ワード:「残業代相談」

監視または断続的労働に従事する者とは何か・労働時間規制の適用除外要件【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 労基法41条3号は「監視または断続的労働に従事する者」を労働時間・休憩・休日規制の適用除外とするが、行政官庁(労働基準監督署長)の許可が必須である。 監視労働は、精神的緊張が少なく一定部署で監視するのを本来業務とする者に限られ、交通誘導や計器監視等は許可対象外。 断続的労働は手待ち時間が多い者が対象だが、実労働時間の合計が8時間を超える場合は許可されない。 許可を受……

厚生労働省が定める労働時間適正把握基準とサービス残業対策【会社側弁護士が解説】

サービス残業(賃金不払い時間外労働)は、使用者の労働時間管理が不十分なことで生じるリスクがあります。厚生労働省は平成13年4月に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」を策定し、使用者に対して具体的な労働時間管理の方法を示しました。本記事では会社側弁護士が、この基準の内容と実務上の対応を解説します。 目次 サービス残業とは 36協定と時間外労働の関係 ……

賃金形態別の割増賃金1時間単価の計算式(時給・日給・月給・歩合給)【会社側弁護士が解説】

割増賃金(残業代)の計算には、まず賃金形態ごとの「1時間あたりの賃金単価」を正確に算定する必要があります。時給制・日給制・週給制・月給制・歩合給制(請負給制)では計算式が異なり、特に月給制では月の所定労働時間数の設定が重要です。本記事では会社側弁護士が、各賃金形態の計算式と実務上の留意点を解説します。 目次 割増賃金の計算における1時間単価の重要性 各賃金形態の1時間単価の計……

労働時間の管理義務はなぜ使用者に課されるのか【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 労基法は使用者に法定労働時間の遵守義務・36協定の締結・割増賃金支払義務を課しており、これを履行するには労働時間の管理・算定が不可欠 労基法108条・労基則54条は、賃金台帳への労働時間記録を義務付けており、実質的に労働時間管理が義務化されている 適切な労働時間管理を怠ると、残業代トラブル・労働審判・訴訟のリスクが大幅に高まる 使用者は労働時間を客観的な方法で把……

実労働時間主義とは何か・会社の賃金管理実務への影響【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 実労働時間主義とは、時間外労働の判断基準を「実際に労働した時間」に置く考え方 労基法の法定労働時間(1日8時間・週40時間)は実労働時間を基準としている 遅刻・早退分は労働時間と評価されず、その分を残業させても割増賃金は不要(実労働時間主義の場合) 多くの企業は独自の取扱いをしており、就業規則の内容確認が重要 目次 実労働時間主義の定……

事業場外労働のみなし労働時間制を適用するにあたっての注意点を教えてください。

[toc] 1. 時間外・休日・深夜割増賃金の支払義務  事業場外労働のみなし労働時間制を適用したとしても、時間外・休日・深夜に労働させれば、時間外・休日・深夜割増賃金(残業代)の支払が必要なことに変わりありません。 2. 所定労働時間を超える労働  所定労働時間内に事業場外労働が終わらない場合は、当該業務の遂行に通常必要とされる時間(例えば10時間といった時間)労働したものとみなされ、使……

定額残業代制の仕組みと有効要件【会社側弁護士が解説】

この記事の要点定額残業代制は実際の時間外労働の有無にかかわらず割増賎金分を含めて支払う制度で、指定時間内に収まれば追加賎金は不要有効になるためには①割増賎金と特定できること②割増賎金を下回らないこと③超過分を別途支払うことの3要件が必要最高裁判所判決(山巰鉄道建設事件)により3要件が張加備え、近年の法改後は時間外定額手当と賃金の明確区分も求められる目次定額残業代制とは定額残業代制の有効要件定額給制……

管理監督者の認定基準と労働時間規制の適用除外に関する問題点【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 「管理職=残業代不要」という誤解は危険で、労基法上の管理監督者かどうかは役職名ではなく実質で判断される 管理監督者の認定基準は①経営者と一体の立場、②出退勤の自由、③一般従業員より優遇された待遇の3点 多数の裁判例でファストフード店長・課長・スタッフ職の管理監督者性が否定され、大量の未払い残業代が認定されている 目次 適用除外の種類と誤……

労基法上の労働時間規制の適用除外者とは【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 労基法41条は農業・畜産業等従事者、管理監督者・機密事務取扱者、許可を受けた監視・断続的労働従事者の3類型を労働時間規制の適用除外としている 適用除外でも年次有給休暇・深夜割増賃金の規定は適用され、深夜業をさせた場合は割増賃金の支払いが必要 管理監督者の認定は役職名ではなく実質的な職務内容・権限・待遇によって判断されるため、安易な適用は危険 目……

事業場外労働のみなし労働時間制の仕組みと適用要件【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 事業場外労働のみなし労働時間制は、使用者の具体的な指揮監督が及ばず労働時間の算定が困難な業務に適用される みなし制が適用されても、時間外・休日・深夜労働が発生した場合は割増賃金の支払い義務がある 携帯電話で随時指示を受けている場合や管理者が随行している場合は適用できない 目次 事業場外労働のみなし労働時間制とは みなし時間の算定方法 適……

