ワード:「労働紛争」

業務に支障が生じるのに部下の年休取得を認める。

[toc] 動画解説 [youtube]chgb3NfwwRI[/youtube]   1. 業務に支障が出るのに年休取得を認める管理職が生む経営リスク  業務に明らかな支障が生じる状況で、管理職が部下の年次有給休暇取得を安易に認めてしまうと、会社経営上、見過ごせないリスクが発生します。これは単なる現場運営の問題ではなく、経営判断に直結する問題です。  まず実務面では、業務の……

労働審判手続中に当事者が死亡した場合、手続はどうなりますか。

この記事の結論 1 当事者が死亡しても、紛争そのものが当然に終わるわけではない 労働審判事件には非訟事件手続法の規定が準用され(労働審判法29条1項)、手続を続行する資格のある者が受継することが予定されています。会社側は、手続が続く前提で対応を検討する必要があります。 2 請求の性質によって、承継されるものと、されないものがある ……

労働審判手続における「審理の終結」とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 審理の終結は、期日において宣言される(労働審判法19条) 労働審判委員会は、審理を終結するときは、労働審判手続の期日においてその旨を宣言しなければなりません。宣言は期日で行われるため、出頭していれば、その場で審理の区切りを認識できます。 2 終結後は、それまでに提出された主張・証拠に基づいて労働審判が行われる ……

労働審判手続における分離・合併とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 併合を命ずるときは、あらかじめ当事者の意見を聴かなければならない 複数の事件をまとめて審理するのが併合、別々に審理するのが分離です。労働審判委員会は、手続の併合を命ずるときは、あらかじめ当事者の意見を聴かなければなりません(労働審判規則23条)。会社側の考えを述べる機会は、この段階にあります。 2 手続指揮上の判……

労働審判手続における補充書面とはどのようなものですか。

この記事の結論 1 労働審判は口頭主義が原則で、補充書面は例外的な補助手段 書面の往復を重ねる民事訴訟とは異なり、労働審判では期日における口頭での説明が心証を左右します(労働審判規則17条1項)。補充書面は、あくまで例外的な補助手段であると理解する必要があります。 2 複雑な計算や論点整理が必要な場面に絞り、簡潔に活用する 残業代……

労働審判手続における資料収集の方法とは何ですか。

この記事の結論 1 資料収集は「事実の調査」と「証拠調べ」の二本立て(労働審判法17条) 労働審判委員会は、職権で事実の調査を行い、申立てにより又は職権で必要と認める証拠調べをすることができます。証拠調べについては民事訴訟の例によります。柔軟な調査と、より厳格な証拠調べの二段構えです。 2 会社側は「調べてもらう」のではなく、当時の……

労働審判事件の移送とは何ですか。

この記事の結論 1 管轄違いの場合、申立ては却下されず適切な裁判所へ移送される。自庁処理は認められない 申立先の裁判所が管轄を有しない場合、裁判所は申立てを却下せず、管轄裁判所へ移送しなければなりません(労働審判法3条1項)。労働審判では、管轄がないのにその裁判所が処理を続ける「自庁処理」は認められていません。 2 管轄があっても、……

行政による労働紛争の解決機関には、どのようなものがありますか。

この記事の結論 1 労働委員会は集団的労使紛争・不当労働行為を扱う 労働委員会は、労働組合と会社の間の集団的労使関係を扱う行政委員会です。不当労働行為の審査・救済命令や、労働争議の調整を行います。労働組合が関与する紛争で関わる可能性があります。 2 労働局は個別労働紛争を扱い、相談・助言指導・あっせんを行う 都道府県労働局は、解雇……

労働審判の申立て直後に、会社が最初にすべきことは何ですか。

この記事の結論 1 申立書が届いたら、急いで弁護士に相談して答弁書を準備する 申立書が届いてから第1回期日まで約1か月で、答弁書の提出期限はその1〜2週間前です。実際の準備期間は3週間程度しかありません。届いた時点で、ゆっくりしている余裕はありません。 2 第1回期日でほぼ結論が出る 労働審判は第1回期日でほぼ勝負が決まります。答……

労働審判の第1回期日は、変更できますか。

この記事の結論 1 答弁書の完成度が結果の大部分を左右する 裁判所は答弁書を精読した段階で事案の大枠を把握します。第1回期日は書面で形成された評価の確認・具体化の場であり、答弁書の完成度が解決水準を決定づけます。 2 証拠の提出は最初の答弁書の段階で完了させる 短期集中審理のため、後から証拠を追加しても「なぜ最初に提出しなかったの……

退職勧奨の無断録音は、裁判で証拠になりますか。

この記事の結論 1 無断録音は「著しく反社会的な手段」によるものでない限り、民事裁判で証拠になる 「無断録音は違法だから証拠にならない」という認識は実務上通用しません。退職勧奨の会話は常に記録されている可能性があるという前提で臨む必要があります。 2 感情のコントロール・丁寧な言葉遣い・対抗録音の3原則で臨むことが最大のリスク管理 ……

退職勧奨の面談は、無断録音されている前提で臨むべきですか。

この記事の結論 1 退職勧奨の面談は、常に無断録音されている前提で臨むことが最大の防衛策 社員はスマートフォンで容易に会話を録音でき、そのデータは労働審判・訴訟で証拠として提出されます。「密室だから記録に残らない」という認識は実務上最も危険な誤解です。 2 「公開されても問題ないか」を基準に、担当者選定と事前の発言チェックを徹底する……

退職届は、錯誤無効や強迫取消によって覆されることがありますか。

この記事の結論 1 根拠のない「懲戒解雇になる」という言葉で退職届を取得すると、効力が覆されるリスクがある 民法95条の錯誤無効、民法96条の強迫取消として、退職の意思表示が遡って否定される可能性があります。認められればバックペイ・復職・慰謝料のリスクが生じます。 2 「無断録音されている」前提の発言管理と、合意退職書の活用が防衛策……

退職勧奨は、どのようなケースで紛争に発展しやすいですか。

この記事の結論 1 合意退職は「合意」という名称があっても安全ではない。プロセス全体が評価対象になる 形式上は合意退職であっても、真に自由な意思に基づく合意であったかどうかが後に厳しく検証されます。面談の執拗性、解雇を示唆する発言、業務からの排除は、強要や不当解雇と評価されるリスクを高めます。 2 退職届提出後でも撤回・取消しリスク……

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