ワード:「会社側」
除外賃金としての「家族手当」は、どのような法的要件を満たす必要がありますか。
この記事の結論
1
除外賃金としての「家族手当」とは、扶養家族数を基準として算出する手当をいう
扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出する手当のみが該当します。
2
独身社員にも支払われていたり、扶養家族数に関係なく一律支給されている場合は除外賃金に当たらない
この場合は残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に含める必……
家族手当・通勤手当・住宅手当を残業代算定基礎から除外するには、どのような要件が必要ですか。
この記事の結論
1
除外賃金に該当するかどうかは、名称にかかわらず実質によって判断される
「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」という名目で支給されていても、除外賃金に当たるとは限りません。
2
個人的事情に対応して算定される手当のみが除外賃金に当たる
扶養家族数・通勤距離・実費等とは関係なく一律に支給される手当は、残業代の基礎に算……
残業代算定の除外賃金や、手当の名称に潜む未払いリスクには、どのようなものがありますか。
この記事の結論
1
手当の名称だけでは「除外」できません
残業代の基礎から外せる「除外賃金」は法律で厳格に決まっています。一律支給の手当は、たとえ名称が「家族手当」であっても除外できません。除外できるのは家族数・通勤距離・家賃額など「個人の事情」に連動する手当に限られ、全員一律または役職・職務内容に応じて支給される手当は除外できません。
2
……
残業代(割増賃金)算定の基礎賃金の考え方と、除外賃金の取り扱いは、どのようなものですか。
この記事の結論
1
労基法は原則としてすべての賃金を残業代算定の基礎とした上で、除外賃金を限定列挙している
根拠は労基法37条5項及び労基則21条です(労基則19条にも算定式の関連規定があります)。
2
「月給額-除外賃金」が残業代(割増賃金)算定の基礎となる賃金となる
除外賃金は限定列挙であり、拡張解釈で独自の手当を追加すること……
通常の労働時間・労働日の賃金(時間単価)は、どのように計算すればよいですか。
この記事の結論
1
残業代の基本式は「時間単価×割増率×対象時間数」。月給制は時間単価の算出が最大のポイント
時間単価=月給÷1か月の所定労働時間数で算出し、実労働日数で割ってはいけません。
2
算定基礎から除外できる賃金は法律上限定列挙されており、拡張解釈はできない
役職手当・職務手当・営業手当等は原則として除外できません。
……
残業代(割増賃金)は、どのように計算すればよいですか。
この記事の結論
1
残業代の基本式は「時間単価×割増率×対象時間数」。月給制は時間単価の算出が最大のポイント
時間単価=月給÷1か月の所定労働時間数で算出し、実労働日数で割ってはいけません。
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算定基礎から除外できる賃金は法律上限定列挙されており、拡張解釈はできない
役職手当・職務手当・営業手当等は原則として除外できません。
……
残業代(割増賃金)には、どのような種類がありますか。
この記事の結論
1
割増賃金は時間外割増(25%以上)・休日割増(35%以上)・深夜割増(25%以上)の3種類に分かれる
月60時間を超える時間外労働は50%以上に引き上げられ、中小企業も適用対象です。
2
各割増は独立した制度であり、要件を満たせば重複して加算される(最大75%以上)
「休日はすべて35%」「深夜は時間外に含まれ……
残業代請求リスクが高い業種と、会社側が取るべき対策には、どのようなものがありますか。
この記事の結論
1
残業代請求リスクは「長時間労働化しやすい」「把握が困難」「制度が形骸化しやすい」要素が重なる会社に集中する
運送業・飲食業は特にこれらの要素が重なりやすい業種です。
2
固定残業代制度・管理監督者扱いの誤った運用は、業種を問わず高額請求の典型的な原因になる
「肩書があるから」「固定で払っているから」という発想は……
残業トラブルの実態には、うつ病による損害賠償請求や退職後請求リスクなど、どのようなものがありますか。
この記事の結論
1
残業トラブルの中心は「どうやって残業してもらうか」から「法的請求にどう対応するか」へ移行した
不必要な残業による残業代請求、うつ病の損害賠償請求、退職後の未払い残業代請求が近時の典型的な相談内容です。
2
所定労働時間外に社内に残っている状態自体が、賃金リスクと安全配慮義務リスクを同時に生み出す
会社が明確に残……
高年齢者雇用確保は、今後どのように展開していく見込みですか。
この記事の結論
1
将来的には65歳を超える年齢までの雇用確保措置の義務化等が予想される
少子高齢化が進む日本の人口構成を考えると、67歳や70歳までの雇用確保、定年65歳以上化等が今後義務付けられる可能性があります。
2
厚生労働省は令和8年度からの新方針で70歳までの就業機会確保措置の実施率40%以上達成を目標に掲げている
令……
能力の高い定年退職者を、高い給料で再雇用したい場合はどうすればよいですか。
この記事の結論
1
能力が高く重要な職務を継続してほしい高年齢者には、別枠の嘱託社員として雇用する方法がある
通常の継続雇用制度(高年法9条)とは別枠とすることで、個別に労働条件を設計できます。
