労働問題724 労働審判事件が訴訟に移行するのはどのような場合ですか?

労働審判事件が訴訟に移行するケース

 労働審判事件が訴訟に移行するのは、①労働審判に対する異議の申立て、②労働審判の取消決定、③労働審判事件の終了の3つのケースです。

(1) 労働審判に対する異議の申立てによる訴え提起

 労働審判について当事者から適法な異議の申立てがなされた場合、労働審判は失効し、労働審判事件が係属していた地方裁判所に訴えの提起があったものとみなされます。

(2) 労働審判の取消決定による訴え提起

 労働審判の審判書を送達する際に、民事訴訟では公示送達によることとなるようなときには、裁判所は、決定により労働審判を取り消します。労働審判を取り消す決定が確定した場合、労働審判法22条の規定が適用され、①と同様に、訴えの提起があったものとみなされます。

(3) 労働審判事件の終了による訴えの提起

 労働審判委員会は、事情の性質に照らし、労働審判手続が紛争解決に適当でないと認めるときは、労働審判事件を終了させることができます。これにより労働審判事件を終了させた場合も、訴えの提起があったものとみなされます。

 

 

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