労働問題49 懲戒解雇と退職金不支給の関係について、教えて下さい。

 懲戒解雇事由に該当する場合を退職金の不支給・減額・返還事由として規定しておけば、懲戒解雇事由がある場合で、当該個別事案において、退職金不支給・減額の合理性がある場合には、退職金を不支給または減額したり、支給した退職金の全部または一部の返還を請求したりすることができます。
 退職金の不支給・減額事由の合理性の有無は、労働者のそれまでの勤続の功を抹消(全額不支給の場合)又は減殺(一部不支給の場合)するほどの著しい背信行為があるかどうかにより判断されます。
 懲戒解雇が有効な場合であっても、労働者のそれまでの勤続の功を抹消するほどの著しい背信行為はない場合は、例えば、本来の退職金の支給額の30%といった金額の支払が命じられることがあります。

 

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