ワード:「試用期間」
試用期間の長さや延長の可否とは、どのようなものですか。
この記事の結論
1
試用期間の長さ・延長の可否に法律上の定めはなく、原則は合意による
試用期間の長さや延長の可否について、法律上の定めはありません。そのため、原則として当事者間の合意によることになります。
2
合理的範囲を超える長さの定めは無効。6か月程度が適当
試用期間の長さは、合理的範囲を超える期間の定めは無効と判断されます。……
試用期間14日以内であれば自由に解雇できますか。
この記事の結論
1
14日以内なら解雇予告は不要だが、自由に解雇できるわけではない
雇入れから14日以内の試用期間中の労働者には、解雇予告義務・解雇予告手当支払義務は生じません(労基法21条)。しかし、これは手続的な義務が免除されるにすぎず、解雇の有効性は別途問われます。
2
解雇権濫用法理は試用期間中も適用される
試用期間中であ……
解雇予告制度とは、どのような制度ですか。
この記事の結論
1
解雇は30日前の予告か、30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要
使用者が労働者を解雇する場合、少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません(労基法20条)。予告と手当の組合せも可能です。
2
解雇予告制度を満たしても、解雇が有効になるわけではない
解雇予告制……
労働契約が終了する原因には、どのようなものがありますか。
この記事の結論
1
労働契約の終了原因は多様で、類型ごとにリスク・対応が大きく異なる
解雇・辞職・合意退職・雇止め・休職期間満了・定年・死亡など、終了原因は多様です。どの原因に該当するかによって、会社が負う法的リスクや求められる対応が大きく異なります。
2
「会社の一方的意思」か「労働者の意思」か「双方の合意」かの区別が重要
終了……
ホウレンソウ(報・連・相)ができない。
[toc]
1 ホウレンソウ(報・連・相)の重要性
いわゆるホウレンソウ(報・連・相)は、「報告・連絡・相談」の略語です。一般的には、部下が仕事を遂行する上で上司との間で取る必要のあるコミュニケーションの手段を表す言葉として、ホウレンソウ(報・連・相)が用いられることが多いようです。
報・連・相が適切に行われれば、仕事の進捗状況や会社の問題点についての情報を共有することができ……
報・連・相が適切に行われれば、仕事の進捗状況や会社の問題点についての情報を共有することができ……
有期契約労働者を契約期間満了で雇止めしたところ、雇止めは無効だと主張してくる。
[toc]
1 労契法19条
有期労働契約は契約期間満了で契約終了となるのが原則です。
しかし、労契法19条の要件を満たす場合は、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で有期労働契約者からの有期労働契約の更新の申込み又は有期労働契約の締結の申込みを承諾したものとみなされるため、雇止めをしても労働契約を終了させることはできません。 (有期労働契約の更……
しかし、労契法19条の要件を満たす場合は、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で有期労働契約者からの有期労働契約の更新の申込み又は有期労働契約の締結の申込みを承諾したものとみなされるため、雇止めをしても労働契約を終了させることはできません。 (有期労働契約の更……
試用期間中の本採用拒否(解雇)なのに、解雇は無効だと主張して、職場復帰を求めてくる。
1 試用期間とは
試用期間には法律上の定義がなく、様々な意味に用いられますが、一般的には、正社員として採用された者の人間性や能力等を調査評価し、正社員としての適格性を判断するための期間をいいます。
2 本採用拒否の法的性格
三菱樹脂事件最高裁昭和48年12月12日大法廷判決は、同事件控訴審判決が「右雇用契約を解約権留保付の雇用契約と認め、右の本採用拒否は雇入れ後における解雇にあたる」と判断し……
採用内定取消に応じない。
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1 採用内定取消の法的性質
原則として、採用内定により(始期付解約権留保付)労働契約が成立するため、採用内定取消の法的性質は解雇であり、解雇権濫用法理が適用されることになります。
したがって、自由に採用内定取消を行うことはできず、採用内定を取り消すことができる場面は限定されます。 2 内定取消を回避するための実務的対応 基本的には、一方的に内定を取り消すので……
したがって、自由に採用内定取消を行うことはできず、採用内定を取り消すことができる場面は限定されます。 2 内定取消を回避するための実務的対応 基本的には、一方的に内定を取り消すので……
協調性がない。
[toc]
1 「協調性がない」の内容・程度は多種多様
「協調性がない」問題社員の相談を受けてみると、その内容・程度は多種多様であることに驚かされます。まずは、どのようなものが「協調性がない」といわれているのかについて、全体像を把握することから始めましょう。「協調性がない」といわれる事案には、例えば、以下のようなものがあります。
① 協調性が足りず、周囲と無用の軋轢が生じてい……
① 協調性が足りず、周囲と無用の軋轢が生じてい……
