ワード:「会社側弁護士」

労働組合との間で賃金減額に関する労働協約を締結した場合、賃金減額の効力は非組合員にも及びますか。

この記事の要点 ✓ 労働協約の効力は原則として組合員にのみ及ぶが、一の事業場の4分の3以上の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該事業場の他の同種労働者にも一般的拘束力が及ぶ(労組法17条) この場合、賃金減額の効力は組合員でない未組織労働者にも及びます ✓ 特定の未組織労働者に適用することが著しく不合理であると認め……

企画業務型裁量労働制の対象社員に、残業代の支払は必要ですか。

この記事の要点 ✓ 企画業務型裁量労働制は「労働時間をみなす制度」であり、残業代の支払を完全に免除する制度ではない 専門業務型裁量労働制(304番)と同様に、休憩・休日・割増賃金等の労基法規定は原則どおり適用されます ✓ 企画業務型裁量労働制は専門業務型と異なり、労使委員会の5分の4以上の多数決議と届出によって成立する——要件が非常……

専門業務型裁量労働制の対象業務とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 専門業務型裁量労働制の対象業務は、厚生労働省令で定められた19業務に限定列挙されている 省令で定められていない業務には適用できません ✓ 研究開発・情報システム設計・取材編集・デザイン・プロデューサー・コピーライター・システムコンサルタント・インテリアコーディネーター・ゲームソフト制作・金融分析・金融商品開発・大……

専門業務型裁量労働制の適用要件とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 専門業務型裁量労働制の適用要件は3つ——①労使協定の締結 ②就業規則・労働協約への規定 ③対象労働者を対象業務に就かせること 3つの要件をすべて満たして初めて適法に専門業務型裁量労働制を適用できます ✓ 要件①の労使協定には、労基法38条の3第1項各号が定める6つの事項(対象業務・みなし労働時間・具体的指示をしな……

みなし労働時間制の「通常必要とされる時間」とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 「業務の遂行に通常必要とされる時間」とは、通常の状態でその業務を遂行するために客観的に必要とされる時間のことをいう 特定の日の例外的な長時間や短時間ではなく、「通常の状態」での時間が基準です ✓ 「平均的にみれば当該業務の遂行にどの程度の時間が必要か」により判断される——個別の日の実績ではなく業務の性質・通常の所……

事業場外みなし労働時間制と残業代支払義務は、どのような関係にありますか。

この記事の要点 ✓ みなし労働時間制は残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の支払義務を免除するものではない 「みなし制を採用したから残業代は不要」という理解は誤りです ✓ 通常所定労働時間内に業務が終わる事案では所定労働時間労働したとみなされ、時間外割増賃金の支払を免れることがある 「免れることがある」に過ぎず、すべての場合に免れ……

使用者の具体的な指揮監督が及んでいるために、みなし労働時間制の適用が否定されるのは、どのような場合ですか。

この記事の要点 ✓ 昭和63年1月1日基発第1号は、みなし労働時間制の適用が否定される3つの具体例を示している ①グループ内に管理者がいる場合 ②無線・ポケットベル等による随時指示 ③事業場での具体的指示後に業務を行い戻る場合 ✓ ②の「無線やポケットベル等」は現代のスマートフォン・携帯電話でも同様に解釈される——随時使用者の指示を……

36協定の締結・届出とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 36協定は締結するだけでは不十分——労基署への届出が効力発生要件 届出をして初めて「時間外・休日労働をさせても労基法32条・35条違反の罪が成立しない」という効果が生じます ✓ 時間外労働の限度時間は1か月45時間・1年間360時間等が原則(1日当たりの限度時間は定められていない) 限度時間を超える特別の事情が……

時間外・休日労働をさせても労基法違反にならないためには、どうすればよいですか。

この記事の要点 ✓ 時間外・休日に労働させても労基法違反にならないためには、36協定を締結し労基署長に届け出る必要がある(労基法36条) 36協定の締結・届出なしに時間外・休日労働をさせると、それ自体が労基法32条・35条違反となります ✓ 36協定は「労働者の過半数を代表する者」との書面による合意が必要であり、事業場ごとに締結・届……

労基法32条・35条違反で時間外・休日労働をさせた場合の刑事罰とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 労基法32条・35条に違反して時間外・休日に労働させると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金(労基法119条1号) 会社の社長・管理職個人も刑事罰の対象になり得ます ✓ 法人も両罰規定(労基法121条)により罰金刑の対象となる 使用者個人(社長・管理職)のみならず、法人(会社)も罰金(30万円以下)を科せ……

