ワード:「会社側」

完全週休2日制を採用していない事業場において労基法に基づく残業代(時間外割増賃金)計算の基礎となる時間外労働時間を算定する場合、特に注意すべき点はどのような点ですか。

 1日8時間を超えて労働させた時間だけでなく、週40時間(特例措置対象事業場では週44時間)を超えて労働させた時間も、原則として時間外労働時間に該当することになります。
 1週間当たり5日までの勤務であれば問題は生じませんが、週6日以上労働させた場合は、この規制との関係が問題となります。   ……

労基法に基づく残業代(時間外割増賃金)計算の基礎となる時間外労働時間とは、どのような時間のことをいいますか。

 労基法に基づく残業代(時間外割増賃金)計算の基礎となる時間外労働時間とは、労基法32条の規制を超えて労働させた時間のことをいいます。
 1日8時間、週40時間(特例措置対象事業場では週44時間)を超えて労働させた時間は、原則として時間外労働時間に該当することになります。   ……

1日の所定労働時間を9時間と合意することはできますか。

 労基法違反の合意は無効となり、労基法で定められた労働条件が適用されます(労基法13条)。
 労基法32条2項は、1日の労働時間の上限を8時間としていますので、変形労働時間性を採用しているなどの例外的場合でない限り、1日の所定労働時間を9時間と合意しても無効となり、所定労働時間は8時間となります。   ……

毎月一定額の基本給と成績に応じた出来高払の給料(歩合給)がある場合における残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法を教えて下さい。

 月によって定められた賃金の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価は既にお伝えしたとおりで、難しくありません。
 例えば、通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価が1500円/時の正社員の場合、
 時間外割増賃金の時間単価=1500円/時×1.25=1875円/時
 休日割増賃金の時間単価=1500円/時×1.35=2025円/時
 深……

通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価が1500円/時の正社員について、労基法上の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法を教えて下さい。

 通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価が1500円/時の正社員の場合、
 時間外割増賃金=1500円/時×1.25=1875円/時
 休日割増賃金=1500円/時×1.35=2025円/時
 深夜割増賃金=1500円/時×0.25=375円/時
となります。  深夜の時間外労働の割増賃金の時間単価は、
 1875円/時+37……

時給1000円のアルバイトについて、労基法上の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法を教えて下さい。

 時給1000円のアルバイトの場合、
 時間外割増賃金の時間単価=1000円/時×1.25=1250円/時
 休日割増賃金の時間単価=1000円/時×1.35=1350円/時
 深夜割増賃金の時間単価=1000円/時×0.25=250円/時
となります。  深夜の時間外労働の時間単価は、
 1250円/時+250円/時=150……

労基法上の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法を教えて下さい。

 労基法上の残業代(時間外・休日・深夜割増賃金)の時間単価の計算方法は、以下のとおりです。
 ① 時間外割増賃金=通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価×1.25(中小事業主を除き1月60時間超の場合は×1.5)
 ② 休日割増賃金=通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価×1.35
 ③ 深夜割増賃金=通常の労働時間・労働日の賃金の時間単価×0.25 &……

出来高払(歩合給)制の場合にも残業代(割増賃金)を支払う必要がありますか。

 出来高払制その他請負制によって定められた賃金(歩合給)は、除外賃金(労基法37条5項・労基則21条)に該当しませんので、出来高払(歩合給)制の場合であっても、残業させれば残業代(割増賃金)を支払う必要があります。
 出来高払(歩合給)制における残業代(割増賃金)算定の基礎となる通常の労働時間・労働日の賃金は、以下の計算式により算出されます(労基則19条1項6号)。
 ……

労基法27条に違反して保障給が定められていない場合、民事上、保障給の支払義務はありますか。

 労基法27条は保障給の具体的な金額については何ら規定していませんので、保障給の定めがない場合は、民事上、労働者は、同条に基づいて保障給の支払を請求することはできず、使用者は同条に基づく保障給の支払義務を負うものではないと考えられます。
 民事上、労働者に対する支払義務を負うとすれば、労働時間に応じた最低賃金か、慰謝料あたりではないでしょうか。   ……

給料を完全出来高払制にすることはできますか。

 労基法27条は、「出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。」としており、本条に違反して賃金の保障をしない使用者は、30万円以下の罰金に処せられます(労基法120条1号)。
 したがって、労働者の給料を、全く保障給がないという意味での完全出来高払制にすることはできません。   ……

労基法37条5項、労基法施行規則21条には残業代(割増賃金)が除外賃金として掲げられていないため、残業代(割増賃金)算定の基礎から除外することはできないのでしょうか。