有期契約労働者にも試用期間を設けることができますか。
この記事の結論
1
試用期間を設けること自体は可能だが、試用期間中も「やむを得ない事由」なしの解雇はできない
労契法17条1項は強行法規であり、「試用期間中は解雇できる」旨の就業規則規定・合意も無効です。正社員の試用期間中の本採用拒否(三菱樹脂事件の緩やかな基準)も適用されません。
2
「やむを得ない事由」がない問題は合意退職の追求……
試用期間の趣旨で有期労働契約を締結し、正社員に相応しければ登用し、相応しくなければ期間満了で辞めてもらうという方法には、リスクがありますか。
この記事の結論
1
適性判断目的の有期契約は契約期間満了で当然終了する明確な合意がなければ判例上「試用期間」と評価される(神戸弘陵学園事件)
「解雇」ではなく「契約期間満了による終了」であれば容易に終了できると考えるのは誤りです。有期契約を試用期間の代わりに使えば必ず雇止めが有効になるとは限りません。
2
契約書での「当然終了の合意……
試用期間満了前の本採用拒否(解雇)は認められますか。
この記事の結論
1
法的には可能だが、客観的合理性の立証判断が甘くなりやすく紛争を誘発しやすいという実際上の問題がある
「もう無理だ」という気持ちが先走り、証拠として通用する事実が十分に積み重なっていない段階で踏み切ってしまうリスクがあります。試用期間途中の本採用拒否は本人の不満・怒りを増幅させやすい傾向にあります。
2
推奨対応:……
能力不足と知りつつ「チャンスを与える」ために採用した社員の本採用拒否には、どのような危険が潜んでいますか。
この記事の結論
1
採用面接時に知っていた能力不足では緩やかな基準が適用されず、本採用拒否は無効リスクが極めて高い
緩やかな基準で認められる本採用拒否は「当初知ることができず知ることが期待できないような事実」を理由とする場合に限られます(労働問題60参照)。「採用面接時に既に低能力だと知っていた」という事実そのものが、後の本採用拒否を法的に困難にします。
……
三菱樹脂事件最高裁判決の本採用拒否基準とは、具体的にどういった場合ですか。
この記事の結論
1
緩やかな基準の核心は「当初知ることができず、また知ることが期待できないような事実」(三菱樹脂事件最高裁大法廷判決)
採用選考時には判明しなかった事実が試用期間中に判明した場合のみ、緩やかな基準(留保解約権の行使)での本採用拒否が認められます。
2
採用面接時に知り得た事実では通常の解雇基準が適用される。「判明した……
試用期間中の社員は通常よりも緩やかな基準で本採用拒否(解雇)できますよね。
この記事の結論
1
「緩やかな基準」は「証拠不要」を意味しない。客観的合理的理由の立証は通常の解雇と変わらず必須
三菱樹脂事件最高裁大法廷判決は「通常の解雇の場合よりも広い範囲における解雇の自由が認められてしかるべき」としますが、使用者が主観的に判断しただけでは足りません。裁判官の目から見て正当化できる具体的事実が客観的証拠により必要です。
……
試用期間中の社員であれば、自由に本採用拒否(解雇)できますよね。
この記事の結論
1
本採用拒否は留保解約権の行使(解雇)であり「自由に解雇できる」は最もよくある経営者の誤解の一つ
既に採用した社員の解雇であり、新たに採用する場面(採用内定取消等)とは根本的に異なります。「解約権留保の趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許される」とされています(三菱樹脂事件最高裁大法廷判……
試用期間の法的性格について教えてください。
この記事の結論
1
試用期間の法的性格は就業規則の文言+処遇の実情・慣行を総合して個別判断される(三菱樹脂事件最高裁大法廷判決)
就業規則の規定の文言のみならず、企業内での処遇の実情・本採用との関係における事実上の慣行を重視して判断されます。試用期間の法的性格は一様ではありません。
2
多くの場合は解約権留保付き雇用契約。本採用拒否……
試用期間とは何ですか。定義・法的性格・実務上の注意点について教えてください。
この記事の結論
1
試用期間は正社員としての適格性を判断するための期間。法律上の定義はなく試用期間中も労働契約は成立している
「試用期間中は雇用関係にない」は誤りです。試用期間中でも解雇には客観的合理的理由が必要ですが、本採用後と比べてハードルは相対的に低くなります。
2
試用期間中に問題を認識したら先送りにしない。期間が経過すれば……
普通解雇の有効性が争われやすいのは、どのような場面ですか。試用期間・能力不足・傷病解雇について教えてください。
この記事の結論
1
紛争になりやすい4類型:①試用期間の本採用拒否(最多)②能力不足③勤務態度不良④傷病解雇
裁判例上最も多く争われるのは試用期間中の本採用拒否です。「試用期間中だから自由に解雇できる」は誤りです(三菱樹脂事件・最高裁昭和48年12月12日)。いずれの類型でも客観的合理的理由と社会通念上の相当性が必要です。
2
類型……
解雇予告義務が適用されない労働者について教えてください。
この記事の結論
1
解雇予告義務の適用除外は4類型(労基法21条)。いずれも「一定期間超えると適用除外が消滅」する
日雇労働者(1か月超で適用)・2か月以内の有期契約者(期間超過で適用)・季節的業務従事者(4か月超で適用)・試用期間中(14日超で適用)の4類型です。形式的な契約区分だけで判断せず、実際の使用期間を確認することが重要です。
2
……