ワード:「残業代相談」

労働時間規制の適用が除外される「監視または断続的労働に従事する者」とはどのような労働者ですか?

 労基法では、法定労働時間や休憩・休日に関し、最低限の基準が定められており、それを超えて働かせた場合、割増賃金(残業代)を支払わなければならないとされています。その一方で、労基法41条では、次の3種類の労働者について、法定労働時間や休憩・休日の規制の適用除外を認めています。
① 農業、畜産業、養蚕業、水産業に従事する者(林業は含まれません)
② 管理監督者の地位にある者……

サービス残業について厚生労働省が策定した労働時間適正把握の基準とはどういうものですか?

 サービス残業は、時間外労働(法内残業を含む)を行っているにも関わらずそれを労働時間として取り扱わず、その結果として賃金が支払われていないものをいいます。
 たとえば、36協定の締結・届出をしていないものや、36協定の締結・届出はしているがその36協定に定める時間を超えた時間外労働を行っているものもありますし、労働時間の管理を全くしていないものさえあります。
 近年のサ……

時給制、日給制、週給制、月給制、請負給制における割増賃金(残業代)算定のための1時間あたりの賃金単価の計算式を教えてください。

① 時給制
 その1時間あたりの金額 ② 日給制
 日給÷1日の所定労働時間数(日によって所定労働時間数が異なるときは1週間における1日平均所定労働時間数) ③ 週給制
 週給÷週の所定労働時間数(週によって所定労働時間数が異なるときは4週間における1週平均所定労働時間数) ④ 月給制
 月給÷月の所定労働時間数(月によって所定労働時間……

労働時間の管理について労基法では何も定めてられていないにも関わらず、なぜ使用者が労働時間を管理しなければいけないのですか?

 使用者には、法定の労働時間を遵守する義務があり、時間外労働・休日労働を行わせる場合には、36協定を締結し、所轄労働基準監督署長に提出しなければならず、時間外労働・休日労働・深夜労働をさせた場合には、使用者は、割増賃金(残業代)を支払わなければなりません。
 さらに、労基法108条では、使用者は「各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他命令で定める事……

実労働時間主義とはどういうものですか?

 実労働時間主義とは、時間外労働の取扱いの基準を、実際の労働時間に置く考え方のことをいいます。
 労基法は、1週40時間、1日8時間の法定労働時間制を定めていますが、これは、労働者が実際に使用者に労務を提供した時間である「実労働時間」を意味しています。
 したがって、始業時刻に遅刻したり、早退したりした場合には、その時間は労働時間と評価できないことになります。たとえば始……

事業場外労働のみなし労働時間制を適用するにあたっての注意点を教えてください。

 事業場外労働のみなし労働時間制を適用したとしても、時間外・休日・深夜に労働させれば、時間外・休日・深夜割増賃金(残業代)の支払が必要なことに変わりありません。
 所定労働時間内に事業場外労働が終わらない場合は、当該業務の遂行に通常必要とされる時間(例えば10時間といった時間)労働したものとみなされ、使用者には、みなされた労働時間に基づき算定された時間外割増賃金(残業代)を支払う義務……

定額残業代制とはどのような制度ですか?

 定額残業代制とは、一定の金額により残業代(時間外割増賃金、休日割増賃金、深夜割増賃金)を支払うことをいいます。定額残業代制は固定残業代制とも呼ばれ、実際の時間外労働の有無を問わずに支払うのが一般的です。
 定額残業代制が認められるためには、①賃金の中に割増賃金(残業代)に代わる定額残業代が含まれていることを、合意書または就業規則等により明確にしておくこと、②定額残業代と他の賃金が判……

労働時間規制の適用除外について、どのようなことが問題になりやすいですか?

 労働基準法41条では、次の3種類の労働者について、法定労働時間や休憩・休日の規制の適用除外を認めています。
 ① 農業、畜産業、養蚕業、水産業に従事する者(林業は含まれません)
 ② 管理監督者の地位にある者または機密の事務を取り扱う者
 ③ 監視または断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けた者
 ところが、②の管理監督者の……

労基法上の労働時間規制の適用除外者とは、どのような社員のことをいうのですか?

1.労働時間規制の適用除外者とは
 労基法では、法定労働時間や休憩・休日に関し、最低限の基準が定められており、それを超えて働かせた場合、割増賃金(残業代)を支払わなければならないとされています。その一方で、労基法41条では、次の3種類の労働者について、法定労働時間や休憩・休日の規制の適用除外を認めています。
 ① 農業、畜産業、養蚕業、水産業に従事する者(林業は含まれま……

事業場外労働のみなし労働時間制とはどういうものですか?