専門業務型裁量労働制の就業規則規定例・労使協定例【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 専門業務型裁量労働制の就業規則には、適用対象・みなし時間・休日深夜労働の取扱い・割増賃金支払いなどを明確に規定する必要がある 労使協定には、対象業務・みなし時間・具体的な健康確保措置・苦情処理手続き・有効期間・記録保存を定めることが必要 規定例はあくまでひな形であり、自社の実態に合わせた内容に修正したうえで運用することが重要 ……

裁量労働のみなし時間制の仕組みと適用要件【会社側弁護士が解説】

この記事の要点裁量労働のみなし時間制は、専門業務型(19業務)と企画業務型の2種類があり、導入要件が異なるみなし時間制でも時間外・休日・深夜割増賎金の支払い義務は免除されない導入には就業規則・労使協定(専門)または労使委員会決議(企画)が必要で、企画型は個人同意も不可欠目次裁量労働のみなし時間制とは専門業務型裁量労働制の要件企画業務型裁量労働制の要件みなし時間制でも必要な割増賎金対応よくある質問(……

フレックスタイム制の清算期間に総労働時間の過不足が生じた場合の賃金処理【会社側弁護士が解説】

この記事の要点 清算期間中の総労働時間に超過が生じた場合、超過時間分を翌月に繰り越すことは賃金全額払いの原則(労基法24条)に違反する 不足が生じた場合、翌月の総労働時間に上積みして労働させることは、法定労働時間の総枠内であれば許容される 賃金処理の誤りは未払残業代請求につなが……

残業代請求の訴訟における「付加金」とはどういうものですか?

[toc] 1.付加金の概要  使用者が次の①~④の支払義務に違反した場合、裁判所は、労働者の請求により、使用者が支払うべき未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができます(労基法114条1項本文)。
 ① 解雇予告手当(労基法20条)
 ② 休業手当(労基法26条)
 ③ 時間外・休日・深夜労働の割増賃金(残業代)(労基法37条)続きを見る

「通常の労働時間又は労働日の賃金」とはどのような賃金のことをいうのか教えてください。

[toc] 労基法の規定  労基法では、法定労働時間を超えて労働させた場合(時間外労働)、法定休日に労働させた場合(休日労働)、深夜(午後10時から午前5時)に労働させた場合(深夜労働)、一定の割増率以上の割増賃金(残業代)を支払わなければならないこととされています(労基法37条1項、4項)。 割増賃金の算出方法  この割増賃金(残業代)は、「通常の労働時間又は労働日の賃金」(割増賃金(残……

所定労働時間7時間30分で、固定給と歩合給両方を支払っている場合の残業代はどのように計算すればいいですか?

[toc] 労働時間の分類と賃金の支払  就業規則上の所定労働時間が7時間30分の企業において、7時間30分を超えて残業させた場合、8時間までの30分間は法内時間外労働となり、8時間を超えた部分は法定時間外労働となります。
 法定時間外労働は、労基法37条1項において、一定の割増率以上の割増賃金(残業代)を支払わなければならないとされています。
 法内時間外労働につ……

所定労働時間が7時間30分の会社の残業代計算|法内・法定時間外の区別を弁護士が解説

{ "@context": "https://schema.org", "@type": ["Article", "FAQPage"], "headline": "所定労働時間7時間30分の会社における残業代計算の全実務", "description": "所定労働時間が7.5時間の会社で発生する『法内残業』の割増賃金計算を弁護士が解説。1日8時間までの扱いと割増率の考……

固定給と歩合給を併用している場合の残業代はどう計算する?―会社経営者が押さえるべき実務ポイント

[toc] 1. 固定給と歩合給がある場合の残業代計算の基本  固定給と歩合給の両方を支払っている場合、残業代は一つの賃金としてまとめて計算することはできません。それぞれの賃金の性質に応じて、固定給部分と歩合給部分を分けて計算する必要があります。  固定給は、所定労働時間内の労働に対する対価として支払われるものであり、時間外労働をした場合には、通常の労働時間の賃金に加えて割増賃金を支払う必要……

月給制の労働者の残業代はどのように計算すればいいですか?

[toc] モデルケース  月給制の労働者A氏の残業代について、具体的な例は以下のとおりです。   月給:25万円(基本給)
1日の所定労働時間:8時間
所定休日:土、日、祝日、年末年始12月28日~1月4日、夏季休暇3日
A氏の当月の残業時間:時間外労働時間数30時間、深夜労働時間数15時間(全て時間外労働時間)、休日労働時間数20時間 1 通常……

歩合給制の労働者の残業代は、どのように計算すればいいですか?

 歩合給制の労働者の「通常の労働時間又は労働日の賃金」をどのように算出するかについては、労基法施行規則19条1項6号において、「賃金算定期間において出来高払制その他請負制によって計算された賃金の総額を当該賃金算定期間における総労働時間数で除した金額」と定められており、要するに、「歩合給部分の金額÷総労働時間数」が時間単価になります。
 月給制の場合、時間外労働分の時間単価は月給に含ま……

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