ワード:「懲戒処分」

精神疾患を発症してまともに働けないのに休職や退職の効力を争う。

[toc] 1 精神疾患発症が疑われる社員の基本的対応  使用者は、社員の健康に対して安全配慮義務を負っていますので(労契法5条)、遅刻や欠勤が急に増えたり、集中力や判断力が低下して単純ミスが増えたりするなど、精神疾患発症が疑われる社員については、上司から具体的問題点を指摘した上で、医療機関での受診や産業医への面談を勧めるなどする必要があります。
 また、使用者は、必ずしも社員か……

行方不明になってしまい、社宅に本人の家財道具等を残したまま、長期間連絡が取れない。

[toc] 1 社員の行方を捜す努力  社員が社宅に家財道具等を残したまま行方不明になった場合、まずは、電話、電子メール、社宅訪問、家族・身元保証人等への問い合わせ等により、社員の行方を捜す努力をして下さい。警察に行方不明者届を提出する場合は、親族が提出するのが通常と思われますが、勤務先からの行方不明者届も受理される扱いとなっていることも憶えておくとよいでしょう。
 それなりの期……

就業時間外に社外で飲酒運転、痴漢、傷害事件等の刑事事件を起こして逮捕された。

[toc] 1 事実調査  まずはできるだけ情報を集めて下さい。逮捕勾留されておらず出社できるのであれば、本人からも事情を聴取し、記録に残しておいて下さい。
 逮捕勾留されたことにより社員本人と連絡が取れなくなり、無断欠勤が続くことがありますが、まずは家族等を通じて連絡を取る努力をして下さい。家族等から欠勤の連絡等が入ることがありますが、懲戒解雇等の処分を恐れて犯罪行為により逮捕……

転勤を拒否する。

[toc] 1 転勤を拒否された場合に最初にすべきこと  転勤を拒否する社員がいる場合は、まずは転勤を拒否する事情を聴取し、転勤拒否にもっともな理由があるのかどうかを確認します。
 転勤が困難な事情を社員が述べている場合は、より具体的な事情を聴取するとともに裏付け資料の提出を求めるなどして対応して下さい。認められる要望かどうかは別にして、本人の言い分はよく聞くことが重要です。続きを見る

金銭を着服・横領したり、出張旅費や通勤手当を不正取得したりして、会社に損害を与える。

[toc] 1 客観的証拠の収集と事情聴取  金銭の不正取得が疑われる場合、まずは不正行為を裏付ける客観的証拠をできるだけ収集して下さい。不正が疑われる社員から事情聴取する際、客観的証拠と照らし合わせることにより、嘘や矛盾点が見抜きやすくなります。
 もっとも、金銭の不正取得は、本人の説明なしでは実態が分かりにくいことも多いため、客観的証拠を収集する努力をある程度したら、不正が疑……

会社に無断でアルバイトをする。

[toc] 1 事実確認と事情聴取  会社に無断でアルバイトしている社員がいる場合は、まずはよく事情聴取する必要があります。
 アルバイトしている事実が確認され、それが企業秩序を乱すようなものである場合は、口頭で注意、指導して、アルバイトを辞めてもらうことになります。
 会社に無断でアルバイトしている社員に対し、アルバイトを辞めるよう促した場合、アルバイトを辞める旨……

注意するとパワハラだなどと言って、上司の指導を聞こうとしない。

[toc] 1 パワハラとは  職場におけるパワーハラスメントとは、職場において行われる
  ① 優越的な関係を背景とした言動であって
  ② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
  ③ 労働者の就業環境が害されるもの
であり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正……

勤務態度が悪い。

[toc] 1. 注意指導  勤務態度が悪い社員は、注意指導してそのような勤務態度は許されないのだということを理解させる必要があります。訴訟や労働審判になって弁護士に相談するような事例では、当然行うべき注意指導がなされていないことが多い印象があります。
 勤務態度が悪い社員を放置することにより、他の社員のやる気がそがれたり、新入社員がいじめられたり、仕事を十分に教えてもらえなかっ……

遅刻や無断欠勤が多い。

[toc] 1 勤怠管理  遅刻や無断欠勤が多い社員の対応として最初にしなければならないことは、遅刻や欠勤の事実を「客観的証拠」により管理することです。客観的証拠が存在しないと、遅刻や欠勤の立証が困難になることがあります。
 遅刻時間の管理は、タイムカードや日報等を用いて、通常の労働時間管理をすることにより行います。
 欠勤日数の管理は、タイムカードの打刻や日報の提……

協調性がない。

[toc] 1 「協調性がない」の内容・程度は多種多様  「協調性がない」問題社員の相談を受けてみると、その内容・程度は多種多様であることに驚かされます。まずは、どのようなものが「協調性がない」といわれているのかについて、全体像を把握することから始めましょう。「協調性がない」といわれる事案には、例えば、以下のようなものがあります。
 ① 協調性が足りず、周囲と無用の軋轢が生じてい……

精神疾患が疑われる社員が指定医の受診を拒絶した場合の会社側対応【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患の発症が強く疑われる社員に対して会社が指定医への受診を命じたところ、社員がその受診を拒絶するというケースは決して少なくありません。この場合、会社としてはどのように対応すればよいのでしょうか。  受診拒絶への対応を誤ると、後の懲戒処分や休職命令の有効性が争われるリスクがあります。段階的な対応と記録の積み上げが……

