ワード:「企業」

整理解雇に臨むスタンスとしては、どのように考えていますか?

 使用者が労働者に対して人員削減の必要性を丁寧に説明し、退職の条件についてそれなりに配慮したような場合は、労働者が早期退職募集や退職勧奨(合意退職)に応じてくれることも多く、整理解雇する必要性がある人数が大幅に減ることも珍しくありません。
 私としては、丁寧な説明・退職条件の提示により合意退職してもらうことを中心に考えるべきであり、整理解雇は、使用者が誠意を持って丁寧に説明・交渉して……

④手続の相当性については、どのようなことを検討する必要がありますか?

 労働協約で整理解雇に先立ち労働組合と協議する義務が規定されているような場合は、労働組合と協議せずに行った整理解雇は原則として無効となります。
 事前協議義務を定める労働協約がない場合であっても、裁判所は、使用者は労働者に対して整理解雇の必要性と時期・規模・方法について説明を行った上で、誠意を持って協議すべき信義則上の義務を負うと考える傾向にあります。
 使用者が労働者……

③人選の合理性については、どのようなことを検討する必要がありますか?

 ③人選の合理性に関しては、人選基準そのものの合理性と実際のあてはめの合理性を検討する必要があり、その基準は使用者の恣意が入らない客観的なものであることが必要です。
 人選基準を設けなかった場合や客観性・合理性を欠く人選基準に基づいて整理解雇がなされた場合は、③人選の合理性を欠くと判断されることになります。
 まずは客観的で合理的な人選基準の設定を行い、人選基準に基づい……

②解雇回避努力については、どのようなことを検討する必要がありますか?

 ②解雇回避努力として、使用者は、整理解雇を行うに先立ち、希望退職の募集、配転、出向、一時帰休などの他の手段によって整理解雇回避の努力をする信義則上の義務を負うと考えられており、他の手段を十分に検討せずにいきなり整理解雇を行った場合、解雇権の濫用と判断されるリスクが高くなります。
 解雇回避措置の「検討」すらしていないのでは、この要素が否定されてしまいますので、必ず解雇回避措置を検討……

①人員削減の必要性については、どのようなことを検討する必要がありますか?

 ①人員削減の必要性は、整理解雇が有効とされる上で必要不可欠の要素であり、他の要素の要求水準を設定する役割も有しています。
 裁判所は、人員削減の必要性の有無について詳細に検討しますが、使用者の経営判断を尊重する傾向にあり、明白に人員削減の必要性がない場合を除けば、人員削減の必要性自体は肯定されるのが通常です。
 ただし、人員削減の必要性がそれ程高くないにもかかわらず実……

整理解雇が解雇権の濫用に当たるかどうかは、どのような要素を考慮して判断されますか?

 整理解雇が解雇権の濫用(労契法16条)に当たるかどうかは、①人員削減の必要性、②解雇回避努力、③人選の合理性、④手続の相当性(整理解雇の4要素)を考慮して、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合に該当するかどうかが検討されるのが一般的です。
 最低限、人員削減の必要性を労働者に説明し、客観的な整理解雇基準を定めてから、当該基準に則って整理解雇する必要があ……

会社経営者が知るべき整理解雇の有効要件|解雇権濫用を回避するための法的判断基準を弁護士が解説

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整理解雇とはどういった解雇のことをいうのですか?

 整理解雇とは、業績不振による事業場閉鎖、企業経営の合理化等、使用者側の経営上の理由による解雇をいいます。   ……

普通解雇の有効性が争われやすいのは、どのような場面ですか?

 普通解雇の有効性は、試用期間中の本採用拒否がなされた場合に問題となることが多く、多くの裁判例が存在します。
 普通解雇の有効性が争われた裁判例を判例集からピックアップしてみれば、試用期間中の本採用拒否の有効性の問題として争われるケースが非常に多いことに気付くことと思います。   ……

普通解雇が社会通念上相当であるというためには、どういった事情が必要となりますか?

 普通解雇が社会通念上相当であるというためには、労働者の情状(反省の態度、過去の勤務態度・処分歴、年齢・家族構成等)、他の労働者の処分との均衡、使用者側の対応・落ち度等に照らして、解雇がやむを得ないと評価できることが必要となります。
 同じような状況にあるにもかかわらず、ある者は解雇し、別の者は軽い処分にとどめるといった対応をしたような場合に、問題となることが多い印象です。 &nb……

普通解雇に客観的に合理的な理由があるというためには、どのような事情が必要となりますか?

 普通解雇に客観的に合理的な理由があるというためには、労働契約を終了させなければならないほど能力不足、勤務態度不良、業務命令違反等の程度が甚だしく、業務の遂行や企業秩序の維持に重大な支障が生じていることが必要となります。
 会社経営者が主観的に解雇する必要があると判断しただけでは足りません。
 通常は、客観的に合理的な理由の存在を証明するための客観的証拠が必要となります……

解雇権の濫用(労契法16条)に当たるかどうかを判断する際には、どういった事情を検討することになりますか?

