ワード:「みなし残業」

賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させた場合であっても、除外賃金に当たらない場合は、基本給以外の手当についても残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に加える必要があるのですか。

 就業規則は労基法に違反してはならず(労基法92条1項)、労基法違反の就業規則はその部分に関しては労働契約の内容とはならず(労契法13条)、労基法が適用されます。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させたとしても当該規定は労働契約の内容とはならず、基本給以外の除外賃金に当たらない手当……

除外賃金に当たらない手当が存在する場合に、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意した場合、基本給以外の手当についても残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に加える必要がありますか。

 労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約はその部分については無効となり、無効となった部分は労基法で定める基準によることになります(労基法13条)。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意したとしても当該合意は無効となり、基本給以外の除外賃金に当たらない手当についても残業代……

除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とはどのような手当のことをいうのですか。

 除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当のことをいいます。
 したがって、全社員に一律に定額で支給することとされているようなものは、除外賃金としての性質を有する「住宅手当」には該当せず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(平成11年3月31日基発170号)。   ……

除外賃金としての性質を有する「家族手当」とはどのような手当のことをいうのですか。

 除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは、扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出する手当のことをいいます。
 したがって、独身社員についてまで支払われていたり、扶養家族数に関係なく一律に支給されていたりする場合は、除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは認められず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(昭和22年11月5日基発231号……

「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」といった名目で支払えば、残業代(割増賃金)支払の基礎から除外することができるのですか。

 除外賃金に該当するかどうかは、名称にかかわらず実質によって判断されますので(昭和22年9月13日発基17号)、名称が「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」といった名目で支給されていたとしても、除外賃金に当たるとは限りません。
 扶養家族数に応じて支給される家族手当、通勤に必要な実費に対応して支給される通勤手当等であれば、除外賃金に該当しますが、扶養家族数とは関係なく一律に支給される家……

残業代(割増賃金)算定の基礎賃金をどのように考えればいいのか教えて下さい。

 労基法は、原則として全ての賃金を残業代(割増賃金)算定の基礎となる賃金とした上で、労基法37条5項及び労基則21条において、残業代(割増賃金)の基礎に算入しない賃金(除外賃金)を制限列挙するという態度を取っており、「(月給額-除外賃金)」が残業代(割増賃金)算定の基礎となる賃金となります。   ……

残業代(割増賃金)の計算式とは?会社側が押さえるべき時給制・月給制の算定方法

[toc] 1. 残業代(割増賃金)の基本的な計算構造  残業代(割増賃金)の計算は、複雑に見えても基本構造は共通しています。会社側がまず理解すべきなのは、「基礎となる時間単価 × 割増率 × 対象時間数」という三要素で構成されているという点です。  法的根拠は労働基準法にあり、法定労働時間を超える時間外労働、法定休日労働、深夜労働について、通常賃金に一定の割増率を乗じた賃金の支払いが義務付……

残業代(割増賃金)の種類とは?会社側が押さえるべき時間外・休日・深夜割増の基礎知識

[toc] 1. 残業代(割増賃金)の基本構造  残業代(割増賃金)という言葉は一般的に広く使われていますが、法的には明確な区分があります。会社側が未払い残業代リスクを回避するためには、まずその基本構造を正確に理解しておく必要があります。  割増賃金は、通常の労働時間を超えて労働させた場合や、特別な時間帯・休日に労働させた場合に、通常の賃金に一定割合を上乗せして支……

残業代請求リスクが高い業種とは?会社側が知るべき業界別リスクと対策

[toc] 1. 残業代(割増賃金)請求が増加している背景  近年、残業代(割増賃金)請求は特定の業種に限らず、あらゆる業界で増加傾向にあります。会社側としては「自社は大丈夫」と考えがちですが、実務の現場では規模や業種を問わず未払い残業代請求がなされています。  その背景の一つは、労働時間管理の厳格化です。働き方改革関連法の施行以降、労働時間の客観的把握が強く求められるようになりました。これ……

会社経営者が知るべき残業トラブルの実態と法的リスク対策|残業代請求・うつ病損害賠償への対応戦略

[toc] 1. 残業トラブルの傾向はどう変化しているか  かつては、「残業を命じても従業員が応じない」「協力的に残業してもらえず業務が回らない」といった相談が一定数ありました。しかし、現在、会社経営者から寄せられるご相談の内容は大きく変化しています。  最近多いのは、①不必要に残業をして残業代を請求されるケース、②長時間労働によりうつ病になったとして損害賠償を求められるケース、③退職後に高……

管理職なのに残業代を請求してくる。

[toc] 1 管理職≠「監督若しくは管理の地位にある者」(管理監督者)  管理職であっても、労基法上の労働者である以上、原則として労基法37条の適用があり、週40時間、1日8時間を超えて労働させた場合、法定休日に労働させた場合、深夜に労働させた場合は、時間外労働時間、休日労働、深夜労働に応じた残業代(割増賃金)を支払わなければならないのが原則です。
 当該管理職が、労基法41条……

勝手に残業して残業代(割増賃金)を請求してくる。

[toc] 1. 基本的発想  部下に残業させて残業代(割増賃金)を支払うのか、残業させずに帰すのかを決めるのは上司の責任であり、上司の管理能力が問われる問題です。その日のうちに終わらせる必要がないような仕事については、翌日以降の所定労働時間内にさせるといった対応が必要となります。 2. 不必要な残業を止めて帰宅するよう口頭で注意しても社員が帰宅しない場合の対応  不必要な残業を止めて帰宅……

残業代込みの給料(固定残業代・みなし残業)であることに納得して入社したにもかかわらず残業代の請求をしてくる。

[toc] 1. はじめに  「残業代込みの給料(固定残業代・みなし残業)であることは、入社時に説明し、納得してもらって入社したのに、残業代を請求された。」
そう嘆いている会社経営者の方を何人も見てきました。どうして、こんなことになってしまったのでしょうか。 2. 残業代の支払義務  労基法では、1日8時間、週40時間を超えて働かせた場合は、時間外割増賃金を支払わなければなら……

解雇が無効と判断された場合に解雇期間中の賃金として使用者が負担しなければならない金額を教えて下さい。

 解雇が無効と判断された場合に、解雇期間中の賃金として使用者が負担しなければならない金額は、当該社員が解雇されなかったならば労働契約上確実に支給されたであろう賃金の合計額です。
 解雇当時の基本給等を基礎に算定されますが、各種手当、賞与を含めるか、解雇期間中の中間収入を控除するか、所得税等を控除するか等が問題となります。
 
 通勤手当が実費保障的な性質を……

中小企業の労務管理における労働問題対応の重要ポイント

[toc] 1. 中小企業で労働問題が深刻化しやすい理由  中小企業において労働問題が深刻化しやすい最大の理由は、制度よりも人間関係に依存した経営が行われやすい点にあります。会社経営者と従業員との距離が近いことは本来強みですが、その分、明確なルール整備や証拠化が後回しになりがちです。  特に問題となるのは、「信頼していた」「話せば分かると思っていた」という感覚に依拠した対応です。しかし、ひと……

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