精神疾患が疑われる社員が出社しても正常な労務提供ができない場合の会社側対応【会社側弁護士が解説】

解説動画 [youtube]c9RUVkD7vf0[/youtube]  精神疾患の発症が強く疑われる社員が出社してきたものの、集中力の著しい低下・意思疎通の困難・危険な業務での判断力喪失など、債務の本旨に従った労務提供ができない状態であることは、中小企業の経営者にとって非常に対処が難しい場面です。  このような場合に、「せっかく出社してくれたのだから」と漫然と就労を続けさせることは、安……

精神疾患の発症が強く疑われるにもかかわらず精神疾患の発症を否定する社員に対しても、何らかの配慮が必要ですか。

{ "@context": "https://schema.org", "@type": "Article", "headline": "精神疾患の発症が強く疑われるにもかかわらず精神疾患の発症を否定する社員に対しても、何らかの配慮が必要ですか。", "description": "精神疾患の発症を本人が否定している場合でも安全配慮義務(労契法5条)が生じることを会社側弁護……

精神疾患で長期就労不能の社員への対応——休職命令・解雇の判断基準と実務手順【会社側弁護士が解説】

 精神疾患を発症した社員への対応は、症状の重篤度によって段階的に変わります。業務量の軽減・時間外労働の免除などの配慮措置を取っても、長期間にわたって所定労働時間内の勤務さえ困難な状態が続く場合には、就労継続の枠組みから外れた対応——すなわち休職命令または普通解雇——を検討する必要があります。  この段階での対応を誤ると、解雇無効・安全配慮義務違反・損害賠償という重大なリスクが現実化します。特に精……

軽度の精神疾患社員への業務軽減対応——時間外免除・業務量調整・記録保存の実務手順【会社側弁護士が解説】

 精神疾患を発症した社員への対応は、症状の重篤度によって異なります。所定労働時間内の通常業務はこなせる程度の軽度の症状であれば、直ちに休職・解雇を検討するのではなく、就労を継続させながら負担を段階的に軽減することが安全配慮義務(労契法5条)の観点から求められます。  適切な措置を講じずに症状を悪化させた場合、会社は安全配慮義務違反として損害賠償責任を負うリスクがあります。本稿では、軽度段階での具……

精神疾患が疑われる社員から申告がなくても安全配慮義務は生じる——最高裁判例に基づく会社側の対応義務【会社側弁護士が解説】

 精神疾患が疑われる社員から何も申告がなかった場合、「本人が言ってこなかったのだから会社に責任はない」と考える経営者は少なくありません。しかし、この考え方は最高裁判例によって明確に否定されています。  東芝〔うつ病・解雇〕事件最高裁平成26年3月24日第二小法廷判決は、「使用者は、必ずしも労働者からの申告がなくても、その健康に関わる労働環境等に十分な注意を払うべき安全配慮義務を負っている」と明示……

精神疾患が疑われる社員への会社側対応——安全配慮義務(労契法5条)に基づく4つの初動ステップ【会社側弁護士が解説】

 遅刻・欠勤が急増し、集中力が低下して単純ミスが増えるなど、精神疾患発症が疑われる社員が職場に現れたとき、経営者はどう対応すべきでしょうか。「様子を見ていればそのうち回復するだろう」という判断は、法的に許されません。  使用者は社員の生命・身体・精神の健康に対して安全配慮義務を負っており(労働契約法5条)、精神疾患が疑われる兆候を見ながら放置した場合、損害賠償責任を負うリスクがあります(東芝〔う……

合意退職の「錯誤無効」と「強迫取消」——退職届が無効になるリスクと会社側の防衛策【会社側弁護士が解説】

 退職届があれば合意の効力は確定していると考えがちですが、提出された退職届であっても後にその効力が争われるケースは実務上少なくありません。民法の「錯誤」(95条)と「強迫」(96条)が法的根拠として持ち出され、退職の効力が遡って否定されることがあります。  最大のリスクは、客観的な根拠のない「懲戒解雇になる」という言葉を使って退職届を取得するケースです。このような方法で退職届を書かせた場合、バッ……

「解雇の準備」が退職勧奨を成功させる—指導記録の整備が合意退職への近道

この記事の要点 ✓ 「解雇の準備」ができているほど退職勧奨は成功しやすい——指導記録・懲戒処分履歴が整っているほど有利な合意が引き出せる 日常の労務管理の中で積み重ねてきた指導記録や処分履歴こそが、退職交渉の基盤となります ✓ 準備不足のまま退職勧奨を始めると交渉力がなく、高額解決金を迫られるか全く合意できずに終わるリスクがある ……

有期労働契約で途中退職は防げますか。

この記事の要点 ✓ 有期労働契約でも途中退職を一律に防止することはできない 民法628条により「やむを得ない事由」がある場合は即時退職が可能です。「有期契約だから途中退職できない」という理解は法的に不正確です ✓ 民法628条:「やむを得ない事由」がなければ途中退職は原則不可——ただし事由の認定は広め 長時間労働・賃金不払……

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