労働問題922 職務や勤務地、労働時間が限定された正社員の解雇の有効性について教えてください。

 職務や勤務地、労働時間が限定された正社員は、労働契約により、使用者の人事裁量権に一定の制限がかかりますが、他方で、解雇制限法理に当たっては、通常の正社員とは異なる取り扱いを受ける可能性が高くなります。
 たとえば、限定された職種での勤務成績が悪い場合や、疾病などにより限定していた職種の能力が失われた場合は、他の職種への配転の可能性がないとして、解雇が有効と判断される場合があります。また、事業所の都合で勤務している事業所が閉鎖された場合も、他の職種や事業所への配転の可能性がないとして、整理解雇が有効と判断される可能性があります。
 もっとも、会社が、ある労働者について限定された正社員であると主張する場合には、労働契約書等において、その旨が明確に定められていることが必要です。
 また、たとえ労働契約書等において、限定された正社員であることを明確に定めていたとしても、実際に他の職種や事業所へ配転させていたりした場合には、労働者側から解雇が争われた際に「配転の可能性があった」と主張される可能性が生じます。

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