労働問題474 パート・アルバイトにも、年次有給休暇を与える必要がありますか。

この記事の結論
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パート・アルバイトにも年次有給休暇の付与が必要

パート・アルバイトであるからといって、直ちに年次有給休暇を与える必要がないわけではありません。所定労働時間や日数に応じた付与が法律上義務付けられています。

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一定の条件を満たすパート・アルバイトには正社員と同様の日数を付与する

週所定労働時間30時間以上、又は週5日以上(年217日以上)のパート・アルバイトには、正社員と同様の日数の年次有給休暇を付与する必要があります。

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それ以外のパート・アルバイトにも比例付与が必要

上記の条件を満たさないパート・アルバイトでも、正社員より少ない日数ではありますが、週所定労働日数等に応じて年次有給休暇が比例付与されます。

01パート・アルバイトと年次有給休暇

 パート・アルバイトであるからといって、直ちに年次有給休暇を与える必要がないわけではありません。労働基準法は、雇用形態にかかわらず、一定の要件を満たす労働者に年次有給休暇を付与することを使用者に義務付けています。

 まず押さえるべきは、パート・アルバイトであっても年次有給休暇が付与され得るということです。その上で、具体的な付与日数は、所定労働時間や所定労働日数に応じて決まります。

02正社員と同様の日数が付与される場合

 以下のいずれかに該当するパート・アルバイトについては、正社員(労基法39条2項)と同様の日数の年次有給休暇を付与する必要があります。

正社員と同様の日数が付与される要件

① 1週間あたりの所定労働時間が30時間以上のパート・アルバイト

② 1週間あたりの所定労働日数が5日以上のパート・アルバイト

③ 1年間あたりの所定労働日数が217日以上のパート・アルバイト(週以外の期間によって所定労働日数が定められている場合)

 例えば、週所定労働時間が30時間のパート・アルバイトが6か月間継続勤務し、所定労働日の80%以上出勤した場合は、10日間の年次有給休暇が付与されることになります。

03比例付与の仕組み

 上記①②③いずれにも該当しないパート・アルバイトであっても、正社員よりは少ない日数ではありますが、週所定労働日数又は1年間の所定労働日数に応じて、年次有給休暇が比例付与されます(労基法39条3項、労基法施行規則24条の3第3項)。

 例えば、週所定労働日数が3日のパート・アルバイトが6か月間継続勤務し、所定労働日の80%以上出勤した場合は、5日間の年次有給休暇が付与されることになります。

 具体的な付与日数については、労基法施行規則24条の3と照らし合わせて確認すれば足りるでしょう。比例付与の対象となるパート・アルバイトに対しても、年次有給休暇を付与しなければ労基法違反となりますので注意が必要です。

04会社経営者として押さえるべきポイント

 パート・アルバイトに年次有給休暇を付与していない会社は、労基法違反となるリスクがあります。特に、年5日の年次有給休暇の取得義務化(労基法39条7項)の対象にパート・アルバイトも含まれる場合がある点にも注意が必要です。

 各パート・アルバイトの所定労働日数・所定労働時間を正確に把握し、それぞれに応じた日数の年次有給休暇を適切に管理・付与する体制を整えることが重要です。

経営上のポイント パート・アルバイトであっても年次有給休暇の付与は必要です。所定労働時間・日数に応じた付与日数を正確に把握し、適切に管理してください。不明点がある場合は使用者側弁護士にご相談ください。アドバイスします。
SUPERVISOR 弁護士 藤田 進太郎

監修者

弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎

東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)

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Q&Aよくある質問

Q1. 週1日しか出勤しないアルバイトにも年次有給休暇はありますか。

A. あります。週所定労働日数が1日のアルバイトでも、6か月間継続勤務し所定労働日の80%以上出勤した場合は、1日の年次有給休暇が比例付与されます。勤続年数に応じて増加し、例えば6年6か月以上継続勤務した場合は3日間となります。

Q2. パート・アルバイトにも年5日の取得義務化は適用されますか。

A. 年10日以上の年次有給休暇が付与されるパート・アルバイトには、年5日の取得義務化(労基法39条7項)が適用されます。例えば、週5日勤務で6か月間継続勤務したパート・アルバイトには10日の年休が付与されますので、その場合は年5日の取得義務の対象となります。

Q3. パート・アルバイトの年次有給休暇を付与していませんでした。どうすればよいですか。

A. 年次有給休暇を付与しないことは労基法違反です。速やかに各パート・アルバイトの所定労働日数・労働時間を確認し、法律に基づいた付与日数を算出して適切に管理する体制を整えてください。不明点がある場合は使用者側弁護士に相談することをお勧めします。

最終更新日:2026年2月25日

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