労働問題847 休日を時間単位で振り替えることはできますか。

この記事の結論
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休日は暦日単位で与える必要があり、時間単位の振替はできない

通達上、休日は、原則として暦日(○月○日といった丸1日単位)で与えなければ実質を失うものとされているため(昭和23年4月5日基発第535号)、休日は1日単位で振り替える必要があり、時間単位で振り替えることはできません。

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週休2日制なら、一方の休日での一部労働は違反にならない場合がある

週休2日制の会社の場合、2日のうち1日の休日に4時間勤務させ、その4時間勤務分を他の労働日に振り替えたとしても、残りの1日の休日が暦日で確保されていれば、1週1日の休日規制(労基法35条)の違反とはなりません。

 845の記事で解説した振替休日の制度を運用する際、実務上疑問が生じやすいのが、休日を時間単位で細かく振り替えることができるかという点です。

 会社側専門の弁護士の立場から、休日の時間単位での振替の可否を解説します。

01休日の暦日原則

 通達上、休日は、原則として暦日(○月○日といった丸1日単位)で与えなければ実質を失うものとされていますので(昭和23年4月5日基発第535号)、休日は1日単位で振り替える必要があり、時間単位で振り替えることはできません。休日とは、労働からの完全な解放を意味する制度であり、数時間だけ休ませて「休日を付与した」とすることは、休日の趣旨に反するという考え方に基づくものです。

02週休2日制における例外的な扱い

 なお、週休2日制の会社の場合、2日のうち1日の休日に4時間勤務させ、その4時間勤務分を他の労働日に振り替えたとしても、残りの1日の休日が暦日で確保されていれば、1週1日の休日規制(労基法35条)の違反とはなりません。これは、842の記事で解説した法定休日・所定休日の区別とも関わる話です。週休2日のうち1日を法定休日として暦日で確実に確保していれば、もう1日(所定休日)については、法定休日ほど厳格な暦日確保の要請は及ばないと理解されているためです。

03会社側が押さえておくべき視点

 会社側としては、法定休日については、必ず暦日単位(丸1日)で確保する運用を徹底する必要があります。「午前中だけ働いてもらい、午後は休日にする」といった時間単位での休日付与は、法定休日については認められません。

 週休2日制の会社であれば、どちらが法定休日でどちらが所定休日かを明確にしたうえで、法定休日は必ず暦日で確保し、所定休日について柔軟な時間単位の調整を行う(ただし、この場合も振替休日か代休かの区別が別途問題になります)という運用が、実務上考えられる対応です。

04よくある質問(FAQ)

Q. 法定休日の午前中だけ働いてもらい、午後を休日として扱ってもよいですか。

認められません。休日は暦日単位で与えなければならず、時間単位で休日を付与することはできません。

Q. 週休2日制で、1日の休日に数時間だけ働いてもらうことは可能ですか。

残りの1日の休日が暦日で確保されていれば、労基法35条の1週1日の休日規制違反にはなりません。もっとも、この場合も振替休日か代休かの区別が別途問題になります。

Q. なぜ休日は暦日単位で与える必要があるのですか。

通達(昭和23年4月5日基発第535号)により、時間単位の休日付与では休日の実質を失うものとされているためです。

経営上のポイント 休日は、原則として暦日単位で与えなければ実質を失うものとされており(昭和23年4月5日基発第535号)、時間単位で振り替えることはできません。もっとも、週休2日制の会社であれば、2日のうち1日を暦日で確保していれば、もう1日の休日に数時間勤務させて他の労働日に振り替えても、労基法35条の休日規制違反にはなりません。会社側としては、法定休日は必ず暦日単位で確保する運用を徹底し、週休2日のどちらが法定休日かを明確にしたうえで、柔軟な運用を検討することが重要です。休日制度の整備は、会社側・使用者側専門の弁護士にご相談ください。具体的な事情に応じて、実務で使える方針をアドバイスします。
監修者 弁護士 藤田 進太郎

監修者

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎

東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)

日本全国各地の会社経営者の皆様へ

弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、退職勧奨、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。休日制度の整備でお困りでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。

最終更新日:2026年7月13日

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