Q961 労働時間を就業規則以外で特定することはできますか?

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 労働時間は,できる限り就業規則で特定すべきとされていますが,シフト制など業務の実態から月ごとに勤務割表を作成する必要がある場合には,就業規則において各勤務日の始業・終業時刻及び各勤務の組み合わせの考え方,勤務割表の作成手順や周知方法等を定め,各日の勤務割はそれに従って,変形期間開始前までに具体的に特定しておけば足りるとされています(行政通達昭和63年3月4日基発150号)。
 労働時間を就業規則以外で特定することが認められなかった裁判例として,1か月の平均労働時間を週40時間以内,1日の労働時間10分以内と定め,変形期間内の特定の日について1日の労働時間を短縮し,変形期間の法定労働時間を超えないように勤務割表を作成すること,季節や業務の都合により始業・終業時刻を変更し,一定期間内の特定の日又は週の労働時間を延長又は短縮することがある旨定めた事案について,少なくとも就業規則上,始業・終業時刻を異にするいくつかの労働パターンを設定し,勤務割がその組み合わせのみによって決まるようにし,また,その組み合わせの法則,勤務割表の作成手順や周知方法等を定めておくことが求められ,法定労働時間を超える日及び週をいつ何時にするのかについて使用者が無制限に決定できるような定めは,変形時の労働時間の特定の程度として足りないと判示したものがあります(岩手第一事件盛岡地裁平成13年2月16日判決,控訴審仙台高裁平成13年8月29日判決)。


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