 普通解雇(狭義)では、当該労働契約を終了させなければならないほど勤務成績、勤務態度等が不良で職務を行う能力や適格性を欠いているかが問題となり、
 ① 当該企業の種類、規模
 ② 職務内容、労働者の採用理由(職務に要求される能力、勤務態度がどの程度か)
 ③ 勤務成績、勤務態度の不良の程度(企業の業務遂行に支障を生じ、解雇しなければならないほどに高いかどう……

解雇権を濫用するとどうなりますか?

 労契法16条は、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と規定しており、解雇権を濫用すると解雇は無効となります。
 解雇が無効と判断されれば、解雇したはずの社員が在職中であることが確認されてしまったり、実際には働いていないにもかかわらず、解雇後の期間(解雇期間)について賃金の支払が命じられたりするこ……

就業規則に規定する普通解雇事由以外の理由に基づき、普通解雇することはできますか?

 就業規則が存在する会社については、就業規則に規定された普通解雇事由に基づいてのみ普通解雇できるとする見解と、就業規則に規定されていない解雇事由によっても普通解雇できるとする見解があり、現時点では論争に決着がついていません。
 この論争に巻き込まれないようにするため、「その他、前各号に準じる事由があるとき。」といった包括的な条項を普通解雇事由として規定しておくようにして下さい。 &……

普通解雇の有効性判断チェックリスト|会社経営者が確認すべき4つの法的ポイント

[toc] 1. 普通解雇の有効性判断の全体像  普通解雇は、単に「理由がある」と判断すれば足りるものではありません。複数の法的ハードルを順にクリアして初めて有効となる構造になっています。  会社経営者が検討すべき主なポイントは、 就業規則上の解雇事由該当性 解雇権濫用に当たらないか 解雇予告義務の遵守 法律上の解雇制限に抵触しないか の4点です。  これらはそれ……

普通解雇とは何か?会社経営者が理解すべき「狭義」と「広義」の違い

[toc] 1. 普通解雇の基本的な意味  「普通解雇」とは、懲戒解雇のような制裁的処分ではなく、通常の解雇形態を指す用語として用いられます。  もっとも、「普通解雇」という言葉は法律上の定義語ではありません。実務上の分類概念にすぎず、その内容は文脈によって異なります。  一般に、普通解雇には二つの使われ方があります。一つは、労働者に一定の帰責事由がある場合の解雇を指す「狭義の普通解雇」で……

解雇が法律上制限されるケース一覧|会社経営者が必ず押さえるべき解雇禁止規定

[toc] 1. 解雇制限の全体像と経営リスク  解雇は会社経営者の重要な人事権限ですが、無制限に行使できるものではありません。 日本の労働法制は、一定の場合に明確な解雇禁止・解雇制限を設けています。  多くの経営者が誤解しがちなのは、「合理的理由があれば解雇できる」という理解だけで足りると考える点です。しかし、解雇権濫用法理(労働契約法第16条)の問題とは別に、法律が明示的に解雇を禁止して……

解雇予告後から退職日までの社員管理|会社経営者が押さえるべきリスクと実務対応

[toc] 1. 解雇予告後の社員管理がなぜ重要か  解雇予告を行った時点で、法的には退職日まで労働契約は存続しています。もっとも、その期間は通常の在職期間とは性質が大きく異なります。予告後の管理を誤ると、重大な経営リスクが顕在化する可能性があります。  解雇予告制度の根拠は労働基準法第20条ですが、同条はあくまで「方法」に関する規定です。予告期間中の労務管理については、会社側の適切な統制が……

30日前予告+解雇予告手当も支払えば万全?会社経営者が誤解しやすい労基法20条の正しい理解

[toc] 1. 「30日前予告+30日分支払」で本当に問題ないのか  結論から申し上げると、30日前に予告した上で、さらに平均賃金30日分を支払う必要はありません。  このご質問には、労働基準法第20条の構造についての誤解が含まれています。同条が求めているのは、「30日前の予告」または「30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払」のいずれかです。両方を同時に行うことを義務付けているわけで……

「解雇した覚えがないのに解雇予告手当を請求された」会社経営者が取るべき対応と紛争予防策

この記事の結論 「一次情報」の正確な把握が、防衛戦略の基盤となります 労働審判は、通常訴訟とは異なる「極めて迅速な手続」です。初動の遅れが致命傷となる前に、以下の3点を意識して手続の全体像を俯瞰してください。 ■ 裁判所の公式解説を「正解」とする:
インターネット上の断片的な情報に惑わされる前に、まずは裁判所公式サイトを確認してください。中立かつ正確な一次情報……

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