 事業場外労働のみなし労働時間制(労基法38条の2)とは、常態的な事業場外労働や出張などの臨時的な事業場外労働に労働者が従事する場合、使用者の具体的な指揮命令が及ばず、労働時間の把握が困難となることが多いため、所定労働時間または当該業務の遂行に必要とされる時間労働したものとみなす制度です。なお、事業場外労働のみなし労働時間制は、労働時間をみなす制度であるため、時間外・休日・深夜に労働させた場合は、……

専門業務型裁量労働制の就業規則規定例及び労使協定例を教えてください。

1.専門業務型裁量労働制の就業規則規定例
第○条 労使協定において、専門業務型裁量労働制の対象とされた業務に就いている社員については、専門業務型裁量労働制を適用する。
2 専門業務型裁量労働制の適用社員が所定労働日に対象業務に従事した場合は、労使協定で定める時間労働したものとみなす。
3 専門業務型裁量労働制の適用社員には、賃金規程○条のとおり、○……

裁量労働のみなし時間制とはどういうものですか?

 裁量労働のみなし時間制とは、労働遂行や労働時間の配分に関して裁量性が高く、労働の量よりも労働の質、つまり内容や成果に着目して報酬を支払われる労働者に関して、労使協定等で定めれば、実際の労働時間にかかわらず、それだけの時間労働したとみなす制度のことです。つまり、使用者は具体的な仕事のやり方や働く時間について、大幅に労働者の判断に委ね、具体的な指示命令を行いません。
 使用者は、労働者……

フレックスタイム制を採用している事業場において、清算期間中の総労働時間に過不足が生じた場合、賃金についてどのように考えればいいですか?

 フレックスタイム制では、各従業員の労働時間は清算期間中の実際の総労働時間によって示されるため、労使協定で定めた清算期間中における労働すべき総労働時間と比べ、過不足が生じることがあります。この場合、超過または不足した時間分を、次の清算期間へ貸借することができます。ただし、超過した時間分が法定時間外労働に該当する場合は、超過時間分を翌月に繰り越すことは割増賃金(残業代)の不払いになるため、時間外割増……

1か月単位の変形労働時間制とはどのようなものですか?

1. 1か月単位の変形労働時間制の利点
 1か月単位の変形労働時間制は、1か月以内の一定期間を単位とするもので、この一定期間を平均して1週間の労働時間が40時間(特例措置対象事業場は44時間)以内であれば、1日8時間以上、あるいは1週40時間(特例措置対象事業場は44時間)以上の所定労働時間を就業規則で定めて行うことが可能になる制度です。
 1年単位の変形労働時間制は、……

変形労働時間制とはどのような制度ですか?

1.変形労働時間制とは
 変形労働時間制は、業務に繁閑がある場合、労働時間の弾力的な設計を認め、労働時間の短縮と経営の効率的運用等を図る制度です。
 労働基準法では、法定労働時間を原則1日8時間、1週40時間と定められており、企業では、通常1日の所定労働時間を一定とし、1週間単位で同じ労働時間が規則的に繰り返されることになります。この場合、各日、各週の法定労働時間を超え……

残業代請求の訴訟における「付加金」とはどういうものですか?

 使用者が次の①~④の支払義務に違反した場合、裁判所は、労働者の請求により、使用者が支払うべき未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができます(労基法114条1項本文)。
 ① 解雇予告手当(労基法20条)
 ② 休業手当(労基法26条)
 ③ 時間外・休日・深夜労働の割増賃金(残業代)(労基法37条)
 ④ 年次有給休暇中の賃……

「通常の労働時間又は労働日の賃金」とはどのような賃金のことをいうのか教えてください。

 労基法では、法定労働時間を超えて労働させた場合(時間外労働)、法定休日に労働させた場合(休日労働)、深夜(午後10時から午前5時)に労働させた場合(深夜労働)、一定の割増率以上の割増賃金(残業代)を支払わなければならないこととされています(労基法37条1項、4項)。
 この割増賃金(残業代)は、「通常の労働時間又は労働日の賃金」(割増賃金(残業代)の基礎となる賃金)に一定の割増率を……

所定労働時間7時間30分で、固定給と歩合給両方を支払っている場合の残業代はどのように計算すればいいですか?

 就業規則上の所定労働時間が7時間30分の企業において、7時間30分を超えて残業させた場合、8時間までの30分間は法内時間外労働となり、8時間を超えた部分は法定時間外労働となります。
 法定時間外労働は、労基法37条1項において、一定の割増率以上の割増賃金(残業代)を支払わなければならないとされています。
 法内時間外労働については、労基法では特段の定めを設けていないた……

所定労働時間が7時間30分の場合の残業代計算方法を教えて下さい。

 就業規則上の所定労働時間が7時間30分の企業において、7時間30分を超えて残業させた場合、8時間までの30分間は法内時間外労働となり、8時間を超えた部分は法定時間外労働となります。
 法定時間外労働の賃金は、労基法37条1項において、一定の割増率以上の割増賃金(残業代)を支払わなければならないとされています。
 法内時間外労働の賃金は、就業規則等で定めがある場合にはそ……

固定給と歩合給の両方を支払っている場合の残業代は、どのように計算すればいいですか?

 固定給と歩合給制の両方がある場合、固定給部分の計算と歩合給部分の計算を別々に行わなければなりません。
 固定給の場合、時間外労働分の時間単価は固定給に含まれていないため、時間単価に相当する部分も支払う必要があり、時間外労働をさせた場合、通常の労働時間の時間単価に1.25を掛けて時間外労働の賃金の時間単価を算出していました。
 これに対して、歩合給の場合は、時間を延長し……

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