2
取締役に選任して経営に参加してもらう方法もある
労働条件が大幅に異なる再雇用者については、別枠の制度を設けて適用することが望ましいと……
再雇用後の雇用期間を1年とし、65歳になる前に雇止めをすることはできますか。
この記事の結論
1
再雇用後の雇用期間を1年とすること自体は可能だが、65歳までは契約更新への合理的期待がある
高年法9条が65歳までの雇用確保措置を要求していることが根拠です。
2
65歳になる前に雇止めをする場合は労働契約法19条が適用される
客観的合理的理由と社会通念上の相当性がなければ、雇止めは無効となるリスクが高いです。……
定年退職者から「従来と同じ条件で継続雇用してほしい」と要求された場合、応じる必要はありますか。
この記事の結論
1
定年退職者を継続雇用した場合の労働条件について、法律上特別の規制はない
会社は就業規則・個別労働契約において、継続雇用後の労働条件を自由に設定できます。
2
労働契約・就業規則等で「従来同条件」の定めがある場合でない限り、要求に応じる必要はない
逆に言えば、そのような定めがある場合はその定めに従う必要があります……
会社が提示した再雇用条件を高年齢者が拒絶した場合、高年法違反になりますか。
この記事の結論
1
高年法が求めるのは制度の導入であって、定年退職者の希望条件での雇用ではない
事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではありません。
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合理的な裁量の範囲の条件提示であれば、合意に至らず再雇用に至らなくても高年法違反にはならない
企業ができることは適正水準の条件を提示するところまでで……
再雇用後の業務内容・勤務形態は、どのように設計すればよいですか。
この記事の結論
1
業務内容・責任が定年前と変わらないのに賃金だけ大幅に下がると、不満・紛争リスクが高まる
賃金水準と業務内容のバランスを取ることが、円滑な再雇用制度運用の鍵になります。
2
賃金を抑える場合は、勤務日数・時間の短縮、業務難易度・責任の軽減、職種・勤務地の限定を併せて検討する
複数の調整方法を組み合わせることで、賃……
再雇用後の高年齢者の賃金は、どの程度の水準に設定するのが適正ですか。
この記事の結論
1
賃金額に在職老齢年金・高年齢雇用継続給付等の公的給付を加算した手取額が、従来の年金額と同水準以上になるよう配慮すべき
一定規模以上の会社では再雇用後の賃金水準は定年前の50%〜70%程度になることが多いです。
2
【重要】令和7年4月から高年齢雇用継続給付の支給率が最大15%から最大10%に縮小されている
公的……
赤字・債務超過の会社でも、高年齢者を再雇用しなければなりませんか。
この記事の結論
1
高年齢者雇用確保措置は事業主の義務であり、経済状況を理由に取らないという選択肢はない
赤字・債務超過であっても再雇用制度を講じる等の措置は必要です。
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経済的余裕がない場合は、体力に応じた賃金水準を提案し本人の継続勤務意思を確認するという対応で臨むべき
継続雇用自体を拒否するのではなく、賃金額等の労働条件を抑……
精神疾患を発症したのは長時間労働や上司のパワハラ・セクハラのせいだと主張して損害賠償請求してくる。
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1 精神疾患発症が疑われる社員の基本的対応
使用者は、社員の健康に対して安全配慮義務を負っていますので(労契法5条)、遅刻や欠勤が急に増えたり、集中力や判断力が低下して単純ミスが増えたりするなど、精神疾患発症が疑われる社員については、上司から具体的問題点を指摘した上で、医療機関での受診や産業医への面談を勧めるなどする必要があります。
また、使用者は、必ずしも社員か……
また、使用者は、必ずしも社員か……
管理職なのに部下を管理できない。
まずは、自分で仕事をこなす能力と、部下を管理する能力は、別の能力であることをよく理解した上で、人員の配置を行うことが重要です。
自分で仕事をこなす能力が高い社員であっても、部下を管理する能力は低いということは、珍しくありません。 部下を管理できない理由が、単なる経験不足によるものである場合は、部下の管理方法について指導しながら経験を積ませたり、研修を受けさせたりして教育するこ……
自分で仕事をこなす能力が高い社員であっても、部下を管理する能力は低いということは、珍しくありません。 部下を管理できない理由が、単なる経験不足によるものである場合は、部下の管理方法について指導しながら経験を積ませたり、研修を受けさせたりして教育するこ……
定年後再雇用の賃金は、定年前より低くしてもよいですか。
この記事の結論
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高年法上、継続雇用後の賃金に特別な定めはなく、強行法規・公序良俗に反しない限り自由に定められる
定年前後の賃金差は直ちに不当ではありません(長澤運輸事件・最高裁平成30年6月1日判決)。
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再雇用は新たな労働契約の締結であるため労働条件の不利益変更の問題にはならないが、就業規則の定めを下回ることはできない
就……