ワード:「残業代相談」

専門業務型裁量労働制の対象社員に残業代(割増賃金)を支払う必要がありますか。

この記事の要点 ✓ 専門業務型裁量労働制は「労働時間をみなす制度」であり、労働時間に関する労基法の規制を除外する制度ではない 裁量労働制を適用しても、休憩・休日・時間外休日労働・割増賃金に関する規定は原則どおり適用されます ✓ みなし時間が法定労働時間を超える場合や法定休日に労働させる場合には、36協定の締結・届出と時間外・休日……

営業社員に具体的な指揮命令やサボりのチェックをしたい場合にみなし労働時間制を採用すべきですか。

この記事の要点 ✓ 事業場外みなし労働時間制は、営業社員に対し具体的な指揮命令をすることを予定する制度ではない みなし制の前提は「指揮監督が及ばないこと」であるため、具体的な指揮命令を行うこととは本質的に相容れない ✓ みなし制の下では、営業社員が営業中にサボっていないかチェックすることも困難 チェックすればするほど「具体的指……

営業社員からの残業代(割増賃金)請求対策で最も重要なことは何だと思いますか。

この記事の要点 ✓ みなし労働時間制を適用するだけでは残業代請求対策として不十分——通常所定時間を超えて業務が必要な場合は残業代の支払が必要 みなし制は残業代免除制度ではなく(289番・294番参照)、適用しても残業代が発生する場合があります ✓ 最高裁が「労働時間を算定し難いとき」を様々な要素で総合的に判断するため、みなし制の……

事業場外みなし労働時間制を適用している営業社員からの残業代請求のリスクが高い場合

この記事の要点 ✓ 「業務を遂行するために通常所定労働時間を超えて労働させる必要があるにもかかわらず所定労働時間労働したものとみなしている場合」は、残業代請求のリスクが高い 所定労働時間でみなしているから残業代を支払っていないが、実際には超過時間が必要な業務という矛盾があります ✓ このような場合、「業務の遂行に通常必要とされる……

営業社員に営業手当さえ支払っていれば、残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)を支払わなくてもいいのですよね。

この記事の要点 ✓ 営業手当を支払っていても、時間外・休日・深夜労働をさせれば残業代の支払義務は変わらない 「営業手当を払っているから残業代は不要」という考えは誤りです ✓ 営業手当が残業代として認められる場合——不足額があれば追加支払で足りる 正しく残業代として認定されれば、「営業手当」はその限度で残業代に充当されます ……

営業社員であれば残業代を支払わなくてもいいのですよね。

この記事の要点 ✓ 営業社員も労基法上の労働者であり、原則として時間外・休日・深夜の残業代(割増賃金)を支払う必要がある「外回り営業だから残業代は不要」という考えは法律上認められません ✓ 事業場外労働のみなし労働時間制が適用され、かつ通常所定労働時間内に業務が終わる事案においては所定労働時間労働したものとみなされるため、残業代(時間外割増賃金)の支払を免れることがある……

営業社員の残業代を「営業手当」といった一見して残業代の趣旨で支払われる手当とは分からない名目で支給したい場合は、どうすればいいですか。

  この記事の要点 ✓ 「営業手当」等の名目で残業代を支払いたい場合は、最低限、通常の賃金部分と残業代部分が判別できるよう金額を明示することが必要 「営業手当」全体がひとつの金額のみでは、残業代部分の判別ができません ✓ 両者が判別できない場合は、残業代(割増賃金)の支払があったとは認めてもらえない 支払済みの「営……

残業代(割増賃金)の支払名目はどういったものがお勧めですか。

この記事の要点 ✓ 残業代の支払名目は「時間外勤務手当」「休日勤務手当」「深夜勤務手当」等、残業代(割増賃金)の趣旨で支払われていることが一見明白な名目にすることをお勧めする 支払の性質が外見上明らかな名目にすることが将来の紛争防止の基本です ✓ 「営業手当」等の名目で残業代を支払っている場合、実質的に残業代(割増賃金)の支払と……

事業場外みなしが適用される営業社員の残業代(割増賃金)の計算方法と支払方法

この記事の要点 ✓ 「当該業務の遂行に通常必要とされる時間」のうち法定時間を超える部分に対して残業代(時間外割増賃金)を支払う必要がある 例:みなし10時間・所定8時間の場合、1日2時間分の時間外割増賃金を支払う ✓ 「通常必要とされる時間」は事前に労使協定で定めておくことが重要——後で争いになりにくい 「通常必要とされる時間……

事業場外労働のみなし労働時間制と残業代(割増賃金)支払義務との関係を教えて下さい。

この記事の要点 ✓ みなし労働時間制は残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の支払義務を免除するものではない 「みなし制を採用したから残業代は不要」という理解は誤りです ✓ 通常所定労働時間内に業務が終わる事案では所定労働時間労働したとみなされ、時間外割増賃金の支払を免れることがある 「免れることがある」に過ぎず、すべての場合に……

