休職制度は「直ちに解雇するのではなく、まず療養機会を与える」という趣旨の制度であり、これを使用せずに解雇することは制度趣旨に反します。
2
回復見込みが客観的に乏しい場合等の例外はあるが、そのハードルは高い
専門医によ……
「解雇すれば話が早い」というのは本当ですか。バックペイリスクと退職勧奨の重要性について教えてください。
この記事の結論
1
「解雇すれば話が早い」は幻想。無効となれば高額バックペイが経営を圧迫する
日本の労働法では解雇の有効性が厳しく審査されます(労契法16条)。安易な解雇はかえって長期の労働紛争を招き、解雇日から紛争解決までの全期間の賃金支払義務が生じます。
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退職届が提出された合意退職は、会社を守る最強の防衛手段になる
立証責……
退職勧奨と解雇の違いとは何ですか。実務上の選択指針について教えてください。
この記事の結論
1
解雇は法的ハードルが極めて高く、無効時のバックペイリスクは甚大
客観的合理性と社会通念上の相当性がなければ解雇権濫用として無効になります(労契法16条)。紛争が長期化すれば数百万円から数千万円規模の負担になることも珍しくありません。
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実務の定石は、解雇を直ちに選択するより退職勧奨による合意退職を先に検討するこ……
退職勧奨とは何ですか。解雇との違いや法的性質について教えてください。
この記事の結論
1
退職勧奨は合意による退職を目指すプロセスで、解雇のような一方的な意思表示とは本質的に異なる
社員の自由な意思による選択を前提とし、解雇リスクを回避しながら人員調整を実現できる有効な人事手段になります。
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執拗性・脅迫的言動・解雇示唆を伴うと違法な退職強要になる。経営者が守るべき4つの一線がある
自由な意思の確……
社員が口頭で「辞める」と言って出社しなくなった場合の対応策について教えてください。
この記事の結論
1
口頭の「辞める」は証拠がなければ法的に確定しない。退職届の取得が必須
退職の成立は「言ったかどうか」ではなく、客観的証拠で立証できるかどうかで判断されます。退職届がないと、合意退職の否定・解雇認定・在職中認定という3つのリスクが生じます。
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出勤停止・システム遮断・給与打ち切りは解雇と評価されるリスクがある
……
解雇していないのに「解雇された」と主張されるのは、どのような理由からですか。
この記事の結論
1
「解雇された」は失業手当・解雇予告手当・バックペイを狙った戦略的主張であることが多い
退職勧奨や出勤停止命令の場面で起きやすく、「解雇する」という言葉がなくても、発言の趣旨や経緯全体から解雇と評価されるリスクがあります。
2
退職届があっても合意退職と確定しない場合がある。最大の予防策は書面化と早期相談
退職届……
解雇を撤回して就労を命じたところ、労働者側から「解雇の撤回は認められない・民法536条2項で賃金を払え」と主張されています。どう考えればよいですか。
この記事の結論
1
「解雇の撤回は認められない」は理屈上は間違いではないが、それだけでは会社に不利にならない
解雇は到達時に効力が生じるため、一方的な撤回はできず、遡及的に効力を失わせるには労働者の同意が必要、という理屈は理論上否定できません。しかし、この一点だけで賃金支払義務が導かれるわけではありません。
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就労を命じた後に労働……
解雇が無効と判断された場合、解雇期間中の不就労日は年次有給休暇の出勤率算定でどのように扱われますか。
この記事の結論
1
解雇が無効なら、解雇期間中の不就労日は年次有給休暇の出勤率算定で「出勤日数」に算入される
八千代交通事件最高裁判決(平成25年6月6日)により、無効な解雇で就労できなかった日は労働者の責めに帰すべきものではない不就労日として、労基法39条の出勤率算定上、出勤日数に算入されます。
2
会社はバックペイに加え年休付与……
「辞める」と言い残し、退職届なしに出て行った社員へは、どのように対応すればよいですか。
この記事の結論
1
退職届がないと、口頭での退職は「解雇」または「在職中」と認定されるリスクがある
「辞める」と言い残して出て行っただけで退職届がないと、後日「解雇された」と主張されてバックペイ請求を受けたり、まだ在職中と扱われて賃金支払義務が続いたりするおそれがあります。