残業代計算の基礎となる「深夜労働時間」とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 深夜労働時間とは、深夜(22時〜5時)に労働させた時間のことをいう 22時から翌5時の間に労働させた時間が深夜割増賃金(25%以上)の対象となります ✓ 昼間勤務の場合、深夜労働は時間外労働でもあるのが通常であり、時間外割増(25%以上)と深夜割増(25%以上)の双方が発生する 昼間勤務で深夜まで残業した場合の……

休日の出張移動時間は、労働時間として扱う必要がありますか。

この記事の要点 ✓ 単なる出張先への移動は、業務性がなく使用者の指揮命令下にないため、労基法上の労働時間に該当しない 行政解釈(昭和23年3月17日基発461号・昭和33年2月13日基発90号)の立場です ✓ 物品の監視・配送や人の引率を伴う等、移動自体に業務性がある場合は労働時間として扱う必要がある 移動中に業務上の義務が課され……

変形休日制(4週4休)とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 変形休日制とは、毎週1回の休日付与の原則(労基法35条1項)の例外として、4週間に4日以上の休日を与える制度(労基法35条2項) 「4週4休」とも呼ばれ、業務の繁閑に応じた柔軟な休日設計が可能になります ✓ 変形休日制を採用するには、就業規則等において4週間の起算日を明らかにする必要がある(労基法施行規則12条の……

休日を定めずに毎日働かせた場合、休日割増賃金の支払は必要ですか。

この記事の要点 ✓ 労基法35条の「週」は「起算日から計算して7日の期間」を意味し、この7日間が休日付与義務の単位期間になる 休日を就業規則で定めていなくても、労基法上の7日周期は自動的に機能します ✓ 休日を定めずに毎日働かせ続けた場合でも、勤務開始日を起算日として7日目・14日目・21日目…が法定休日となる 「7の倍数の日」は……

社員との合意で、休日なしにすることはできますか。

この記事の要点 ✓ 社員との合意で「休日なし」にすることはできない——労基法35条は強行規定 社員が同意していても「休日なし」の合意は労基法13条により無効となり、法定休日を与えなければなりません ✓ 連続勤務が必要な場合は、法定休日を定めた上で休日出勤させるという扱いになる 「休日なし」ではなく「法定休日に出勤させる」という適法……

労基法35条の「休日」とは、どのような日をいいますか。

この記事の要点 ✓ 「休日」(労基法35条)とは、労働契約において労働義務がないとされている日をいう 単に休んでいる日(欠勤・有給休暇取得日)とは異なります。労働契約・就業規則上あらかじめ労働義務が免除されている日が「休日」です ✓ 「休日」は原則として「午前0時から午後12時までの24時間」の暦日で与えなければならない 行政解釈……

休憩時間中の外出を制限することはできますか。

この記事の要点 ✓ 休憩時間中の外出を許可制とすることは、事業場内で自由に休憩できる場合には必ずしも違法ではない 昭和23年10月30日基発第1575号による行政解釈の立場です ✓ 外出許可制を採用しても、労働者が権利として労働から離れることを保障されていれば「休憩時間」と評価される 外出の許可制と休憩の実質(労働からの解……

休憩時間の自由利用に制限を加えることはできますか

この記事の要点 ✓ 使用者は労働者に休憩時間を自由に利用させなければならない(労基法34条3項) 休憩時間中は使用者の指揮命令権の拘束を離れ、労働者は自由に過ごすことができます ✓ ただし、事業場の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩の目的を損なわない限り差し支えない 行政解釈(昭和22年9月13日基発第17号)による……

休憩時間の一斉付与とは、どのようなものですか。

この記事の要点 ✓ 原則として休憩時間は事業場ごとに全労働者に一斉に与えなければならない(労基法34条2項) 原則では、交代で休憩時間を与えることは認められません ✓ 運送・販売・飲食店・保健衛生・官公署など特定の業種は一斉付与の適用が除外されている これらの業種では、労使協定がなくても交代で休憩を与えることができます ……

休憩時間は分けて与えてもよいでしょうか

この記事の要点 ✓ 労基法34条は「連続した休憩でなければならない」とは規定しておらず、分割付与は法律上認められている 合計として必要な分数が確保されているかがポイントです ✓ 「45分+15分」のように分割しても、合計1時間以上で途中に与えていれば適法 各分割時間が労働時間の途中に位置し、労働から完全に解放されていること……

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