労働問題473 不当労働行為救済申立事件における都道府県労働委員会の命令又は決定に不服がある場合、地方裁判所への取消訴訟の提起には期間制限がありますか。
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申立人(労働組合側)は6か月以内に取消訴訟を提起する 都道府県労働委員会の命令書又は決定書を受け取った日から6か月以内に、地方裁判所に取消訴訟を提起する必要があります。 |
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被申立人(会社側)は30日以内に取消訴訟を提起する 被申立人(会社側)の場合は、命令書又は決定書を受け取った日から30日以内に取消訴訟を提起する必要があります。会社側の期間は大幅に短いため、迅速な対応が求められます。 |
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申立人と被申立人で期間制限が異なる点に注意 中労委への再審査申立て(15日、共通)とは異なり、取消訴訟の期間制限は申立人と被申立人で大幅に異なります。会社側(被申立人)の30日は特に短い期間です。 |
01取消訴訟の期間制限の概要
地方裁判所に取消訴訟の提起を行う場合、期間制限が申立人と被申立人で異なります。
取消訴訟の期間制限
申立人(労働組合側):命令書又は決定書を受け取った日から6か月以内
被申立人(会社側):命令書又は決定書を受け取った日から30日以内
会社側の30日という期間は、申立人側の6か月と比較して非常に短い期間です。不当労働行為救済命令を受けた会社としては、命令書を受け取った段階で速やかに対応方針を決定する必要があります。
02申立人と被申立人で期間が異なる理由
被申立人(会社側)の期間制限が30日と短く設定されているのは、不当労働行為の救済命令が出された場合に、その効力を早期に確定させて労働者の権利救済を実効的なものとするためです。
不当労働行為の救済命令は、団結権の侵害に対する行政上の救済手段であり、その迅速な実現が制度の趣旨とされています。被申立人に長い検討期間を与えると、救済命令の実効性が損なわれるおそれがあることから、短い期間制限が設けられています。
03再審査申立ての期間制限との関係
中労委への再審査申立ての期間制限は15日(申立人・被申立人共通)であり、取消訴訟の30日よりも短くなっています(472番参照)。
仮に中労委への再審査の15日を過ぎてしまっても、被申立人の取消訴訟の30日以内であれば、直接裁判所に取消訴訟を提起して争うことは可能です。ただし、30日を過ぎると取消訴訟も提起できなくなるため、命令書受領後の対応は極めて迅速に行う必要があります。
04会社側(被申立人)としての実務上の注意点
会社側が特に注意すべきなのは、30日という期間制限の短さです。命令書が届いてから弁護士に相談し、命令内容を検討し、訴状を作成して提出するまでを30日以内に行わなければなりません。
命令書が届く可能性がある場合には、事前に弁護士と対応方針を協議しておくことが望ましいです。事前の準備があれば、命令書が届いた段階で迅速に対応に着手できます。
監修者
弁護士法人四谷麹町法律事務所 代表弁護士 藤田 進太郎
東京大学法学部卒業。2003年弁護士登録。日本弁護士連合会会員労働法制委員会委員・事務局次長・最高裁行政局との労働審判制度に関する協議会協議員、第一東京弁護士会労働法制委員会委員・研修部会副部会長、経営法曹会議会員・第112回経団連労働法フォーラム報告担当者、労働審判員連絡協議会特別会員、日本労働法学会会員、東京麹町ロータリークラブ会員・2023-24年度幹事。
講演・著作 / 「会社経営者のための問題社員対応講座」(YouTube)
日本全国各地の会社経営者の皆様へ
弁護士法人四谷麹町法律事務所代表弁護士の藤田進太郎です。私は、労働問題のストレスから会社経営者の皆様を解放したいという強い思いを持っており、日本全国各地の会社経営者のために、問題社員、労働審判、残業代トラブルなどの労働問題の予防解決に当たっています。問題社員、労働審判、残業代トラブルでお悩みでしたら、弁護士法人四谷麹町法律事務所にご相談ください。事務所会議室での経営労働相談のほか、ZoomやTeamsでのオンライン経営労働相談を実施しています。
Q&Aよくある質問
Q1. 取消訴訟はどこの裁判所に提起すればよいですか。
A. 取消訴訟は、原則として命令を発した都道府県労働委員会の所在地を管轄する地方裁判所に提起します。具体的な管轄裁判所については弁護士に確認してください。
Q2. 中労委に再審査を申し立てた後に、取消訴訟を提起することはできますか。
A. 中労委に再審査を申し立てた場合、その結果(中労委の命令)に不服がある場合に、中労委の命令に対する取消訴訟を裁判所に提起することができます。都道府県労働委員会の命令に対する取消訴訟とは別の手続です。
Q3. なぜ被申立人の期間は30日しかないのですか。
A. 不当労働行為の救済命令は、団結権の侵害に対する救済を迅速に実現するための制度です。被申立人に長期の検討期間を認めると、救済命令の実効性が損なわれるため、短い期間制限が設けられています。
最終更新日:2026年2月25日