労働問題252 合宿研修の時間は、労基法上の労働時間に該当しますか。
合宿研修は、業務命令により参加が命じられたり、合宿研修に参加しないと何らかの不利益を課されたり、合宿研修に参加しないと業務遂行に必要な知識技能が習得できず、業務に具体的な支障が生じるような場合は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるため、合宿研修に要した時間は、食事時間等の休憩時間や睡眠時間を除き、労基法上の労働時間に該当します。
研修カリキュラムに組み込まれていない討論等の時間は、業務命令により参加が命じられておらず、参加しなくても不利益が課されず、討論等に参加しなくても業務に具体的な支障が生じない等、本当の意味での自由参加であれば労基法上の労働時間ではありません。
しかし、自由参加と言いながらも、参加しない場合には何らかの不利益が課される場合や、討論等に参加しないと業務遂行に必要な知識技能が習得できず、業務に具体的な支障が生じるような場合には、使用者の指揮命令下に置かれているものと評価することができますので、労基法上の労働時間となります。
弁護士法人四谷麹町法律事務所
代表弁護士 藤田 進太郎