 労基法37条5項、労基法施行規則21条には残業代(割増賃金)が掲げられていませんが、残業代(割増賃金)の趣旨で支給する手当については、これを残業代(割増賃金)の基礎に算入すると、趣旨が重複するため、残業代(割増賃金)の基礎賃金から除外することになります。
 労基法37条5項、労基法施行規則21条に残業代(割増賃金)が掲げられていないせいか、残業代(割増賃金)の趣旨で支給する手当につ……

賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させた場合であっても、除外賃金に当たらない場合は、基本給以外の手当についても残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に加える必要があるのですか。

 就業規則は労基法に違反してはならず(労基法92条1項)、労基法違反の就業規則はその部分に関しては労働契約の内容とはならず(労契法13条)、労基法が適用されます。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、賃金規程で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて周知させたとしても当該規定は労働契約の内容とはならず、基本給以外の除外賃金に当たらない手当……

除外賃金に当たらない手当が存在する場合に、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意した場合、基本給以外の手当についても残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に加える必要がありますか。

 労基法で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約はその部分については無効となり、無効となった部分は労基法で定める基準によることになります(労基法13条)。
 したがって、除外賃金に当たらない手当が存在するにもかかわらず、労働契約書で基本給のみを残業代(割増賃金)算定の基礎賃金とする旨定めて合意したとしても当該合意は無効となり、基本給以外の除外賃金に当たらない手当についても残業代……

除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とはどのような手当のことをいうのですか。

 除外賃金としての性質を有する「住宅手当」とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当のことをいいます。
 したがって、全社員に一律に定額で支給することとされているようなものは、除外賃金としての性質を有する「住宅手当」には該当せず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(平成11年3月31日基発170号)。   ……

除外賃金としての性質を有する「家族手当」とはどのような手当のことをいうのですか。

 除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは、扶養家族数又はこれを基礎とする家族手当額を基準として算出する手当のことをいいます。
 したがって、独身社員についてまで支払われていたり、扶養家族数に関係なく一律に支給されていたりする場合は、除外賃金としての性質を有する「家族手当」とは認められず、残業代(割増賃金)算定の基礎賃金に入れるべきこととなります(昭和22年11月5日基発231号……

「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」といった名目で支払えば、残業代(割増賃金)支払の基礎から除外することができるのですか。

 除外賃金に該当するかどうかは、名称にかかわらず実質によって判断されますので(昭和22年9月13日発基17号)、名称が「家族手当」「通勤手当」「住宅手当」といった名目で支給されていたとしても、除外賃金に当たるとは限りません。
 扶養家族数に応じて支給される家族手当、通勤に必要な実費に対応して支給される通勤手当等であれば、除外賃金に該当しますが、扶養家族数とは関係なく一律に支給される家……

残業代の計算ミスを防ぐ「除外賃金」の正解|手当の名称に潜む未払リスクを弁護士が解説

この記事の結論 手当の名称だけでは「除外」できません 残業代の基礎から外せる「除外賃金」は法律で厳格に決まっています。一律支給の手当は、たとえ名称が「家族手当」であっても除外できません。 除外できる: 家族数、通勤距離、家賃額など「個人の事情」に連動する手当 除外できない: 全員一律、または役職や職務内容に応じて支給される手当 最大のリスク: 誤った除外は「未払残業代」となり……

残業代(割増賃金)算定の基礎賃金をどのように考えればいいのか教えて下さい。

 労基法は、原則として全ての賃金を残業代(割増賃金)算定の基礎となる賃金とした上で、労基法37条5項及び労基則21条において、残業代(割増賃金)の基礎に算入しない賃金(除外賃金)を制限列挙するという態度を取っており、「(月給額-除外賃金)」が残業代(割増賃金)算定の基礎となる賃金となります。   ……

通常の労働時間・労働日の賃金(時間単価)の計算方法とは?会社側が押さえるべき正しい算定基準

[toc] 1. 通常の労働時間・労働日の賃金(時間単価)とは何か  通常の労働時間・労働日の賃金(いわゆる「時間単価」)とは、残業代(割増賃金)を計算する際の基礎となる1時間あたりの賃金額を指します。会社側にとっては、残業代計算の出発点となる極めて重要な数値です。  残業代の基本構造は、「時間単価 × 割増率 × 対象時間数」です。したがって、この時間単価を誤れば、その後の計算すべてが誤る……

残業代(割増賃金)の計算式とは?会社側が押さえるべき時給制・月給制の算定方法

[toc] 1. 残業代(割増賃金)の基本的な計算構造  残業代(割増賃金)の計算は、複雑に見えても基本構造は共通しています。会社側がまず理解すべきなのは、「基礎となる時間単価 × 割増率 × 対象時間数」という三要素で構成されているという点です。  法的根拠は労働基準法にあり、法定労働時間を超える時間外労働、法定休日労働、深夜労働について、通常賃金に一定の割増率を乗じた賃金の支払いが義務付……