変形労働時間制を採用すれば残業代(割増賃金)請求対策になりますか。

この記事の要点 ✓ 変形労働時間制は「所定労働時間が週40時間または1日8時間を超えて労働させることを許容する制度」であり、残業代(割増賃金)の支払義務を免除する制度ではない 「変形労働時間制を入れれば残業代を払わなくてよい」という理解は誤りです ✓ 週当たりの平均労働時間が週40時間未満で足りる会社では残業代対策になる可能性が……

強制執行されたため源泉徴収できなかった場合でも源泉所得税を納付する必要がありますか。

この記事の要点 ✓ 最高裁判所平成23年3月22日第三小法廷判決により、使用者は強制執行により賃金の回収を受ける場合でも源泉所得税の源泉徴収義務を負う 強制執行により源泉徴収できなかった場合でも、納付義務は免れません ✓ 源泉所得税を納付した後、民法222条に基づき、徴収していなかった源泉所得税相当額を当該労働者に求償することが……

残業代の支払を命じる判決が出た場合、源泉徴収せずに全額払う必要がありますか。

  この記事の要点 ✓ 債務名義(判決等)の有無にかかわらず、使用者は源泉徴収義務を負い、源泉徴収した上で賃金を支払う必要がある 「判決があるから源泉徴収せずに全額払え」という労働者側の主張に応じる必要はありません ✓ 最高裁判所平成23年3月22日第三小法廷判決は、強制執行によって賃金の回収を受ける場合でも使用者は……

過去2年分の未払残業代(割増賃金)を支払う場合、現実に支払った日の属する月の給与所得として源泉所得税の計算をすればいいのか、本来支給すべきであった給料日の属するそれぞれの年分の給与所得として処理すればいいのか、教えて下さい。

この記事の要点 ✓ 過去2年分の未払残業代を支払った場合、「本来支給すべきであった給料日」の属するそれぞれの年分の給与所得として処理する 国税庁「No.2509 給与所得の収入金額の収入すべき時期」に基づく処理です ✓ 現実に支払った日の属する月の給与所得として処理すると、200万〜300万円の一括支払では源泉所得税が高額になる……

残業代(割増賃金)の請求を受けている労働審判事件において、付加金の支払を命じられることがありますか。

この記事の要点 ✓ 労働審判は「判決」ではないため、労働審判で付加金の支払を命じられることはない 付加金(労基法114条)は判決で命じられる制度であり、労働審判の性質上、付加金の支払命令は生じません ✓ 労働審判申立書に付加金の請求が記載されていることは珍しくないが、これは除斥期間を遵守するためのものに過ぎない 調停が成立せず……

第一審判決で残業代と付加金の支払を命じられた場合、付加金の支払を免れる方法はありますか

この記事の要点 ✓ 裁判所は、未払残業代(割増賃金)がなければ付加金の支払を命じることができない——第一審判決後も同じ 付加金は「未払残業代の存在」を前提とする制度であることは、第一審判決後の段階でも変わりません ✓ 第一審判決に対して控訴し、未払残業代の全額を弁済した上で控訴審において弁済の事実を主張立証すれば付加金の支払……

残業代請求訴訟の和解額に付加金を加算すべきという主張に応じる必要はありますか

この記事の要点 ✓ 裁判所は未払割増賃金がなければ付加金の支払を命じることができない 付加金は「未払割増賃金の存在」を前提とする制度です(労基法114条) ✓ 和解が成立しなくても、未払割増賃金相当額を源泉徴収した上で支払ってしまえば、未払割増賃金請求の棄却はもちろん付加金の支払命令もできなくなる 訴訟中に任意弁済すること……

付加金の請求期間に制限はありますか。

この記事の要点 ✓ 付加金の請求期間には制限があり、2020年3月31日までの残業代は2年、2020年4月1日以降の残業代は当分の間3年(いずれ5年) 労基法143条2項・114条ただし書に基づきます ✓ 付加金請求の期間制限は「除斥期間」——消滅時効ではないため、内容証明郵便では止まらない 労働者が付加金の支払を受けるた……

残業代(割増賃金)請求訴訟において、支払が命じられる可能性がある付加金の額を教えて下さい。

この記事の要点 ✓ 残業代請求訴訟では付加金の請求もなされるのが通常——未払残業代300万円なら最大300万円の付加金(合計600万円)が命じられる可能性がある 付加金は278番で解説した制度であり、未払残業代と同額が命じられることが多い傾向にあります ✓ 付加金の額は裁判所の裁量による——同額・50%・80%と様々であり、……

判決で付加金(労基法114条)の支払が命じられる可能性があるのは、どのような場合ですか。

この記事の要点 ✓ 付加金(労基法114条)は、解雇予告手当・休業手当・残業代・年次有給休暇取得時の賃金の未払いがある場合に、裁判所が命じることができる制裁的な金銭 未払額と同一額以下の付加金の支払が命じられると、実質的に2倍の支払リスクが生じます ✓ 付加金の対象は4種類に限定——①解雇予告手当(労基法20条)②休業手当(……

Return to Top ▲Return to Top ▲