労働問題960 1か月単位の変形労働時間制では、どのように労働時間を定めればいいですか。
1.労働時間の総枠
変形労働時間制は、変形期間中の週平均労働時間が法定労働時間の範囲内である必要がありますので、変形労働時間制が一か月の場合、その1か月が30日の月は171.4時間(≒160時間+(40時間×2日÷7日))、31日の月は177.1時間(≒160時間+(40時間×3日÷7日))になります(小数第2位以下四捨五入)。
上記総枠を超えた時間労働させる内容の変形労働時間制を導入することは、無効になると考えます。
2.労働時間の特定
変形労働時間制の労働時間の特定について、行政解釈では、「労使協定又は就業規則その他これに準ずるものにより、変形期間における各日、各週の労働時間を具体的に定めることを要し(以下省略)」と定められていることから(通達昭和63年1月1日基発第1号等)、就業規則などにおいて一か月以内の変形期間を定めた上で、変形期間における各日・各週の労働時間を特定する必要があります。
弁護士法人四谷麹町法律事務所
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