ワード:「問題社員」

行方不明になってしまい、社宅に本人の家財道具等を残したまま、長期間連絡が取れない。

[toc] 1 社員の行方を捜す努力  社員が社宅に家財道具等を残したまま行方不明になった場合、まずは、電話、電子メール、社宅訪問、家族・身元保証人等への問い合わせ等により、社員の行方を捜す努力をして下さい。警察に行方不明者届を提出する場合は、親族が提出するのが通常と思われますが、勤務先からの行方不明者届も受理される扱いとなっていることも憶えておくとよいでしょう。
 それなりの期……

仕事の能力が低い。

1 募集採用活動の重要性  仕事の能力が低い社員を減らす一番の方法は、採用活動を慎重に行い、応募者の適性・能力等を十分に審査して基準を満たした者のみを採用することです。採用活動の段階で手抜きをして、十分な審査をせずに採用していったのでは、教育制度がよほど整備されているような会社でない限り、仕事の能力が低い社員を減らすことはできないでしょう。 2 採用後の対応  注意指導、教育して必要な能力を身に……

就業時間外に社外で飲酒運転、痴漢、傷害事件等の刑事事件を起こして逮捕された。

[toc] 1 事実調査  まずはできるだけ情報を集めて下さい。逮捕勾留されておらず出社できるのであれば、本人からも事情を聴取し、記録に残しておいて下さい。
 逮捕勾留されたことにより社員本人と連絡が取れなくなり、無断欠勤が続くことがありますが、まずは家族等を通じて連絡を取る努力をして下さい。家族等から欠勤の連絡等が入ることがありますが、懲戒解雇等の処分を恐れて犯罪行為により逮捕……

社内研修、勉強会、合宿研修への参加を拒否する。

[toc] 1 義務か自由参加か  まずは、社内研修、勉強会、合宿研修への参加が「義務」なのか「自由参加」なのかをはっきりさせる必要があります。参加が義務ということであれば、研修等に要する時間は社会通念上必要な限度で労基法上の労働時間に該当することになります。研修等の時間が時間外であれば時間外割増賃金の支払が必要となりますし、時間内であっても賃金を支払うことになるのが通常です。
……

転勤を拒否する。

[toc] 1 転勤を拒否された場合に最初にすべきこと  転勤を拒否する社員がいる場合は、まずは転勤を拒否する事情を聴取し、転勤拒否にもっともな理由があるのかどうかを確認します。
 転勤が困難な事情を社員が述べている場合は、より具体的な事情を聴取するとともに裏付け資料の提出を求めるなどして対応して下さい。認められる要望かどうかは別にして、本人の言い分はよく聞くことが重要です。続きを見る

金銭を着服・横領したり、出張旅費や通勤手当を不正取得したりして、会社に損害を与える。

[toc] 1 客観的証拠の収集と事情聴取  金銭の不正取得が疑われる場合、まずは不正行為を裏付ける客観的証拠をできるだけ収集して下さい。不正が疑われる社員から事情聴取する際、客観的証拠と照らし合わせることにより、嘘や矛盾点が見抜きやすくなります。
 もっとも、金銭の不正取得は、本人の説明なしでは実態が分かりにくいことも多いため、客観的証拠を収集する努力をある程度したら、不正が疑……

会社に無断でアルバイトをする。

[toc] 1 事実確認と事情聴取  会社に無断でアルバイトしている社員がいる場合は、まずはよく事情聴取する必要があります。
 アルバイトしている事実が確認され、それが企業秩序を乱すようなものである場合は、口頭で注意、指導して、アルバイトを辞めてもらうことになります。
 会社に無断でアルバイトしている社員に対し、アルバイトを辞めるよう促した場合、アルバイトを辞める旨……

注意するとパワハラだなどと言って、上司の指導を聞こうとしない。

[toc] 1 パワハラとは  職場におけるパワーハラスメントとは、職場において行われる
  ① 優越的な関係を背景とした言動であって
  ② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
  ③ 労働者の就業環境が害されるもの
であり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正……

勤務態度が悪い。

[toc] 1. 注意指導  勤務態度が悪い社員は、注意指導してそのような勤務態度は許されないのだということを理解させる必要があります。訴訟や労働審判になって弁護士に相談するような事例では、当然行うべき注意指導がなされていないことが多い印象があります。
 勤務態度が悪い社員を放置することにより、他の社員のやる気がそがれたり、新入社員がいじめられたり、仕事を十分に教えてもらえなかっ……

遅刻や無断欠勤が多い。

[toc] 1 勤怠管理  遅刻や無断欠勤が多い社員の対応として最初にしなければならないことは、遅刻や欠勤の事実を「客観的証拠」により管理することです。客観的証拠が存在しないと、遅刻や欠勤の立証が困難になることがあります。
 遅刻時間の管理は、タイムカードや日報等を用いて、通常の労働時間管理をすることにより行います。
 欠勤日数の管理は、タイムカードの打刻や日報の提……

