労働問題655 事業場外労働のみなし労働時間制とはどういうものですか?

 事業場外労働のみなし労働時間制(労基法38条の2)とは、常態的な事業場外労働や出張などの臨時的な事業場外労働に労働者が従事する場合、使用者の具体的な指揮命令が及ばず、労働時間の把握が困難となることが多いため、所定労働時間または当該業務の遂行に必要とされる時間労働したものとみなす制度です。なお、事業場外労働のみなし労働時間制は、労働時間をみなす制度であるため、時間外・休日・深夜に労働させた場合は、事業場外労働のみなし労働時間制が適用される事業場であっても、時間外・休日・深夜の割増賃金(残業代)を支払わなければなりません(労基法37条1項)。
 事業場外労働のみなし労働時間制は、労働者が1日の全部を事業場外で労働する場合だけでなく、一部を事業場外で労働する場合にも適用されます。また、みなし労働時間制による労働時間の対象となるのは、事業場外で業務に従事した部分であり、労使協定についても、この部分について協定することになります。したがって、使用者は、事業場内で労働した時間を別途把握する必要があり、労働時間の一部を事業場内で労働した日の労働時間は、みなし労働時間制によって算定された事業場外での労働時間と、別途把握した事業場内での労働時間を加えた時間になります(昭和63年3月14日基発150号)。
 また、事業場外労働のみなし労働時間制はどの事業場でも適用できるというわけではなく、労働者が事業場外で業務に従事し、かつ、使用者の具体的な指揮監督が及ばず労働時間を算定することが困難な業務のみ採用することができます。労働時間の算定の困難さは、使用者の具体的な指揮監督や時間管理が可能か否かによって判断されるため、労働時間の管理者が随行する場合や、労働者が携帯電話で随時使用者の指示を受けながら業務に従事している場合などは、労働時間の算定が可能であるため、事業場外労働のみなし労働時間制を適用することはできません(昭和63年1月1日基発1号)。

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