ワード:「減給」

賃金を変更する方法と適法に進めるためのポイントについて教えてください。

この記事の結論 1 賃金変更は集団的方法と個別的方法に分類される 集団的な変更(就業規則・労働協約の変更)は合理性が求められ、個別的な変更(個別合意・職能資格見直し・役職変更)は使用者の優越的地位の濫用がないかが問われます。 2 懲戒処分としての減給には労基法91条の厳格な上限がある 1回の減給は平均賃金1日分の半額以内、1賃金支……

年次有給休暇中に組合加入を勧誘したことを理由に、懲戒処分をすることはできますか。

この記事の結論 1 年休の取得目的だけを理由とする懲戒処分はできない 年次有給休暇の取得目的について会社が干渉することはできません(労基法39条)。「年休中に組合加入を勧誘していた」という事実だけを根拠に懲戒処分を行うことはできず、これを理由とした不利益取扱いは不当労働行為(労組法7条)に当たり得ます。 2 業務妨害に当たる場合は処……

業務命令としての降格に伴って賃金を減額する場合、どのような要件が必要ですか。

この記事の結論 1 降格の種類ごとに賃金減額の要件が異なる 役職・職位の降格は就業規則の根拠規定は不要ですが、賃金減額が労働契約上あらかじめ予定されている必要があります。職能資格制度上の等級引下げには、就業規則等の明確な根拠が必要です。 2 職務・役割等級のグレード引下げも濫用審査を受ける 職務・役割等級制のグレード引下げは原則使……

懲戒処分として減給を行う場合、要件と上限額はどのようになりますか。

この記事の結論 1 就業規則の規定と懲戒権濫用法理の充足が前提となる 減給を行うには、就業規則に懲戒事由と懲戒処分の種類として「減給」が明記されていることが必要です(労基法89条)。客観的合理的理由がなく社会通念上相当と認められない場合には懲戒権の濫用として無効となります(労契法15条)。 2 1回の減給は平均賃金半日分、月の総額は……

降格をするには就業規則上の根拠が必要ですか。

この記事の結論 1 降格の種類によって就業規則上の根拠の要否が異なる 降格は4つの類型(懲戒処分としての降格、人事権による役職・職位の降格、職能資格の引下げ、職務・役割等級の引下げ)に分けられ、それぞれ就業規則上の根拠の要否が異なります。 2 職能資格の引下げは根拠規定が必須、他は原則不要 職能資格制度上の資格・等級は本来引下げが……

出勤停止による無給は労基法91条に反しますか。

この記事の結論 1 出勤停止の無給はノーワークノーペイの結果 出勤停止による無給は、労働者が出勤停止処分によって労務提供しないことの結果(いわゆるノーワークノーペイ)ですので、減給処分による賃金減額とは異なります。 2 労基法91条は減給処分の上限を定めるにとどまる 労基法91条は減給処分における減額の上限を定めるものであり、出勤……

懲戒処分が法的に有効とされるために必要な処分の相当性について、具体的に教えてください。

この記事の結論 1 課せる懲戒処分は、就業規則に定めた種類に限定される 就業規則に記載されていない懲戒処分を行うことはできません。就業規則が懲戒事由ごとに処分の種類を限定的に規定している場合、その手段はそこに限定され、より軽い処分であっても課すことはできないとされています。 2 同種の非違行為には、先例を踏まえた同等の処分が求められ……

懲戒処分とはどういうものですか。

この記事の結論 1 懲戒処分は、企業秩序違反行為に対する制裁罰 懲戒処分とは、使用者が、従業員の企業秩序違反行為に対して加える制裁罰です。懲戒解雇、諭旨解雇、降職、降格、懲戒休職、出勤停止、減給、戒告、譴責等の種類があります。 2 3つの要件を満たさなければ、権利濫用として無効になる 懲戒処分は、根拠規定の存在を前提に、懲戒処分事……

降格にはどのような種類がありますか。

この記事の結論 1 降格は、人事上の措置としての降格と懲戒処分としての降格に大別される 降格に法律上の定義はなく多義的ですが、一般的には、労働契約上の根拠の違いに着目して、人事上の措置としての降格、懲戒処分としての降格に分類されます。 2 人事上の降格も、対象となる制度によって性質が異なる 人事上の措置としての降格には、職位・役職……