協調性がない。

[toc] 1 「協調性がない」の内容・程度は多種多様  「協調性がない」問題社員の相談を受けてみると、その内容・程度は多種多様であることに驚かされます。まずは、どのようなものが「協調性がない」といわれているのかについて、全体像を把握することから始めましょう。「協調性がない」といわれる事案には、例えば、以下のようなものがあります。
 ① 協調性が足りず、周囲と無用の軋轢が生じてい……

労契法19条の「更新の申込み」は、どの程度のものがあれば認められますか。

この記事の結論 1 「更新の申込み」「締結の申込み」は要式行為ではなく、非常に緩やかに解釈される 使用者による雇止めの意思表示に対して、労働者による何らかの反対の意思表示が伝わるものでよいとされています。 2 雇止め面談での「辞めたくない」等の口頭発言だけで申込みが成立し得るため、記録が重要 雇止め面談は事前に弁護士と進め方を確認……

労契法19条に「更新申込み」要件が規定されたのはなぜですか。

 労働契約法19条では、有期労働契約者による有期労働契約の更新または締結の申込みが要件として規定されています。従来の雇止め法理では申込みは要件とされていませんでしたが、なぜ労契法19条では新たに要件として明示されたのでしょうか。  本ページでは、労契法19条に「更新申込み」要件が規定された理由と実務上の注意点について、会社側・使用者側専門の弁護士が解説します。 01従来の雇止め法理との比較……

労契法19条2号の「合理的期待」は、いつの時点を基準に判断されますか。

この記事の結論 1 「満了時」の判断は、最初の契約締結時から満了時までのあらゆる事情を総合的に勘案する趣旨 「合理的期待の有無は満了時のみの事情で決まる」という意味ではありません。 2 合理的期待が既に生じている場合、満了前の一方的な上限宣言だけで直ちに否定されるわけではない 雇止めを計画するなら、合理的期待が生じてしまう前の段階……

労働契約法19条は、従来の雇止め法理と同じ内容ですか。

この記事の結論 1 厚生労働省通達は、労契法19条が従来の雇止め法理の内容・適用範囲を変更しないと説明している 東芝柳町工場事件・日立メディコ事件等の判例の蓄積は、そのまま参照できると解されています。 2 法的構造は「解雇権濫用法理の類推適用」から「承諾みなし」に変わったが、判断基準は実質的に同じ 雇止めを検討する場合は、条文と従……

労契法19条による雇止め制限が認められるかどうかは、どのように判断すればよいですか。

この記事の結論 1 判断は2段階。第1段階で「実質無期」(1号)・「合理的期待」(2号)のいずれかの該当性を判断する 第1段階のいずれにも該当しない場合は、雇止めに客観的合理的理由や社会通念上の相当性は要求されません。 2 第1段階に該当した場合のみ、第2段階として雇止めの合理性・相当性を判断する この基準は正社員の解雇と同様です……

有期契約労働者の雇止めには、労働契約法19条上どのようなリスクがありますか。

この記事の結論 1 労働契約法19条の要件を満たす場合は、契約期間が満了しても雇止めが認められない 「有期契約だから安心だ」という認識は非常に危険です。有期契約社員の雇用管理は、正社員の解雇と同様のリスク意識で臨むことが必要です。 2 労契法19条は東芝柳町工場事件・日立メディコ事件等の雇止め法理を制定法化したもの 法律に明文化さ……

過失相殺・素因減額と損益相殺は、どちらを先に計算すればよいですか。

この記事の結論 1 過失相殺・素因減額を先に行い、その後に損益相殺を行うという計算順序が最高裁判例で確立 鹿島建設・大石塗装事件最高裁昭和55年12月18日判決により、この順序が確立しています。逆の順序で計算することは誤りです。 2 正しい順序で計算した方が、使用者の最終賠償額は少なくなる 損害額や給付額が大きくなるほどこの差は拡……

労災保険給付がなされた場合、損害賠償額はどのように減額されますか(損益相殺)。

この記事の結論 1 労災保険給付は「同一の事由」の範囲内でのみ損害賠償額から控除される(損益相殺) 慰謝料等、労災保険給付の対象とならない損害については、依然として会社が賠償責任を負います。 2 年金給付は確定支給分のみが対象。過失相殺・素因減額は損益相殺より先に計算する 将来の未確定年金額は控除されません(最高裁平成5年3月24……

精神疾患発症に本人の性格や既往疾患が寄与している場合、賠償額は減額されますか。

この記事の結論 1 「通常想定される範囲内の性格」を理由とする素因減額は電通事件最高裁判決により認められない 単に「繊細な性格」「ストレスを受けやすい性格」というだけでは、素因減額の主張は困難です。 2 発症前からの既往疾患がある場合は、疾患の態様・程度に照らし素因減額が認められる可能性がある ただし単に既往疾患があるだけでは不十……

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