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すぐ連絡して退職届の提出を促し、応じない場合は書面・メ……
解雇無効の賃金支払判決について「債務名義があるから源泉徴収せずに全額払え」と請求された場合の対応を教えてください。
この記事の結論
1
債務名義の有無と源泉徴収義務の有無は別次元の問題。「全額払え」に応じる法的義務はない
確定判決や和解調書があっても、バックペイが給与所得である性質は変わりません。会社は源泉所得税を控除した金額を支払い、控除分を税務署に納付するのが適法な対応です。
2
「全額払え」に応じると不納付加算税等のリスク。そもそも判決前の……
強制執行により源泉徴収できなかった場合、源泉所得税を納付しなくてもよいですか。
この記事の結論
1
強制執行で源泉徴収できなかった場合でも、会社の源泉所得税納付義務は消滅しない
バックペイは給与所得であるため、会社は源泉徴収義務を負います(所得税法183条)。強制執行で額面全額を差し押さえられ源泉徴収できなかったという事情は、納付義務を免除する理由にはなりません。源泉相当額は労働者に求償できますが、実務上は困難なケースが多いです。
……
解雇無効時のバックペイから、中間収入や失業手当は控除できますか。
この記事の結論
1
中間収入は「平均賃金の60%を超える部分」のみ控除可能。いかなる場合も平均賃金の60%は最低支払義務が残る
中間収入がいくら高額でも、平均賃金の60%(労基法26条の休業手当相当額)は最低限支払わなければなりません。バックペイを0円にすることはできません。
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中間収入が平均賃金の40%を超えれば賞与等の全額も追……
解雇が無効と判断された場合、解雇期間中に使用者が負担すべき賃金額について教えてください。
この記事の結論
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バックペイは「解雇されなかったならば確実に支給されたであろう賃金の合計額」。通勤手当・残業代は原則不要、賞与は確定できれば含まれ得る
解雇期間中は実際に通勤・時間外労働をしていないため通勤手当・残業代は通常不要です。ただし金額が確定できる賞与等は支払を命じられる可能性があります。
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中間収入は平均賃金の60%(……
解雇が無効と判断された場合、賃金はいつまで支払い続けなければなりませんか。
この記事の結論
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解雇が無効な場合、ノーワーク・ノーペイは適用されない。就労不能の帰責事由は使用者にある
労働者が就労の意思と能力があるにもかかわらず使用者が就労を拒絶している状態となり、民法536条2項により使用者は賃金支払義務を免れません。月給30万円なら1年間で360万円のバックペイリスクが生じます。
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問題社員に利用され……
解雇が無効であっても、ノーワーク・ノーペイの原則により、働いていない期間の賃金は支払わずに済みますか。
この記事の結論
1
解雇が無効な場合、ノーワーク・ノーペイは適用されない。就労不能の帰責事由は使用者にある
労働者が就労の意思と能力があるにもかかわらず使用者が就労を拒絶している状態となり、民法536条2項により使用者は賃金支払義務を免れません。月給30万円なら1年間で360万円のバックペイリスクが生じます。
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問題社員に利用され……
解雇権を濫用すると、どうなりますか。地位確認・バックペイのリスクについて教えてください。
この記事の結論
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解雇権濫用(労契法16条)の法的効果は解雇無効。②地位確認と②バックペイという2つの深刻リスクが生じる
解雇が無効と判断されると、①解雇したはずの社員の在職が法的に確認され(地位確認)、②解雇日翌日から判決・和解成立日まで実際には働いていない期間の賃金全額の支払いが命じられます(バックペイ)。
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紛争が長期化す……