チェーン店(小売業・飲食業)における管理監督者の範囲と行政指導の強化について教えてください。

この記事の結論 1 日本マクドナルド事件(平成20年)以降、チェーン店の管理監督者性は平成20年通達で厳しく規定 平成20年4月1日の通達(基監発0401001号)により、管理監督者性を否定する「重要な要素」と「補強要素」が具体的に示されました。採用・解雇・人事考課・シフト管理の実質的権限がない場合が特に重視されます。 2 時給換算……

賃金減額は、どこまで可能ですか。

この記事の結論 1 賃金の一方的な減額は原則として認められない 賃金は労働契約の中核的な条件であり、会社側による一方的な減額は原則として認められません。適法に減額するには、法的根拠と合理性が必要です。 2 減額の手法は複数あるが、それぞれに厳格な要件がある 懲戒・降格・査定・就業規則変更・労働協約・個別合意など手法は多岐にわたりま……

減給の懲戒処分の減給額は、使用者が自由に決めてよいですか。

この記事の結論 1 減給額は自由に決められない。労基法91条の制限がある 賃金は労働者の生活の基盤であることから、減給の懲戒処分の減給額には労働基準法91条による制限があり、使用者が自由に決めることはできません。 2 1事案は平均賃金1日分の半額以下、総額は賃金総額の10分の1以下 ①一つの事案における減給額は平均賃金の1日分の半……

懲戒処分の有効要件とは、どのようなものですか。

この記事の結論 1 懲戒処分の有効要件は3つ 懲戒処分の有効要件は、①就業規則の懲戒事由に該当すること、②処分が相当であること、③手続が相当であることの3つです。これらを満たさない懲戒処分は無効となります。 2 不当に重い処分は権利の濫用として無効になる 処分の内容は使用者の裁量に委ねられていますが、行為の態様・動機・影響・処分歴……

減給の総額が10分の1を超える場合、超過分を次期に繰り越すことはできますか。

この記事の結論 1 10分の1を超える部分を次期に繰り越して行うことができる 一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えて減給処分を行う必要がある場合、超える部分を次期の賃金支払期に繰り越して行うことができます(昭和23年9月8日基収第1789号)。 2 各賃金支払期ごとに10分の1以内という制限は守る必要がある 繰り越した……

6か月にわたり毎月10%減給する懲戒処分をすることはできますか。

この記事の結論 1 6か月間10%減給は労基法91条に違反し無効 6か月にわたり10%減給する懲戒処分は、「一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない」とする労基法91条に違反し無効となります。 2 減給制裁には2つの上限がある ①一回の額が平均賃金の一日分の半額を超えてはならない、②総額が一賃金支払期の賃金総額の10分の……

基発0909001号は、勤務態様をどのように見ていますか。

この記事の要点 ✓ 基発第0909001号は「勤務態様」の判断要素として①遅刻・早退等に関する取扱い ②労働時間に関する裁量 ③部下の勤務態様との相違——の3点を示している 320番の「職務内容・責任と権限」(採用・解雇・人事考課・労働時間管理)に続く、管理監督者性判断の第2グループの要素です ✓ 遅刻・早退等により減給の制裁や人事……

勤務態度が悪い。

[toc] 1. 注意指導  勤務態度が悪い社員は、注意指導してそのような勤務態度は許されないのだということを理解させる必要があります。訴訟や労働審判になって弁護士に相談するような事例では、当然行うべき注意指導がなされていないことが多い印象があります。
 勤務態度が悪い社員を放置することにより、他の社員のやる気がそがれたり、新入社員がいじめられたり、仕事を十分に教えてもらえなかっ……

遅刻や無断欠勤が多い。

[toc] 1 勤怠管理  遅刻や無断欠勤が多い社員の対応として最初にしなければならないことは、遅刻や欠勤の事実を「客観的証拠」により管理することです。客観的証拠が存在しないと、遅刻や欠勤の立証が困難になることがあります。
 遅刻時間の管理は、タイムカードや日報等を用いて、通常の労働時間管理をすることにより行います。
 欠勤日数の管理は、タイムカードの打刻や日報の提……

Return to Top ▲Return to Top ▲