労働問題649 裁量労働のみなし時間制とはどういうものですか?

 裁量労働のみなし時間制とは、労働遂行や労働時間の配分に関して裁量性が高く、労働の量よりも労働の質、つまり内容や成果に着目して報酬を支払われる労働者に関して、労使協定等で定めれば、実際の労働時間にかかわらず、それだけの時間労働したとみなす制度のことです。つまり、使用者は具体的な仕事のやり方や働く時間について、大幅に労働者の判断に委ね、具体的な指示命令を行いません。
 使用者は、労働者の労働時間を管理する義務があり、労働基準法上、法定労働時間を超えて労働させる場合には、36協定を締結し、割増賃金(残業代)を支払わなければなりません。しかし、新商品の研究開発の業務や、情報処理システムの分析をする業務などは、労働者の創意工夫や自律的な勤務を前提としているため、仕事内容や働く時間について使用者が指示命令してしまっては業務の目的が十分に達成されないという性質を持っています。そこで、このような業務を行う労働者の労働時間については一律の時間労働したものとみなして取り扱う制度としたのが、裁量労働制です。
 裁量労働制には、専門業務型(労基法38条の3)と企画業務型(労基法38条の4)の2種類があり、専門業務型裁量労働制は新商品や新技術の研究開発などの特殊専門的な業務に限り認められるもので、企画業務型裁量労働制は企業の中枢部門で企画・立案・調査・分析などの業務に従事するホワイトカラーに関する労働時間のみなし制です。

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